公開日:2020年09月06日

北海道の在宅医療の推進対策に異議あり!!

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

少し古い資料ですが、平成30年の10月に開催された北海道総合保健医療協議会地域医療専門委員会の在宅医療小委員会の資料が7月22日に公開されました。

公開された資料や数字からしかわからないことがあると考えていますのでこの資料にもつい先日目を通しましたが、少し喉にひっかかる部分がありましたので紹介します。

自分が気になったのは  資料3 課題と方向性 です。短い資料ですので以下に提示します。

 

以下資料を読んで今井が個人的に感じたこと

●訪問診療を実施する医療機関の拡大に向けた取り組み=在宅医療のハードルを下げる取り組み、という前提は大間違い。基本的にはどんな取り組みをしようが在宅医療への参入は既存の医療機関や医療組織の在り方では大きなハードルなんです。なのでそこを下げるなんて無理で「ハードルは高いけれどその代わりきちんとやった場合は経営が十分安定する」というインセンティブをきちんとすべきなんです。

●心理的ハードルを下げるために在宅医療に関する勉強会を開催する?正直実行策としてはダメだと思います・・・物理的なハードルを下げるためのICT活用はいいと思いますが、何よりも複数医師体制で在宅医療をチームとして行っていける診療所を優遇する政策をきちんと考えていくことが多くの在宅患者さんを診ること、ケアすることにつながると個人的には確信しています。

一番問題なのは、結局はこの資料をみても具体的に在宅医療をする医療機関を支援する、増やすための施策というのが現場まかせで、政策として絶対増やすんだ、という確固たる決意がまるで感じられない点ですね・・・結局は現場が頑張るしかないな、って感じられた資料公表でした。

 

間違いなく在宅医療のハードルは低くないです!24時間対応は必須だし、病院とは違い一人一人個別のオーダーメイド医療が必須です。多職種連携での医療介護の提供など医療以外の業務もかなり多い・・・国や自治体はそのハードルの高さを低くするのではなく、高いハードルを越えるために医療機関にどう体力をつけてもらうのかをもっと真剣に考えるべき、そう自分は考えますが皆さんの考えはいかがですか?

 

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