公開日:2018年07月29日

医療者のグリーフケアとしてのデスカンファレンス

こんにちは、札幌の在宅緩和ケア医@今井です。

連日暑い日が続いていますが皆さん熱中症の方は大丈夫でしょうか?当院の患者さんは何とか熱中症で搬送っていう患者さんはここまででていないようですが、しばらくは気にしての診療が必要ですね。

さて毎年この時期はどちらかというと診療がある程度暇になる時期なんですが、なかなかどうして今年は忙しい夏となっています。

先週だけで看取りとなった患者さんが3人・・・できる限り医師も看護師も患者さんや家族の気持ちに沿うような医療やケアを一生懸命継続して行っているので看取り後にはやはり喪失感が医療者にも大きく残ります。

デスカンファレンスはそのような職員のグリーフケアのためにも期をみて行っています。

 

先日とあるがん患者さんの振り返りのデスカンファレンスをクリニックで行いました。

診療の前半期を担当した医師からの振り返り、引き継いで後半から看取りまで担当した医師の振り返り、訪問看護師やMSW、ケアマネからの振り返りを全員で共有し、患者さんや家族がどう感じていたのか、さらにお互いがどのように考えながらケアをしていたのか再度確認し次の患者さんのために何ができるのかも併せて考えていました。

その中でとある職員さんから

「自分はもっと色々してあげられたはずなのに何もできなかった」

「患者さんに申し訳ない」

と涙ながらの話がありました。

もちろんそんなことないですし、その人が誰よりも一生懸命にその患者さんのことを考えていたのは誰しも理解しています。

全員の前で自分の感情を表現した職員、そしてそれを参加者全員がグリーフケアをしていく・・・・デスカンファレンスの大事な役割として医療者自身のグリーフケアがあることを再認識しました。

皆さんは職員の、医療者のグリーフケアされていますか?デスカンファレンスを通して行ってみるのもお勧めですよ。

 

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