公開日:2022年07月04日

2022年版<新・医療ソーシャルワーカー行動基準について >を読んで考えること

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

2022年6月29日に日本ソーシャルワーカー協会から<新・医療ソーシャルワーカー行動基準について>が公開されたのを皆さんご存じでしょうか?

以下興味ある人はどうぞ

新・医療ソーシャルワーカー行動基準について

 

この中で特に自分が気になった個所はやっぱり以下の<クライエントに対する倫理責任>ですかね。抜き出します。

I クライエントに対する倫理責任

1.クライエントとの関係

1-1 医療ソーシャルワーカーは、クライエント・ワーカー専門的援助関係を築き、その関係を自らの利益のために利用しない。
1-2 医療ソーシャルワーカーは、専門職として、クライエントと社会通念上不適切と見なされる関係を持たない。
1-3 医療ソーシャルワーカーは、自分の個人的・宗教的・政治的な動機や利益のために、専門的援助関係を利用しない。
1-4 医療ソーシャルワーカーは、専門家としての公平な判断に支障を及ぼすクライエントとの利害を回避するよう努める。利害の対立が避けられない場合は、クライエントにその内容を説明し専門的援助関係を終了することもある。この場合、クライエントの最善の利益に配慮し、新たな専門的援助関係の構築を支援する。
1-5 医療ソーシャルワーカーは、クライエントと利益相反関係になることが避けられないときは、クライエントにその事実を示し、専門的援助関係を終了する。その場合は、クライエントを守る手段を講じ、新たな専門的援助関係の構築を支援する。
1-6 医療ソーシャルワーカーは、クライエントから専門職としての支援に対して正規の報酬以外に物品や金銭を受けとらない。

2. クライエントの利益の最優先

2-1 医療ソーシャルワーカーは、業務の遂行に際して、専門的立場を私的に利用せず、クライエントの意思を尊重し、その利益の最優先を基本にする。
2-2 医療ソーシャルワーカーは、クライエントとその関係者などで利害が異なり矛盾しあう場合においても、クライエントの利益を最優先し、必要な支援が継続できるように最大限の努力をする。
2-3 医療ソーシャルワーカーは、一般社会に対する倫理的責任・法的義務・所属する組織・制度的責務がクライエントの利益に優先する場合は、その内容をクライエントに説明し、必要な支援の継続に努める。この場合、そのことをクライエントに告げるとともに、そのクライエント・
ワーカー専門的援助関係を解消することができることを知らせる。

 

この中で特に気になったのは赤文字の部分です。これができているMSWさんってどれだけいるでしょうか?患者さんの利益を最優先、とは思いつつも、組織の理論優先でそちらを行動原理の上位に置換しているMSWさん、結構いるのではないでしょうか?

上記2‐3ってMSWさんにとって永遠の課題でしょうが、これはMSWさんだけでなく組織としてそれを許容するかどうか、という組織の問題でもあります。

当院としては当院にとって利益とはならなくても、患者さんと家族のための利益になるような行動ができるMSWさんであってほしいと切に願っています。その中で組織の利益も追及できる、両者が相反しない形でのソーシャルワーク活動は実現可能だと信じていますよ。

 

さてMSWの皆さんの所属している組織はどうでしょうか?上記行動基準、満たすことは可能ですか?

 

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