公開日:2021年11月26日

令和4年の診療報酬改定=今後10年間の社会保障体制がどうなるかの試金石~令和3年第15回経済財政諮問会議資料より~

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

令和4年、2022年度の診療報酬改定ですが、表面には中々でてこないですがそれに伴う議論は関係各所で着実に行われています。

あまり知らない方もいると思うのでちょっとだけおさらいすると、令和4年度の診療報酬改定は大きくは以下の4点が重点課題と言われています。

■ 新型コロナウイルス感染症等にも対応できる効率的・効果的で質の高い医療提供体制の構築【重点課題】
■ 安心・安全で質の高い医療の実現のための医師等の働き方改革等の推進【重点課題】
■ 患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現
■ 効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上

この各項目毎にさらに細かく問題点も挙げられているのですがご存じでしょうか?一例として1番目の<新型コロナウイルス感染症等にも対応できる効率的・効果的で質の高い医療提供体制の構築【重点課題】>の中身をもう少しかみ砕いてみると、以下の項目を検討していきましょうね、ということになっています。

○当面、継続的な対応が見込まれる新型コロナウイルス感染症への対応
○医療計画の見直しも念頭に新興感染症等に対応できる医療提供体制の構築
に向けた取組
○医療機能や患者の状態に応じた入院医療の評価
○外来医療の機能分化等
○かかりつけ医、かかりつけ歯科医、かかりつけ薬剤師の機能の評価
○質の高い在宅医療・訪問看護の確保
○地域包括ケアシステムの推進のための取組

 

公的な資料を読み込めば理解できるのですが、社会保障全般において本当に大きな方向性が示されており、この通りの改定になるのであれば今後10年間で社会保障体制が従来とは根本から変わるのではないか、そう感じるような内容になっています。

逆にこの内容通りの改定が今回できないのであれば、次回の改定2024年まで2年間は社会保障改革が遅れることになるため、かなり大きな遅れとなってしまいます。

このコロナ禍で社会全体が厳しい時に、医療機関経営が厳しい時に、将来のことを見据えてどこまで社会保障制度改革が行われるのか、個人的には令和4年の診療報酬改定=今後10年間の社会保障体制がどうなるかの試金石だと感じています。

 

さて診療報酬改定において大きな方向性が示される経済財政諮問会議が11月25日に開催されました。リンクはこちらです。

どのような視点で議論がされているのか、今一度皆さんもこの会議に提出された資料を読んで理解しておいてください。きっと無駄にはならないですから。以下資料提示しますね。

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令和4年の診療報酬改定は、自分が診療報酬改定ウォッチングを開始してからのこの10数年で地味ですが最もホットな改定になる、そう自分は考えていますよ。皆さんはどう考えますか?

 

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