在宅医療の現場でのBNPの査定、そろそろどうにかなりませんかね？
こんにちは、札幌のかかりつけ医＆在宅医＠今井です。
心不全のマーカーのBNPを測定している患者さんが在宅医療の現場では複数名います。フィジカル所見（体重、むくみ具合、脈、静脈の怒張具合などなど）から心不全の具合を推察することはある程度は可能ですが、それでもたまに数値で状況を確認することは、自分の予測や診察が外れていないかを確認するためにも結構重要だと思っています。
さてそんなBNPの測定ですが、現在の保険診療の枠組みでは在宅医療で行うことに関しては保険適応とならず医療機関側の持ち出しになってしまうこと、結構あります。
そもそもBNPの測定ですが保険診療上の留意点は以下３点となっています。
〇月１回の算定は可能
〇心不全病名ではなく基礎疾患名（心筋梗塞など）をきちんとつけること
〇胸部写真、心電図などの検査なく算定している場合は医学的に過剰と判断される
一番問題なのは３番目、検査しないと検査しちゃダメっていうルールです。当院はポータブル心電図あるのでやろうと思ったらできるのですが、正直全患者さんに心電図検査なんかしていませんし、採血測定だけで評価したいのに、査定されないためにさらに検査する、なんておかしいと思いませんか？？
患者さんは費用や負担が増えるし、医者も手間がかかり、さらに保険者も（追加の検査によって）支払うお金が増えるという、３方損の逆近江商人的な制度となってしまっています・・・
そろそろ在宅医療がこれだけ普及してきたので、保険のルールも在宅にあわせてどんどん変えてほしいと思いますが・・・・在宅医で医政に影響力もった人少ないでしょうから難しいですかね。
当院は査定があろうがクリニック負担になろうが、ある程度なら現場の医師の臨床重視という方針でやっていますが、変えるべき制度は変えるべきだと考えています。そう考える先生いましたら是非一緒に声を挙げてくださいね!(^^)!
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