公開日:2018年01月12日
今のこの時間を大切にしてみてはいかがですか?
北陸の大雪は大変そうですね。早く自宅に帰れるといいですが・・・
こんにちは、在宅医療の中でも癌や老衰などのいわゆる終末期の患者さんの訪問診療をしていると、ご家族がどのタイミングで仕事などを休むべきか、そもそも休んだ方がいいのか?それとも患者さんがこんな状態でも仕事続けていていいのだろうか、と相談されることがあります。
医師の仕事はもちろん患者さんを診察して治療していくことですが、それと同じくらい患者さんの家族の方の支援も在宅では重要になります。
こんな質問を受けると自分としては大体以下のように対応します
①残された時間はどの程度と予想されるのかを自分がわかる範囲でお伝えする
②患者さん本人が御家族が仕事に行くことや休むことについてどう考えているか聞いてみては?もしくは聞くのが忍びなく聞けないのであれば、どう考えると思いますか?と確認する
③その上でこれまでどのように家族として過ごされてきたのかを聞き、どうしていきましょうか?と一緒に考える
と概ねこんな感じで会話して、患者さん本人の気持ちとご家族の気持ちの両方を確認するようにしています。
それでも決めかねている患者さんのご家族がいたら
「この時間は過ぎたら二度と戻りませんよ、今のこの時間を大切にしてみてはいかがですか?」
「一緒に時間を過ごしてあとで後悔したご家族の方はいませんよ」
って言うと、大体一緒にいてくれるようになります。
医師の話し方ひとつで少しでも患者さんや家族の方の気持ちが楽になってくれたら、こんなに有り難いことはありません。今年も患者さんやご家族に寄り添って頑張っていきたいと思います。