公開日:2018年07月12日

【医師の働き方改革②】宿日直の業務に中間業務?病院経営側にとってのみ都合のいいような制度になっていきますね。

こんにちは、札幌の診療所経営医師@今井です。

前回のブログに続き医師の働き方改革についての公的資料の読み込みです。

関連【医師の働き方改革】病院経営側が笑えるくらい医師の労働について真面目に考えていないのが公的資料からよくわかりますね。

今回は医師の宿日直業務についてされている議論を少し読んでみましょう。

ポイントとなる点は宿日直に”中間業務”の導入を検討していることでしょうか?以下に文章を書き出してみます。

 

1.「中間業務」の導入
医師の宿日直体制に関し、「許可を受けた宿日直」と「通常業務と同じ宿日直」の間に位置する「中間業務」について、新たな制度を創設する。
(1)厚生労働省によるガイドライン作成
「中間業務」の宿日直における、切り分けの基準、労働時間、賃金のガイドラインを作成する。

【中間業務のイメージ】
中間業務 1:全拘束時間に占める労働時間の割合が〇% 例えば全拘束時間の 25%を勤務時間とし、 それに相当する賃金を支払う

中間業務 2:全拘束時間に占める労働時間の割合が△% 例えば全拘束時間の 50%を勤務時間とし、 それに相当する賃金を支払う

 

 

「許可を受けた宿日直」と「通常業務と同じ宿日直」の間に位置する「中間業務」???

何言ってんだろ?って感じると思うのですが、その下の文言をみてもらえれば理解できますね。

全拘束時間の 25%を勤務時間とするってことはつまり病院に当直していてもそれは全ては勤務時間とはなりませんよ、労働時間に換算するのは50%か25%ですよ、ってことですよね。

さらに現在病院では36協定で医師の労働時間を延ばそうとしているのは周知の事実・・・・

えぇ、この事実が示すところは、結局医師の働き方改革検討委員会は医師の労働時間については検討するつもりがあまりない、ってことだと思います。

あくまで経営者側の目線で労働問題を考えているだけですね。

 

自分は医師のようなミスの許されない仕事に関わるものこそベストなパフォーマンスを日々発揮できるように労働時間や条件などは厳しく管理されるべきだと考えます。

現在の検討委員会が議論している内容は医療にとって、医師にとって望ましいことは何か?っていうことより病院経営にとって好ましいのは何か?という枠組みから離れて議論することはできていないですよね・・・・・

 

皆さんはこの内容をどう考えますか?よければご意見くださいね。

 

#最後にこの検討委員会が出したい結論が載っていた文章みつけたのでこちらをどうぞ!

現行法令の枠に拘らない柔軟な議論を!

これって検討委員会で言っていいことなんでしょうかね~・・・なんだかなぁ・・・

 

 

当院の2018年上半期の診療実績を知りたい方→こちらをどうぞ!

現在当院の勤務に興味のある医師募集中→こちらをどうぞ!

開業に興味のある医師も募集→こちらをどうぞ!

外来や訪問看護、地域で活動したい看護師さんも→こちらをどうぞ!

「在宅療養支援診療所の開業、経営、運営の教科書」書いてます→こちらをどうぞ!