先輩開業医がクリニックを閉院・・・これを契機に改めて考えた事

こんにちは、札幌の在宅医@今井です。

今日から9月ですね。今年ももうそろそろ年末までのカウントダウンが始まる季節となってきました。自分は年末年始の人員の予定や来年度の計画に関してそろそろ煮詰めて考えないといけない時期だなぁと感じています。

先輩開業医のクリニックの閉院

さてそんな夏も終わるこの季節ですが、昨日8月31日をもって大先輩の開業医の先生がクリニックを閉院されました。外来も在宅医療も積極的にされている本当にエネルギッシュな先生でした。

地域での活動も積極的にされており多職種連携もかなり推進されてきました。20年近く前から今話題の地域包括ケアを現場で実践されてきていた素晴らしい先生でした。

お年的には70歳前後の先生であるためまだまだやろうとすればできたのではないかと思いますが、色々な事を考慮されて決断されたのでしょう。自分としてはその決断を尊重するしかないのですが、やっぱり今でも少し辞めるの早いんじゃないかなともったいない気がしてなりません・・・・・

とはいっても決まったことをあれだこれだ言ってもどうしようもありませんよね。昨日の診療後にお花をもってこれまでお世話になった御礼を伝えてきました。(市立札幌病院の連携室からもお花が届いていたようで先生喜んでおられました)

在宅医療の第一線から退かれて時間ができたでしょうから、来月にでも早速夜ご飯でも食べにいくのをお誘いしたいと思っています・・・・

さて以下に先輩開業医がクリニックを閉院したと聞いた時に改めて自分が感じた雑感を少し文章にしてみたいと思います。

まとまりのない文章ですが自分が考えたことを率直に書いていますのでお許しを・・・・

①在宅医療の世界では、最初にきちんとしたメンターをもつことがかなり重要

個人的に振り返って考えると、この先輩開業医の先生に在宅医療の世界に飛び込んだ時にお会いすることができたことは幸運でした。

在宅医としての考え方、医療に対しての考え方、地域との向き合い方、その他の職種への連携の仕方や実際の仕事などなど・・・直接診療に同行することはできませんでしたが、困った時に折に触れ相談することができて本当に良かったと感じています。

↓ちなみに困ったことって例えばこんなことでした↓

「自宅で患者さんが○○した場合ってどうすればいいんですか?」

「医師会の○○ですが・・・・の場合ってどこに話もっていけばいいんでしょう?」

「○○区の▲▲先生ですが・・・ってことがあったんですがどう解釈したらいいいでしょうか?」

「高齢者住宅に出入りしている○○ですが評判ってどうなんでしょうか?」

って在宅医療や医師会のことをお聞きしたり、その他にも

「従業員の問題が・・・・」

「これからの札幌市の状況は・・・」

などなど機会ごとに色々なことを相談させて頂きました。

思うに在宅医療の世界はどうしても個人プレーに走りやすい土壌ができています。開業医は基本一人で診察していますし、チーム制をとっている在宅クリニックでも基本診療は病院ではなく在宅の現場ですので医師と患者さんが一対一です。どうしたって普通に診療していたら視野が狭くなっていってしまいます。

そんな中で在宅医として心構え、地域への関わり方、これからの医療で医師に求められること、他職種とのかかわり方などをきちんと最初にメンターから教わっておくことってかなり重要ではないかなと改めて感じました。

②開業医(クリニック)の活動目的は何?

また当たり前ですが<クリニック(医療機関は)は閉院する可能性がある>という事実を今回改めて認識しました。そしていずれ自分自身もクリニックや医師を卒業する時が間違いなく来るということを考えたときに、それまでに後悔がないようにすべきことはなんだろうと自問しました。

やっぱり答えは「自分でしか、このクリニックでしか、このスタッフたちとしかできない医療をとことん追求すべき」っていう結論になりました・・・・

クリニック(開業医)が地域で活動する目的は、病院などの大きな医療機関では提供できない細かな医療サービスや、地域により密着した医療活動を自分達でしかできない形で提供していくべきだ、今回の先輩開業医の引退を契機にこんなことを再認識しましたので明日からの診療に活かしていきたいと思っています。

③一人(個人)に依存しない体制をつくる大切さ

どの開業医の先生もほとんどの先生が一人で診療されています。それは医療の質の点ではいいのかも知れませんが、やはり医療の継続性という点では個人に極端に依存するシステムはよくないよな、っていうことも改めて感じています。

どんなにいい医療でも、10年20年30年と継続してきた医療でも、次の人につないでいくことができなければ積み重ねてきた努力も無駄になるかもしれない・・・・一人に依存しないで医療を地域で提供していける体制をつくることの大切さも改めて感じました。

医師も、看護師も、MSWも、医療事務も・・・外来でも在宅医療でも、個人に依存しすぎないで継続していけるシステムをつくっていきたいなと思いました。(もちろん個々人のスキルと質は重要ですが・・)

 

 

ということでまとめます。

自分が今回の先輩開業医の引退で改めて認識したことは

①在宅医療を始める時ってメンターの存在が大事だな

②クリニックですべき医療を突き詰めて考えて実践する大切さ

③個人に依存しないシステムをつくることの重要性

この3点となりました。皆さんは身近での先輩医療者の引退を経験されましたか?その時にどのように感じましたか?よければご意見くださいね。

S先生お世話になりました。ずっと休めなかったでしょうからまずはゆっくり休まれて、セカンドキャリア楽しんでくださいね

 

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