公開日:2023年05月29日

ノシーボ効果に対してプラセボ投与?それをしてしまうと何が何だかわからなくなってしまいますね・・・

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

先日とある認知症の患者さんを外来で診療させて頂きました。初診で受診されたのですが、曰く「前医で追加投薬された薬の副作用(めまい、頭痛)がひどいんで、どうしても我慢できなくなって受診しました」とのこと。

前医の先生の投薬がなんだったのか、薬情がなかったため手持ちの薬をみせてもらったのですが、「ミヤBM(整腸剤)」・・・・明らかにプラセボのようで処方した薬局さんにも確認したところプラセボで出しましたと。その時にどうやら先生から「あわないことはないと思うけど、もしかしたら何かしら症状でるかもね~」と言われていたことがわかりました。(実際に言ったかどうかはわかりません。患者さんの捉え方がそうだったようです)

偽薬のために副作用がでる・・・まさしくプラセボの反対でノシーボ効果(nocebo effect)の典型ですね。

 

(*ちなみに皆さんノシーボ効果って言葉知ってますか?ノセボ効果(nocebo effect)とは、治療や介入が実際には無害であるにもかかわらず、逆に患者が予想される副作用や悪影響を経験する現象を指します。つまり、患者が偽の治療や薬物を受けた場合に、予想された負の効果が生じるということです。ノセボ効果は、主に心理的要素によって引き起こされます。患者が治療や薬物に対して否定的な期待や恐怖を持っている場合、それが身体的または主観的な症状の悪化や副作用の発現と結び付けられることがあります。これは、心の力が身体の反応に影響を及ぼすことを示唆していますよ。)

 

 

うーん・・・話をよく聞くと前医の先生の判断も悪くはないですし・・・かといって何もしないわけにもいきませんし・・・まぁ悩みますね。ご家族の方には上記について話をし、ノシーボ効果に対してプラセボだすかどうかも悩みましたが、結局は普通の対症療法薬を出して経過みることにしましたよ。ノシーボ効果に対してプラセボさらに出して・・・なーんてすると何が聞いて何が聞いてないのか、何が何だかよくわからなくなりますからね!(^^)!

今回の教訓としては、プラセボもそうですしノシーボもそうですが、やっぱり薬を出すときや普段の診療の時の医師の診療の心理的効果ってそれなりにあるんだなって再認識できたことです。次からはどの薬を出すとしても「症状良くなる可能性高いと思います!!」って伝えて患者さんにお薬だしてあげたいと思いますよ。

 

皆さんは薬の効果に関して、心理的影響ってどのくらいあると思いますか?実体験でプラセボ効果やノシーボ効果、経験されたことありますか?

 

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