公開日:2019年09月18日

在宅医療の分野でのクリニック開業、かなりハードルが上がっていますので要注意!!【札幌で開業をお考えの医師の方へ】 

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

札幌市内でのクリニック開業と経営状況について、2019年現在の自分の目からみた景色を少しだけ書いておきたいと思います。

最近でも在宅医療の分野で市内で開業される先生がいらっしゃいます。一緒に札幌市内で在宅医療の仲間が増えるのはそれ自体は素晴らしいことと思っていますが、2011年から在宅療養支援診療所を経営していて診療報酬の改定や社会状況の変化、市内の病院の動向を観察してきた身としては「これからの在宅医療の分野での個人での開業はかなり厳しくなるぞ」とひしひしと感じています。

理由はいくつか書いていきますが一番の理由は「開業することはできるけれど経営していくことが難しい」の一言につきます。開業はあくまでスタート地点に立てたにすぎず、大変なのは目標をもって経営していくことですよね・・・・・その経営していくハードルが10年程前に比べると格段に難しくなってきています。下記に大きく4つの理由を書いてみたいと思います。

 

①市内でも在宅の診療所がある程度増えつつあるのでスタートの集患が個人では難しくなってきている(もう在宅医療の実績のあるクリニックがたくさんある中でなぜ先生のクリニックが選ばれるのですか?と)

②診療所のみならず病院も在宅の分野に参入しつつある

③診療報酬の算定ハードルが年々高くなる

④看護師、MSW、医療事務含め働いてくれる人を探すのが難しくなってきている(人事労務マネジメントがある程度のレベルを最初から求められてきている)

 

 

さてそうなるとこのご時世で一人で開業した場合どうなるか、おそらく考えることは軌道に乗るまで時間がかかるのでランニングコストをさげて開業しよう!ということになると思うので医師一人、事務一人、とかの開業となるかと思います。

そうするとさらに質が高い在宅医療を提供できない→立ち上がりに時間がかかる→軌道に乗るまで2,3年かかる・・・・・という負の連鎖に陥ります。その中で何年も札幌から離れず24時間の待機を行っていくことができるのか、というとかなり個人の生活も犠牲になりますよね。さらにその後の経営の目標、最終的にはどこまでを目指して経営していくのか・・・おそらく今から個人で開業される先生はある程度年数がたっても一人のままで規模も大きくしていくことは難しいのではないかと考えます。

決して個人では開業できない、という訳ではないのですが、経営を継続しある程度の自分の負担を減らしていくのにはかなりの努力と労力を要すのではないかと考えていますよ。

 

一応上記のように2019年現在では考えています。札幌市内で開業を考えて、さらに在宅の分野にも興味のあるお医者さんいましたら情報は提供できると思いますのでいつでも気軽にご連絡ください。お待ちしています!!

 

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