公開日：2021年08月17日

高齢者医療において遠くの名医より近くの町医者の方がずっと利用価値が高いと思います。

こんにちは、札幌のかかりつけ医＆在宅医＠今井です。

最近ですが当院で診療していた方が引っ越しされ診療圏外ぎりぎりのところに移ってしまいました。当然これまで一緒に入っていた訪問看護師さんは距離的に入ることができず、当院の診療に関してもちょっと厳しい状態・・・引っ越し先近くの他の在宅医の先生を紹介したほうがいいかな、と考えていたのですが、ご家族の方がどうしても、とおっしゃってくださいその気持ちを無下にするのも申し訳ないと考え、頑張って診療に入っていました。

が、いかんせんどうしても頻回の往診対応が必要になった時に十分な医療が提供できない状況となってしまい今回他の在宅医の先生に患者さんの診療をお願いすることになりました。

ご家族の方からはやはり当院に継続して診療してもらいたいとの有難い気持ちを頂いたのですが、やはり遠くの医師より近くの医師の方が絶対患者さん本人とご家族にとってはいいと考えたので申し訳ないのですがその旨お話しさせて頂きました。

体調変化時の対応、訪問看護師さんとの密な連携、緩和ケア、家族へのケア、地域の事情などなど・・・・絶対自宅近くの医師の方がよく理解しています。

こんな話はよくあることで、逆に当院に患者さんを紹介してもらったりすることもありますよ。高齢者医療（在宅医療）に関わる医師は皆近くのクリニックこそが本当は一番患者さんのためになる、と考えています。

皆さんは名医と聞けば遠くても通いたくなると思いますが、こと高齢者医療に関しては遠くの名医より近くの町医者です。自宅近くのクリニックをうまく活用することがいい医療を受けるコツになってきますよ。是非ご自宅近くで自分にフィーリングのあう先生を探してみてくださいね。

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