公開日:2024年07月11日

右肩上がりの建築費・・・医療機関建設は冬の時代ですね科【2023 年度 福祉・医療施設の建設費について】

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

先日6月の28日にWAMネットさんで医療機関や介護施設の建築費に関しての昨年度の資料が出ていました。毎年トレンド確認するのに使用していますが、皆さんにも一応ご紹介しておこうと思います。以下どうぞ↓

2023 年度 福祉・医療施設の建設費について

恐ろしいほど右肩上がりになっていますね。資材の高騰、円安、建設業界の人手不足などマイナス要因が多いのでしばらくは改善しないでしょうが、何事も必ず一直線ということはありえないので、次の調整が来る時が医療機関建設のタイミングなんでしょうか・・・・色々考えさせられます。

 

また6月2日にNHKにて市立釧路病院の建築について以下の記事が出ていました。

市立釧路総合病院で起工式 新病棟建設へ

当初の予定より6年あまり遅くなるとのこ・・・・上記の表から考えると6年前よりは単価が2割ほど上がっていることになりますね。当時の自分のブログで色々書いていますが

市立釧路病院の着工が延期・・・・原因は建築価格の高騰でしょうがこれ以上の価格の上昇は異常ではないですか?

当時の自分の読みでは建設費は坪単価140~150万程度、上記資料通り2割上がったとして170~180万程度になるのかなと考えていたのですが、先日ちょっと小耳に挟んだ情報では千歳や札幌の建設業の状況からさらに価格が高騰、坪単価200万でもできるとかできないとかっていう話が聞こえてきましたが・・・・それを考えると以前の構想からは大きく内容を変更する必要があるでしょうね。単価が1.5倍近くになるってことは単純に考えると規模を2/3程度にする必要があるってことになりますよね。

本当に2015年~18年の間の着工遅れが、釧路市民にとっては時間的にも財政的にも後世まで響く致命的な失敗となってしまいましたね。

 

とまぁ色々書きましたが、市立釧路病院勤務経験者としては今後も継続して定点観測していきたいと思います。市内でも複数の医療機関が建て替えしようとしていますが、予算、大丈夫なんでしょうか??!(^^)!またこの問題は今後の地域医療構想における病院の統廃合にも結構大きな問題を引き起こしそうですね。

皆さんの周りはいかがでしょうか?

 

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