公開日:2018年06月11日

現時点では新卒での訪問看護はデメリットが多いですね。将来的には変わるかも知れませんが・・・

こんにちは、札幌の在宅医@今井です。

新卒で訪問看護師はできない訳ではないですが、現時点ではやらない方がいいかと思っています。将来的にはおそらくやってもいいかも知れませんがそれには条件があるでしょう。

京都新聞で気になる記事がありました。以下参照↓

新卒の訪問看護師、育成へ独自研修 京都、ニーズ高まり受け

大学や専門学校を卒業したばかりの新卒看護師を訪問看護の現場で育てようと、府看護協会(京都市左京区)が力を入れている。今年3月には、求められる研修内容などをまとめた独自の育成プログラムを作成し、学生や事業所向けの講演会も計画している。

訪問看護は1人で利用者の自宅などを訪ねて医師の指示に基づく医療行為を行うため、従来はある程度の経験が必要とされてきた。だが、在宅医療の推進や医療的ケアの必要な子どもの増加に伴って訪問看護師のニーズが高まるなか、全国的にも新卒訪問看護師の育成に関心を持つ自治体が増えている。

府看護協会は、「『また来てや』と言われる訪問看護師」を目標にプログラムを作成。「マナーを身につける」に始まり、「緊急や臨時訪問への対応」「家族を含めた包括的なケア」といった高度な技術習得に至るまでの研修内容が細かく書かれていて、新卒看護師を採用した経験のない小規模事業所でも活用しやすい。

今後は、新卒で訪問看護師になった人の講演会などを通して現場での姿を伝えたいといい、協会の長谷川泰子常任理事は「技術的には未熟でも、利用者に向き合う気持ち次第で『また来てや』と言われる訪問看護師になれることを広く知らせていきたい」と話す。

 

うーん・・・・正直あんまり感心しないですね。

新卒訪問看護のメリット、デメリット

新卒で訪問看護師になることはメリットとデメリットがあります。

メリット

①看護の楽しさが理解できる

②病院以外の看護があることが知ることができる

③死を身近に感じることができる

④患者さんの苦悩がよりリアルに理解できる

デメリット

①圧倒的に経験できる疾患数や病態が少なくなる

②病院で働く医師やリハスタッフなどの他職種の行動原理が理解できない

③病院医療に疎くなる

④求められる看護アセスメントが介護よりになる

⑤救急疾患の場を経験することがなくなる

 

とぱらぱらと挙げただけでこのくらいは列挙できますね。看護師さんが全員訪問看護をするとなることを希望してやみませんが、新卒からの訪問看護は現状ではデメリットの方が大きいような気がします。

さらにこれからは特定行為も入ってくるでしょうから、余計きちんと病院医療や医師の考え方や処置について学んでから在宅に来ないとつかいものにならない看護師となってしまう可能性大です。

将来的に地域包括ケア病棟からの訪問看護ができるようになった場合はその限りではないですが・・・・皆さんは新卒からの訪問看護、どう考えますか?

 

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