公開日:2022年08月05日

これから在宅緩和ケアを始めることを考えている医師へ:最初から緩和専門で、というのはお勧めしません。

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

今年は医師の転職がかなり多いのかアクティブに各先生が動いている印象です。おそらく過去数年コロナで動向を伺っていた医師がようやく踏ん切りがついて転職活動を始めたのかな、と思っています。

さてその中で病院で緩和ケアを行っていた先生2,3人から当院での在宅医療についての問い合わせが来ています。

幾人かとやり取りしている中でやっぱり多い問い合わせの一つが「在宅緩和ケアをできれば専門でやりたいのですが可能ですか?」っていう質問です。

自分の答えとしては

「緩和ケア専門でやろうと思えばできるくらいの患者さんは自院の中にはいますし、実際札幌市内ではそれ専門でやっている在宅開業医もいるので可能です。ただ正直先生のこれからのキャリアを考えるとお勧めしません。」

という形で返答しています。

 

当院はホスピス出身の先生であろうが、最初から在宅緩和ケア専門での研修は100%お勧めせずに、オールマイティに診療できる在宅医としての研修をまずはお勧めしています。(期間は1~2年くらいでしょうか。個々のこれまでのキャリアによって差はあります)

理由はいくつかあるのですが書き出すと(なんか数年前にも書いたような気もしますが)

①在宅医療と向きあうなら認知症診療は欠かせないので、その実情をきちんと理解しておくことは大事

②在宅緩和ケアはあくまで自宅でよりよく生きるための手段であるため、まずは自宅でよりよく生きるための患者さんの医療、ケアについて全般的に学ぶ必要があるのではないかと考えるから

③在宅緩和ケアは絶対これから社会的にニーズがでることは間違いないが、医療政策がどんどん変化している状況を考えると一本足打法的な開業、在宅医療活動はリスクを伴うから

④在宅医療はとっても面白いのでせっかくだから色々経験してほしい!自分の可能性の幅を狭めないでほしいから

⑤在宅マインドをもった医師を育てたいから

⑥これから2030年、40年にむけて導入されるであろうかかりつけ医制度のかかりつけ医として、在宅医療全般の診療をしていればスムーズに適応できるであろうから

などとなります。

 

在宅緩和ケア専門でやることは否定はしませんが、より広い視野、活動のためにも最初から在宅緩和のみ!って考えるのは絶対やめた方がいいと思います。広く浅くまずは知ってから、それからやりたいなら専門特化していったほうがいいんじゃないですか?そんな風にお伝えしていますよ。

 

 

ただ当院では個々人の先生のキャリア、描いているプランによって色々提案できることはあるので各自の医師の状況に応じて色々な相談はしています。整形外科Dr→総合診療医となりたいんです~みたいな相談にも乗っていますし、開業前提での研修なども受け付けています。

興味ある医師の方はまずは見学からいかがですか?(本日も一人見学の医師が来られる予定です!(^^)!)気軽にご連絡、お待ちしています。

 

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