公開日:2023年04月22日

在宅医や訪問看護師が多くの選択肢を患者さん家族に提示することは幸せにつながるか??

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

病院を辞めて在宅の現場に飛び込んできた医師や看護師の方は中々在宅のやり方に慣れるまでは病院のやり方を在宅に持ち込もうとします。最たるものが治療方針の決定の際に顕著に現れると今井は考えています。

それは何かというと、「選択肢をきちんと提示した上で患者さん家族に選択してもらうことが良いことである」と言う認識に基づく行動です。

一見すると「それってベストの治療だし当たり前でしょ?」って考える方もいると思います。確かにそれは一理ありますが、実際は在宅における医療的な治療や療養の選択肢って無数にあるんですよね。在宅で粘るのか、病院に入院するのか、粘るとしたらどのような手段があるのか、そしてそのメリットデメリットは、病院に入った場合のメリットデメリットは、他に取り得る手段はないのか、あるのであればどんな方法か、そしてそのメリットやデメリットは、それとも全く違うカタチで緩和ケアを○○で受けることにするなら、等々・・・・正直患者さんや家族がその選択肢の中から自分達で決めていくのって難しいし、その結果の転び方によっては後悔しか生まない可能性も十分にあり得ます。

 

経験豊富な在宅医や訪問看護師であれば、5個くらいある選択肢を一応提示はしますが、それまでの経過で理解している患者さんや家族の意志を尊重した上で「自分なら5個の選択肢のうち①と②のどちらか、それが無理なら③の中から選択すると思います」とある程度絞ってあげる行為をすると思います。

選択肢が多いこと=必ずしも自由に、望むような選択ができる訳ではない、ある程度の明確な方向性を示してあげることも在宅医や訪問看護師の大事な仕事だと自分は考えていますよ。

 

上記に関しては「いや、違うでしょ」という医療者もいるかもしれません。あくまで今井の経験に基づいた認識なので、違ったら違ったで全然いいと思いますので参考程度にしてくださいね。今井が感じた在宅医療の真理、に過ぎませんので!(^^)!(大前提としてきちんとコミュニケーションがとれているとか、信頼関係がある、患者さんや家族の意思や考えをきちんと理解している、というのは言わなくても必須ですので!)

 

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