訪問看護ステーションに点滴や薬剤などを配置可能にするべきか??~規制改革推進会議「医療・介護・感染症対策ワーキング・グループ」(WG)より~
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。
11月7日に開催された規制改革推進会議「医療・介護・感染症対策ワーキング・グループ」において訪問看護ステーションにおける配置薬剤の拡充についての議論がなされました。以下別々のソースで
【規制改革WG】訪問看護STへの薬剤の常備を議論/鎮痛剤や抗生物質など
訪問看護ステーションに配置可能な薬剤拡大を
現行訪問看護ステーションに置く点滴や薬剤の拡充については色々な問題があります。自分がぱっと思いつくだけでも
①安全管理上の問題(紛失などあった場合どう責任をとるのか)
②請求の問題(使用した薬剤や点滴や訪問看護ステーションで購入することになると、使用した薬剤は原則訪問看護ステーションから請求をあげることになる。介護保険で訪問し点滴や薬剤使用した場合訪問は介護保険、薬剤は医療保険とか二つレセプト請求する?それとも薬剤まで介護保険ので請求?などなど)
③臨床上の問題(誰が責任をもつのか。指示を出す在宅医や病院の医師?それとも実施する看護師?)
④社会上の問題(患者さんや家族は許容する?卸は少額の薬品や内服薬しか購入しないステーションにそもそも配達業務する?)
⑤その次の問題(多分薬剤や点滴がOKになった場合は、その次はインフルやコロナの検査、採血なども入ってくるかも知れません。どこまでできるの?)
どうでしょうかね。疑問点としてはそもそもそこまでできる看護師さんが本当に大量に育つのでしょうか?制度をつくるということは実際それを行うことになる、ということと同義語です。
規制改革委員や看護協会のメンバーはそこまで考えているのかな・・・・イケイケドンドンは嫌いじゃないですが、現行の制度をどう変えていくのか、社会状況上かかりつけ医制度の整備や医師あまりの時代が2030年以降予想されている中でどこまですべきかは、本当に全体のバランスをよく考えた上で整備する必要がありそうですね。
皆さんは上記規制緩和についてどう考えるでしょうか?よければご意見くださいね。
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