2024年診療報酬改定への要望②:認知症患者さんの外来診療にもっと支援を!!
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。
2月2日の前回のブログに、2024年の診療報酬改定に対してMSWにもっと焦点をあてて!と書きましたが、他にもこの点をもっと重点的に支援してほしい、という項目を町医者視点で書いてみたいと思います。
ズバリ、表題の如く認知症患者さんの外来診療に関しての支援をもっと手厚くしてほしい、という希望です。
認知症患者さんの外来診療をどうすべきか・・・色々考えはあるかと思いますが、患者さん目線で考えるとどう考えても複数クリニックを受診するのは大変です。
内科はA内科、認知症に関してはBクリニック、不眠はC心療内科、泌尿器科は・・・なんてことしていたら通院だけで1週間終わってしまいます。合間合間にデイやショートも入るし、訪問系のサービスも入るかもしれません。また介護者の都合もあるでしょう。
なんで患者さんや家族からみれば絶対1か所のクリニックがある程度まるっと診療する方がいいんですよね・・・ただそのためには1回1回の診療がかなり時間がかかってしまうんです。医学的な各科の調整、ケアマネさんとの連絡とサービス調整、家族のケア、などなどやらなければいけないことは本当にたくさんあります。診療時間5分じゃなくて15分~30分は絶対必要です。
手を抜くなら
「この認知症の薬だすのであとはケアマネさんと・・・」
とか
「他の科のことは知らないからそっちの主治医の先生と話しておいて」
とかってすることもできますが、正直それをするのは頑張っている患者さんや家族が可哀そうです。
少しでもまるっと認知症患者さんをトータルで診ていく医療機関が増えること、本当に心から望んでいます。決して自院を優遇してほしい、なんてつまんない理由で言ってはいなので勘違いしないでくださいね!(^^)!
(あと決して専門診療している先生を下げている訳ではないですから勘違いしないようにお願いします・・・・要は患者さんや家族が医療機関を使い分けができる状況を整えてほしいってことですので)
皆さんはご自身の家族が認知症になったとき、現行の医療体制で外来通院継続させてあげれますか?おそらくかなりハードルが高く、また各科を横断的に診療してくれる医療機関の貴重性にその時に気づくはずです。かかりつけ医制度もいいですが、せめて認知症患者さんに関しては早々に手厚いフォロー体制を作ってあげてほしい・・・そう思いませんか?
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