公開日:2021年03月31日

混雑コスト(cost of congestion)の概念はクリニック経営でも考えくべきですね!~会計検査院資料から~

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

いやー、久しぶりに病院経営に関しての面白い資料を見つけました!(しかも無料!!)クリニックや病院経営に興味のある医師や事務方は絶対目を通した方がいい資料だと感じましたよ。↓これです。会計検査院で公表されています。14Pと短めですが、理解するのに少々時間が必要です。

病院事業を営む地方公営企業のコスト・ビヘイビアとコスト構造~混雑コストの観点からの分析:公企業の現状と課題~その組織、経営、会計、検査

 

この論文の気になった点を端的に自分の言葉で表現すると、2点

⓵公的病院において稼働率が限界に近付いた時に、諸々の混雑コスト(cost of congestion)が発生するが、公的病院においてはそもそもが混雑コストを発生させないように固定費を多くする体質としているにも関わらず混雑コストが発生している状況にある、という点

②現在地域で進められている病床再編による病床のダウンサイジングは場合により経営の効率化に結び付くのではなく、逆に混雑コストの発生により経営状況を悪化させる可能性もある

という点ですね。混雑コストの概念、どのような場合に発生するのか、それが経営にどのような影響を与えるのか、公的病院がサンプルだけれども、これが在宅のクリニックの場合では混雑コストをどのように考えるのか、などなど考えさせられるものが沢山ありますね。

 

うーん、それにしても現代の日本はこれらの資料が無料で公開されていて誰でも読むことが可能!っていう本当に恵まれた状況にありますね。こんな情報ってひと昔前にはただの地域のクリニックの医師である自分の立場であれば絶対読むことができなかったでしょう・・・・

 

在宅医療のクリニックにおいて混雑コストを発生させるキャパシティはなんなのか、経営体質として固定費を多くすべきか、それとも変動費を多くすべきかどうか、混雑コストがクリニック全体に与える影響はどうなのか、などなど・・・・自院をもう少しこの混雑コスト(cost of congestion)の概念からも考えてみたいと思いますよ。皆さんの属する会社、組織ではどうでしょうか??

 

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