医師の地域枠は正直<現代の奴隷制度>と言えるのでは??~昭和大学地域枠の出願条件から考える~
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。
医師に関しては医師不足地域の大学では地域枠を活用して充実させていこう!という策が現在かなり流行りになっていますね。
個人的には色々思うことはあるので最後に書こうと思いますが、まずは昭和大学の出願条件を見てから考えていきたいと思います。昭和大学では知己枠として、静岡、茨木、山梨の3県の地域枠医師を養成するプランを策定しているようです。以下資料どうぞ↓
昭和大学 入試情報
から
同大学の静岡県地域枠の同意書
茨城県誓約書
山梨県の同意内容はこちらで確認してください(上記とほぼ同じ)↓
地域枠医師の県内就業に関する県との新たな契約の締結について
どの県も要約すると(というか書いていませんが他の都道府県の地域枠も似たり寄ったりでしょう)
〇診療科の制限を受けること
〇卒後9年は指定された組織で勤務すること
〇死亡、退学、国家試験不合格、医師にならない以外では離脱を認めず
〇もちろん結婚や子育て、介護、家業継承などでも離脱ダメ
〇連帯保証人ももちろんつけて
〇やむなく離脱した場合は利息含めて違約金支払ってもらうし、(県によっては)高校まで連絡するぜ?
っていうことで、正直
現代に奴隷制度が復活したのか?
と思えるくらい契約内容がひどいですね。法律的にこれって違法なんじゃないですか??結婚や子育てすら自由にできないって基本的人権が全く尊重されておらずむしろ侵害じゃないかなと思いますが、医師であればそれはいいんでしょうかね??
今井個人の感想としては
①地域枠には絶対に行くな!行ったら人生詰む。
②質的にも医師のレベルはどんどん下がっていくなぁ。医療の質は担保されなくなるだろう。
③医師過剰に近い将来、早い段階で必ずなる。そうなった場合も違約金があるから離脱できない?医療業界が医師看護師もカオスな状況になるだろう。
④子供には医学部は・・・・正直経営側になる以外でプレイヤーでなるならかなりの覚悟がないと勧めないかも。(なるなら海外に行けというかなぁ)
なーんてことを考えていました。
地域枠っていう制度、そもそも存続させていいのでしょうか?医師を地域に縛り付けるのに(抵抗のない)入口で規制すべきなんでしょうか?多少議論が必要でもきちんと医学部の出口の部分、医師として就職するときに社会的な議論をきちんとした上で制度化していく方が国として健全なのではないでしょうか?
医師の問題もそうですが、この10年くらい日本という国は社会的な課題に対してきちんと向き合って議論をしてきていないと感じます。こそこそとやりやすい方法、道を選択し続けることはもう許容しないほうがいいかと思いますが・・・皆さんのご意見はいかがですか?
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