診療所からのみなしの訪問看護はステーションとはまた違ったメリットを実感しています。

こんにちは、札幌のかかりつけ医@今井です。

診療所からのみなしの訪問看護ですが、ステーションの訪問看護とはまた違ったメリットがありますね。

具体的には

①小回りが利く(指示の出し方が簡単)

②書類記載が少なくて済む

③患者さんの自己負担が少ないので患者さんとしてはありがたい

④診療と同じ医療機関であるので請求や高額療養費などの計算も簡単

などでしょうか。

ただデメリットも少ないですがない訳ではないんですよ。

①訪問単価が安い→患者さんとしてはいいけれど診療所としては・・・・

②みなしの訪問看護単独業務だけではなく外来や診療同行の看護もしてもらっているため看護師さんの業務負担が高い

③経験者がいないと運営が厳しい

とかですかね。

 

癌の患者さんで病状が変化しやすい方、金銭的に困っている方にはみなしの訪問看護の利用、是非検討してもらいたいと思っています。

過去にはこんなブログも書いていましたね

関連

・外来からのみなしの訪問看護を行ってみて、改めて実感したこと

・診療所、病院からの訪問看護のメリット、うまく運用するコツ、知っておきたい事など

・クリニックからの訪問看護とステーションからの訪問看護の違い

 

皆さんの周りの診療所や病院は訪問看護されていますか?

ステーションの訪問看護もいい点たくさんありますが、みなしの訪問看護もまた違ったよさがあります。利用したい方はされている診療所や病院に問い合わせしてみてくださいね。

 

 

 

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在宅でできる限りの緩和ケアを受けたいと考えるなら早期から訪問看護師を利用すべき

こんにちは、札幌の在宅緩和ケア医@今井です。

在宅緩和ケアの目的のために当院に相談にくる患者さんやご家族がいらっしゃいますが、中にはまだ歩けて特に問題も感じていないため「診療はしてほしいけれど看護師さんに来てもらうのはまだ早いです」っておっしゃる方、結構おられます。

ただそんな時に自分からは「元気なうちから訪問看護師さんにみてもらうのは大事なことですよ」って言ってできる限り訪問看護を頻度少なくとも(月2回~)利用するように説明することが多いです。

なぜ在宅でできる限りの緩和ケアを受けたいと考えるなら早期から訪問看護師を利用すべきなのでしょうか?以下にその理由を書いてみたいと思います。

1元気な状態をできるだけ長く保つため

これは言わなくてもわかるかと思いますが意外に認識していない方多いです。病状を保つためのアドバイスって結構色々あるんですよ?

薬の服用方法、リハビリの仕方、栄養の取り方と工夫の仕方、熱発時の対応等々・・・医師がいなくてもここらへんは訪問看護師さんが色々知恵をだしてくれます。

元気な状態をできるだけ長く保ちやりたいことをする、週1回程度の訪問看護で実現するなら悪くないんじゃないでしょうかね?

2訪問看護師も体調悪化してから開始するより、元々見知った患者さんの方が病状変化しても対応しやすいため

これは医療者側の都合ですが訪問看護師さんも信頼関係のできている方への対応と、初回で信頼関係を構築しながら病状に対応していかなければいけない方への対応は全然違います。

見知っている患者さんならその人の普段の体調がどうなのか、どう考えてどうしたいのかをよく理解していますが、そうでなければ病状変化への対応も遅くなりがちです。

体調変化した時に入院せずにできるだけ自宅で過ごしたいなら訪問看護師さんを早期から利用していきましょう。

3体調変化時に診療のみでは対応できないため

これもそうですね。在宅緩和受けている人の体調変化って夜間や土日に多いような気がします。!(^^)!当然診療でまずは対応しますが、がくっとADLが落ちた場合は色々準備しなければいけないこと、対応しなければいけないことが多々あります。

それを診療のみで対応できのか?正直難しいです。

さらに体調変化時には病気の患者さんや家族って不安感が強くなるものです。そんな時に見知った、何でも話しあえる看護師さんがいてくれたら力強いですよね。

体調変化時に安心して過ごしたいなら早期から訪問看護、絶対導入しておいた方がいいと思います。

4よくできる訪問看護師さんは医師とは違う視点でアドバイスをしてくれるため

当然ですが看護師さんの視点は医師とは全く異なります。

医師=医療の視点、ですが(もちろんこの部分は個々のDrが違いますが)

看護師=医療と生活の両方の視点、をもっていることが多いです。

医療上の相談は医師とたくさんしてもらい、その他の生活のこと、何気ないことは看護師さんにつぶやいてみると思いもかけないアドバイスもらえることきっとあると思いますよ。

5金額もそんなに高くないため

医療保険での訪問看護であればかりに月2回であれば1割負担で1500円程度、3割でも5000円いかないくらいです。保険として考えても決して高くないと思います。さらに診療所からの訪問看護(当院はしていますが)であればもっと安いです。(月2で1100円くらいかな)

さらにもし診察の方で高額療養費の対象となるようであれば訪問看護の金額も対象となるため多く入れた方が得になる、っていうこともあります。(ここらへんは制度に詳しい在宅医やMSWに聞いてみてください)

実質自己負担0で利用できるかもしれませんし、最低月2回でも金額的にはそんなに高くないと思いますよ。

 

 

と早期から訪問看護を利用することについて少し書きましたが、どうしてかというと訪問看護の利用がなくて入院せざるをえなくなった方がちらほら最近いらしたので・・・・・現在訪問看護利用するか迷っている方いましたら在宅医や診療所の医師の言葉を信じて一度利用してみてはいかがでしょうか?ご検討してみてくださいね。

 

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診療所、病院からの訪問看護のメリット、うまく運用するコツ、知っておきたい事など

こんにちは、診療所からの訪問看護を再開した札幌の在宅医@今井です。

さて現在の訪問看護は訪問看護ステーションからの訪問が9割近くを占めているのではないかと思います。医療者によっては診療所や病院からのみなしの訪問看護(ちなみに”みなし”とは病院や診療所は訪問看護の事業者として指定を受けているとみなされるためそう呼ばれます)はあまり知られていないので自分の理解する範囲でそのメリットや運用するコツ、知っておきたいことなどを書いてみたいと思います。

 

みなし訪問看護のメリット

①医療保険の場合は契約なくすぐに導入可能

②カルテに記載するだけなので指示が楽

③看護師も報告書が不要であるため楽

④医師と看護の連携がとりやすい

⑤患者さんにとっても自己負担が低い(ステーションの2/3くらいの金額)

⑥外来からの導入であれば顔なじみの患者さんを顔なじみの看護師さんがみていくため双方にとってどんな人かわかっているため関係をつくるのが楽

⑦在がんとりやすいのはみなしです

 

うまく運用するコツ

①医師と看護師が在宅医療について知っており経験がある程度ないとダメ、その場合はしない方がいいかも

②外来がめちゃくちゃ忙しかったら厳しいかも・・・その場合は看護師さん増やしてから始めましょう

③経験ない人がするなら最初は急性増悪などの医療保険の患者さんの点滴や保清などの対応から入るのが望ましい、かな・・(異論は認めます)

④まずは経験重視でどんどん指示を出す、看護師が外にでる体制をつくっていくことが重要

⑤お金の受け取りはどうするかは看護はできればタッチせず事務さんに任せれたら一番いい

⑥必ず良くなったら外来でフィードバックを患者さんや家族から受ける事

知っておきたい事

①指示をだした医師がどこまでの医療行為や看護行為を許容する医師なのかは看護師さんは絶対知っておく必要がありますよ

②訪問診療後の同日の訪問看護は保険算定不可とか診療報酬のこと

③訪問看護に関する費用は説明できるようになって欲しいかな

④特別訪問指示の訪問看護の制度について

⑤介護保険も一応外来からできるがその時の医療保険との報告書や請求の仕方の違い(これは難易度少し高めです)

⑥ステーションからの訪問看護とどう違うかはさくっとでもいいので知っておきたいところです

 

 

などなどどうでしょうかね。このブログの過去にも少しだけ触れたことあるような気がしますが・・・・興味あるかた検索してみても面白いかも・・

何かご意見ある方連絡ください、あとみなしの訪問看護の運用や制度に質問ある方も随時受け付けますので遠慮なく~

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ケアマネの国家資格化

往診対応はこれからの季節には増えそうですね・・・・・

 

こんにちは、先日飛び込みで往診の依頼がきた高齢者夫婦の世帯ですが、医療的には自分達がぱぱっと対応致しました。が、それよりも重要なのが生活支援をどうしていくのか・・・・・・外来からのみなしの訪問看護で点滴加療する傍ら生活支援のベース作りを行い、それと並行してすぐにケアマネ探しを開始しました。

こんな急な時に依頼するケアマネさんの条件ですが個人的には以下が大事かなと思っています。

①医療的なことにも理解がある

②ヘルパーさんの情報が豊富にある

③何よりもすぐに動く行動力がある

ってところでしょうか。

・・・ということでこの患者さんに関しては最近当院を退職してケアマネとして仕事開始した元SWの近江さんにお願いすることにしました。こっちの動きもよく理解しているしすぐに行動できる人ですからね・・・

さて患者さんの生活支援に関しては在宅医も色々アドバイスできることはありますが、実際にケアプランをつくり他職種を動かしていくのはケアマネさんです。本当にこれからの地域包括ケアの時代の10年はケアマネさんがまさに患者さんの生死を分かつ存在になるはず。間違いないですよね・・・・ちなみにそんなケアマネさんの資格ですが国家資格ではないのは皆さんご存知でしたか?

これまでも何度も言ってきていますがケアマネさんの職務内容、それを支える職業倫理と行動師範などは高度なものが要求されるのは明らかです。特定の事業者のためのケアマネさんではなく、あくまで患者さんのためのケアマネってどうあるべきかと都度都度思わされることがあります・・・・

きちんとした実のある介護保険制度を考えるならケアマネさんの資格をどうするのか、またその質の担保をどう考えるのかってすごい重要な内容だとは思いますが・・・・・皆さんはどう考えますか?

 

その関連の記事です。ぜひご一読ください。

ケアマネジメント・オンラインより

ケアマネの職域拡大こそが報酬引き上げの近道―日本介護支援専門員協会・柴口会長

2018年度の診療報酬・介護報酬の同時改定は、ケアマネジャーの業務や居宅介護支援事業所の運営にも大きなインパクトをもたらす可能性が高い。日本介護支援専門員協会の柴口里則会長は、この改定について「障がい福祉等サービスの報酬まで含めた“トリプル改定”だ」と指摘。ケアマネの領域を守り、そして拡大することが、報酬引き上げの近道だと力を込める。柴口会長に話を聞いた。

―柴口会長は、この6月に日本介護支援専門員協会の会長に就任されました。まず、会長として、常に心掛けられていることを教えていただけますか。

会長としては「どんなテーマであれ、一人ひとりの会員が自分で考え、行動できる協会にする」ということですね。つまりは全員参加型の組織づくりです。副会長に40歳代の人材を指名したのも、そのための取り組みの一つです。

―診療報酬と介護報酬、そして障がい福祉等サービスの報酬も含めたトリプル改定が半年後に迫っています。この画期に向け、会長として強く意識されている点をお聞かせください。


(職域の拡大こそが報酬アップの近道と語る柴口会長)

とにもかくにも、ケアマネジャーの職域を守ること。言い換えるなら「これは、ケアマネジャーの仕事です」という職域を確立・確保することですね。もう一つは、どの場面でも多職種協働を強く意識することです。

■医療、障がい…様々な資源と制度の組み合わせが要求される

―そういう観点でいうと、今回の介護報酬改定で導入される、障がい福祉のサービスと介護保険サービスを行き来する「共生型サービス」は、協会にとっても注目ということになりますね。

その通りです。このサービスについては、十分に注目し、協会としても意見を発信していきます。

また、制度改正全体の方向としては、社会保障制度が全世代型となる方向性が示されていますから、ケアマネジメントにおいても、より多様なニーズに対応することが求められるでしょう。それだけに、ケアマネジャーには、介護と医療、あるいは介護と障がい福祉に限らず、さまざまな社会資源と制度を組み合わせることができるスキルが求められるようになるでしょう。

―会長の考え方を実現すると、ケアマネジャーの担当する職域は広がり、責任も重くなるのではないでしょうか。

当然、そうなるでしょう。ケアマネジャーの報酬を少しでも増やすためにも、ケアマネジャーの職域の拡大は不可欠です。誰もが知っていることですが、日本の財政は苦境に立たされています。そんな中で、報酬を引き上げるには、やはり職域を広げていくしかない。「仕事をし、責任も負っているのだから、報酬も上げて当然」と、国と社会に納得してもらうしかないのです。

■業界団体との署名活動に参加しなかった理由

―報酬アップを目指すという意味では、介護の事業者団体が中心となって、18年度の介護報酬改定をプラス改定とするための署名活動に乗り出しています。貴協会は、この動きに連動されていませんが…

もちろん、わたしたちもプラス改定となることを望んでいます。ただ、ケアマネジャーは、利用者のために、公正中立な立場からケアマネジメントを行う職種です。その点が、事業者団体とは少し違う。プラス改定を目指す署名活動そのものが悪いこととは決して思いませんが、ケアマネジャーという職種の理念と立場を思うと、残念ながら共に活動に取り組むのは難しいと判断しました。

■今後も懸念されるケアマネの職域縮小

―それにしても会長は、ケアマネジャーの職域を守り、そして拡大することを、常に強く意識されているように思えます。その理由をお教えいただけますか。

ケアマネジャーの業務範囲が縮小した2006年の介護保険制度改正の衝撃が忘れられないからだと思います。この時は、介護予防の導入にあわせて、軽度の人へのケアマネジメントの範囲がぐっと縮みました。そして、こうした動きは、今後も起こらないとは限りません。

―なぜ、そのように思われるのでしょうか。

介護保険の対象範囲を要介護3以上の中重度者に限定しようという声が、業界内外で根強くささやかれているからです。18年度の介護報酬改定では、こうした意見が反映されることはありませんが、中長期的にはわかりません。そして、もし、この意見が現実のものとなれば、下手をすると「保険サービスはないのだから、ケアマネジメントも必要ない」ということになり、要介護1や要介護2の人もケアマネジャーの職掌から外れるということになりかねません。

―中重度者という言葉の定義自体あいまいなので、会長が指摘する懸念は急に現実のものになるとは思えませんが…

確かに、中重度=要介護3以上というのは、あくまで業界の慣習であり、法律で定義されているわけではありません。ただし、近い将来、そうしたことが法に明記され、その結果としてケアマネジャーの職掌が今よりぐっと狭くなる危険がないとはいえない。だから、わたしとしては、そうしたことが起こらないよう、今から対策を練るべきだと思っています。

■ケアマネジメントの効果、数字で示したい

―具体的にはどのような対策が有効と思われますか。

要介護1や要介護2などの人に対するケアマネジメントが利用者の自立支援に大いに役立っているということをデータで示していくことが有効でしょう。いくら声を大にして「要介護1や要介護2の人へのケアマネジメントをなくしてしまえば、重度化も防げないし、介護者の支援もできない!」と訴えたところで、エビデンスがなければ、聞き流されるだけです。要介護1や要介護2の人へのケアマネジメントが十分な効果を上げているということを、数字をもって示さなければならない。私としては、そのための準備を早めに進めたいと思っています。

―最後に、協会が目指すべき中長期的な目標についてお教えください。

何といってもケアマネジャーの国家資格化でしょう。そして「介護支援専門員の資格を取れば、サービスに関係なく、すべてのケアマネジメントを手掛けられる」という職種にしたいですね。

 

 

 

 

社会福祉士さんの資格などとの整合性はもちろん必要ですが、ケアマネ資格の国家資格化、条件などはよくよく考えないといけませんが本格的にきちんと考える時代はもう待ったなしだと思うのは自分だけでしょうか?



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再掲:クリニックからの訪問看護とステーションからの訪問看護の違い

今日も朝から診療です・・・・・・

 

こんにちは、HPが変更してから過去のブログが全くネット上で検索されなくなってしまいました。ということで比較的よく読まれていた記事をちょびっとだけブラッシュアップして順次掲載していきたいと思います。

 

クリニックからの訪問看護とステーションからの訪問看護の違い

あまり知られていないかもしれませんが一般的に外来をしているクリニックからでも在宅療養中の患者さんに看護師さんを訪問させることができます。いわゆる”みなしの訪問看護”という制度です。一方最近では訪問看護といえば訪問看護ステーションからのものが一般的になっていますが両者にどのような違いがあるか皆さんは知っていますか?大体自分が理解するところ以下の点となっていますので、もし知らなかったら参考にしてください。

①診療報酬:介護保険でも医療保険でもクリニックからの訪問看護の方が圧倒的に安いです。これは訪問看護療養費の有無が一番の原因ですが、介護保険に関しては単純に訪問看護ステーションからの看護の方が1.3倍くらい単価が高くなっています。この傾向は診療報酬の改定で徐々に埋まっていくとは思いますが全く同一にはならないでしょう。同じ訪問看護でも一物二価なのはなぜでしょうか・・・国が訪問看護ステーションを優遇しているのは理解できますが・・・・

②指示のだしかた:ステーションは皆さん知っている通り医師が訪問看護指示書を作成して発行、それに基づいて訪問看護をすることとなります。一方クリニックに関しては医療保険、介護保険ともにカルテへの記載だけで問題ないため、クリニックからの訪問看護への指示の方が圧倒的に簡素となっています。指示書料も発生しませんし安価です。

③点滴などの物品の用意:点滴などをするときにステーションはこれまでは物品管理ができないため全て診療医が持参しなければいけません。一方クリニックの場合はすぐに看護師がもちだせるため医師の負担はかなり少ない状態です。今後訪問看護ステーションが物品管理できるようになればだいぶここは改善できるようになるでしょう。

④書類作成:介護保険の訪問看護に関してはケアマネへの報告書の作成が必要なのは両者とも同じです。一方医療保険の訪問看護に関しては、クリニックのみなしの訪問看護の場合は看護師は医師に報告するのみでOKです。これが訪問看護ステーションであれば報告書などの書類作成が必要になります。

⑤自費設定:訪問看護ステーションの場合は土日祝日夜間などは場合により保険請求+3000~5000円程度の自費徴収を設定しているところがありますが、クリニックからの訪問看護の場合は保険診療のみですので差額の徴収は認められません

以上でしょうか。他に聞きたいことある方は今井までご連絡頂ければアドバイス致します。在宅医療全般に興味のある方は他の記事も是非ご連絡ください。



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クリニックからのみなしでの訪問看護も再開しています

本日2回目の更新です・・・

 

こんにちは、外来開始もそうですが今週からクリニックからのみなしでの訪問看護も再開しています。訪問看護ステーションがきちんと契約して定期訪問看護をスタートさせるのに対し、外来からのみなしの訪問看護は一時的に体調不良となって通うのが難しい患者さんが対象です。いわゆる”医療保険での急性増悪時の特別訪問看護指示”ってものを利用しています。全ての患者さんが対象になるわけではなく、基本的には動くのが(通院するのが)難しい患者さんで短期間のみの介入でよさそうな人が当院の外来からの訪問看護の対象者です。というのも従来の訪問看護ステーションからの訪問看護では、おそらく全国的にもそうだとは思いますが、基本的には定期的に利用するのが前提の患者さんのみを対象としています。

自分の往診もそうですが冬季などは急性増悪時のみ必要だ!!っていう患者さん、絶対いると思うんですよね。そんな患者さんですがこれまでは短期間の介入が訪問看護でできない場合入院するしかなかったと思うんです。外来からの訪問看護が短期間でも対応してあげるよ、ってなれば在宅での治療や療養を継続できて不要な入院を減らせると思うんです。

土日祝日の外来診療に加えてさらにクリニックからのみなしの訪問看護を利用する人が増えて、患者さんがあんまり入院しなくてもすむようになればいいですね・・・

 

 

という訳で短いですが今回はこんな感じで終了です。よければ昔に書いたこの記事も参考にしてください。

クリニックからの訪問看護とステーションからの訪問看護の違い www.imai-hcc.com/archives/3031

 

 


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在宅医療分野での時期改定への要望

明日からは気分を一新して診療開始です・・・・・

 

こんにちは、今週末は5年近く比較的元気なころから訪問してきた患者さんが老衰でお看取りとなりました。この5年、本当に色々なイベントがあって都度本人やご家族と相談しながら場合によっては入院したり、在宅で治療継続したりしてきました。ただ最後に看取った後娘さんと話しましたが、やっぱり入院しないで本人らしく最後まで自宅で過ごせてよかったねっていう感想に医療者も家族の方もなりました・・・・・死亡診断書の病名が老衰って書くのよくよく考えればこの1年程で随分多くなってきたなって気がしますが、できるだけ患者さんが苦痛なく安楽に自宅で自然な形で最後を迎えられるよう、これからも診療を通して支援していきたいなと今回改めて感じました。

 

さて現在時期診療報酬改定に向けて色々議論が続いていますが、どうしたらもっと在宅医療の現状がよくなるのか、現在は問題になっていることで是非是正してほしいことはなんのか、在宅医療分野での時期改定への要望を考えてみました。以下自分の意見箇条書きにしていますがこれを読んで皆さんはどう考えますかね?意見あれば教えてください。

2018年度診療報酬改定にむけての在宅医療面での要望

①在宅時医学総合管理料(施医総もそうですが)の簡素化

②訪問診療を複数医療機関からも可能としてほしい

③ケタラール、オリベス等の緩和薬剤の保険適応の拡大

④いわゆるロングショート中の診療についての検討

⑤みなし看護の再評価

⑥訪問看護の医療保険適応の拡大、特に疾患に関わらず看取り時期の

⑦訪問看護ステーションの自費設定の制限

⑧訪問リハの単位の撤廃、もしくは包括制度導入

⑨SWの診療報酬上の評価

⑩薬剤師による在宅での服薬管理業務、多職種連携への評価

⑪公的ケアマネの導入、というか紐付きケアマネさんのある程度の制限

 

とかでしょうか・・・内容は色々書くとすごい量になりそうなので割愛します。とまあこんな感じで自分の希望する制度の改定内容と現実がどう違っていくのか、比較しながらこれからの診療報酬改定の議論を見つめていきたいと思っています。この中で実現度が高そうなのは②と⑤、⑥くらいでしょうかね。⑨は無理でしょうがSW協会にはもっと頑張ってもらいたいと心の底から思っています。関係者の方、いましたら是非頑張って声をあげていってください・・・・・

 

さて本日の医療ニュースはこちらです。この制度、今一つ知らなかったので今回勉強したいと思います。

長崎経済研究所より

活用が期待されるセルフメディケーション税制(医療費控除の特例) http://www.nagasaki-keizai.co.jp/pdfs/201710_4.pdf

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うーん、どの程度この制度が活用されるのか予想することは現状では自分には難しいですね。今後数年は発表される統計をきちんとみていきたいと思います。・・・ということで今日はこの辺で・・・・

 

脱水には気をつけないと・・・

公園で子供の遊びに付き合っていますが本当に体力ありますね・・・

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こんにちは、連日の猛暑ですがそろそろ在宅患者さんにとって本当に厳しい季節になってきましたね。脱水には気をつけないと・・・本当に90歳近い高齢の方となると暑くなるだけで自然と食事量や水分摂取量が低下してくるものですよね・・・・どのご家族も工夫して経口からの水分摂取に励まれていると思います。この2,3年で夏場の”飲む点滴”として市民権をようやく得てきた感のあるOS1ですが味に関しては皆さんはどう感じますか?自分は・・・・うーん、あんまり好んで飲む味ではないのでもし工夫するとするならばカルピスやハチミツいれたり、もしくは少し凍らせて半シャーベット状にして飲むなどするでしょうね。

ただ最近は夏場お茶以外で水分や電解質補給するのであればこっちの方を好んで飲んでます↓

ダウンロード

ただ欠点はあんまり自宅やクリニック近くのコンビニにおいていないんですよね・・・・美味しいので皆さんも是非ためしに飲んでみてください。

 

さて本日の医療ニュースはこちらです。来年度の訪問看護の検討内容について、この記事を読む前に実は原資料を読み込んでおり色々書こうと思っていたんですが、この記事の方がはっきり言って要点よくわかるなと思いますのでこっちをみなさん参考にしてみてください。一応原資料についても読めるように出しては置きますね。

原資料 第142回社会保障審議会介護給付費分科会資料 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000170293.html から資料2 訪問看護 http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000170286.pdf と参考資料2 訪問看護 http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000170290.pdf

 

メディウォッチより 2018年度改定でも「訪問看護の大規模化」や「他職種との連携」が重要論点—介護給付費分科会(1) http://www.medwatch.jp/?p=14634

2018年度の介護報酬改定でも、訪問看護ステーションの大規模化などを促し、安定的な訪問看護の供給を確保してはどうか。また、医療ニーズのある利用者への対応や重度化予防などを図るために、「訪問看護と他の介護保険サービスとの連携」を進めていくためにはどのような方策が考えられるか—。

5日に開催された社会保障審議会の介護給付費分科会では、このようなテーマについて議論しました。なお、一部の訪問看護ステーションでは理学療法士などの比率を高め、要支援者を中心に「看護師のアセスメントなしにリハビリテーションを提供している」ことが分かっていますが、その理由・背景などは不明です。今後、具体的な対応について検討が行われますが、「看護師と理学療法士などとの連携」確保を求めることになるでしょう。

7月5日に開催された、「第142回 社会保障審議会 介護給付費分科会」

訪問看護ステーションだけでなく、医療機関からの訪問看護も重要

介護給付費分科会では、2018年度の介護報酬改定に向けて第1ラウンドの総論的議論を続けており(関連記事はこちらこちらこちらこちらこちらこちらこちら)、5日には▼訪問介護▼訪問看護▼居宅介護支援▼共生型サービス—が検討対象となりました。今回は、訪問看護に関する議論を紹介します。

訪問看護は、居宅において看護師などが「療養上の世話」や「必要な診療の補助」を行うもので、医療ニーズのある要介護者・要支援者が在宅生活を継続する上で、極めて重要な介護保険サービスです。訪問看護ステーション、利用者数とも上昇傾向にあり、比較的順調に成長していることが伺えます。

もっとも訪問看護については、▼医療保険と介護保険の双方に位置付けられており、分かりにくく、使用しにくい▼訪問介護に比べて報酬水準が高く、区分支給限度基準額がある中でケアプランに位置付けにくい▼24時間・365日の対応が必ずしも行われていない(事業所で異なる)▼他職種・他サービスとの連携が必ずしも十分とは言えない—などの課題も指摘されています(関連記事はこちら)。5日の分科会では、厚労省老健局老人保健課の鈴木健彦課長は、後者2つの課題を論点として提示しました。

まず24時間・365日対応については、訪問看護ステーションの規模と関係していることが分かっています。例えば、24時間対応を評価する緊急時訪問看護加算の届け出は、常勤換算3名未満のステーションでは80%だが、7名以上のステーションでは95%に、重症者への積極的対応を評価する特別管理加算の届け出は、3名未満のステーションでは84%だが、7名以上のステーションでは94%という状況です。

これらの加算を初めとして、介護報酬改定や診療報酬改定でも大規模化を促してきており(直接的には24時間対応などを促す加算などを創設)、常勤換算の従業員数が5名以上の比較的規模の大きな訪問看護ステーションが増えてきています(2009年には5名以上のステーション割合が45%、10名以上の割合が8%だったが、2015年にはそれぞれ54%、16%に増加)。しかし、鈴木老人保健課長は「46%が5名未満の小規模ステーションである」点を重視し、「訪問看護ステーションの大規模化など、安定的な提供体制確保」を2018年度改定においても重要論点とする考えを示しています。

この点について齋藤訓子委員(日本看護協会副会長)は、「24時間・365日対応を行う、あるいは重度者に積極的に対応する機能の高い訪問看護ステーションを報酬上も評価すべき」と強く訴えています。もっとも、小規模ステーションにも高い存在意義がある(看護師が不足する地域では、大規模化は困難)ため、「訪問業務以外の、例えば書類作成などの業務負担を軽減する必要がある。ICTなどを活用した業務負担軽減を行う事業所を報酬面でも評価すべき」と提案しました。齋藤委員は併せて「非がんの利用者に対する介護保険の訪問看護について、ターミナル期における柔軟な対応を可能とすべき」とも求めています。

また鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)は、看護師確保の困難性に鑑みて「訪問看護が必ずしも必要でない利用者は、訪問介護を利用する」といった役割分担などが必要との見解を示しています。

なお武久洋三委員(日本慢性期医療協会会長)は、「機動力の高い『医療機関からの訪問看護』の充実も勘案すべき」と要望。この点、2015年度の前回介護報酬改定や、2016年度の前回診療報酬改定では「医療機関からの訪問看護」の報酬がわずかながら引き上げられており、その効果に関する調査結果が待たれます(関連記事はこちらこちらこちら)。引き上げの背景には「訪問看護に従事する看護師の多くは、医療機関で訪問看護を学ぶ」という訪問看護従事者育成の視点があります。鈴木老人保健課長は「ステーションからの訪問看護も、医療機関からの訪問看護も、いずれも重要」と述べており、改定の効果如何によっては2018年度の同時改定でのさらなる引き上げも検討対象に入ってくる可能性があります。

電子カルテの失敗を踏まえ、ICT活用した連携に向けた事前準備を

もう一つの論点である「連携」は、例えば医療ニーズの高い利用者への対応や、在宅での看取りなど「医療的な知識や技術」が必要な場面において、医療専門職である訪問看護従事者から、必ずしも医療的な知識が十分ではない訪問介護や通所介護・福祉用具貸与・ケアマネジャーに十分な情報提供がなされれば、より円滑なサービス提供が可能になるというところに結びつきます。

在宅での看取りにおいては、訪問介護やケアマネジャーは「訪問看護師との連携のための十分な時間がとれない」といった課題があると感じ、訪問看護師は「訪問介護員などに専門的知識や経験が十分でない」といった課題があると感じており、まさに上記の論点を裏付けるデータと言えます。

この点、齋藤訓子委員を初め、多くの委員が「多忙」による連携の困難さを指摘し、「ICTを活用した情報連携」を認めてほしいと要望しています。中央社会保険医療協議会と介護給付費分科会との意見交換でも同様の要望が出ており、次期改定に向けて具体的な検討が行われそうです(関連記事はこちら)。

ただし松田晋哉委員(産業医科大学教授)は、「電子カルテでは、仕様がバラバラであり、個々の病院ではよいが、医療界全体では連携が全くできていない。この点を反省し、各介護保険サービスで連携に必要なコア情報を先に決めておくことなどが必要」と強調しました。電子カルテは、異なるメーカー間では情報の互換性がなく、連携が極めて困難となり地域包括ケアシステムにおける情報連携の足かせとなっていると指摘されます。介護保険ではより先を見据えた対応が求められます。

従事者の8割がPTという訪問看護もある、看護師との連携確保が重要

ところで、介護保険の訪問看護では「理学療法士などが訪問し、リハビリを行う」ことが可能ですが、一部の訪問看護ステーションでは従事者の80%以上が理学療法士などという事態があります。たとえば、看護師を基準ギリギリの2.5名配置にとどめ、10名の理学療法士を配置する、といったステーションがあるのです(2015年には理学療法士などが80%以上のステーションは全体の0.2%、理学療法士などを10名以上配置するステーションは138か所)。

この配置自体には何ら問題がありませんが、理学療法士などが80%以上を占めるステーションでは緊急時訪問看護加算や特別管理加算の届け出はごくわずかで、24時間対応や重度者対応に極めて消極的です。また、理学療法士などの配置割合が大きくなるにつれ「要支援者に対するリハビリ」の割合が増え、さらに「理学療法士のみで訪問し、看護師によるアセスメントのための訪問は基本的に行わない」というケースも少なくないことが分かっています。訪問看護は医師の指示で行いますが、訪問看護計画の策定にあたり「看護師のアセスメントがなく、連携もしてない」ことは問題でしょう。

これらの背景に何があるのかは不明ですが(実質的な訪問リハビリだが、基本報酬は同水準に設定されている)、最後に述べた「看護師によるアセスメント」「理学療法士と看護師との連携」は、訪問看護を行う基本となるものゆえ、今後「連携の確保」に向けた方策などを検討していくことになるでしょう。齋藤訓子委員も「看護師と理学療法士などが共同してリハビリ計画を作成することや、リハビリ主体の利用者でも月に1回は看護師が訪問してアセスメントを行うことなどを運営基準に盛り込むべき」と提案しています。

 

 

 

確かに札幌でも訪問リハ主体のステーションがちらほらとみられますね。このようなステーションと重症度の高い患者さんを一緒にみていくとき、必然的に看護が必要になったら別ステーションで、となることが多いです。そうなると看護、リハ一体型のステーションと比べるとやはりケアの質自体も高いとはいえなくなりますし(絶対低いとはもちろん言いませんが)医療で訪問看護やリハ入る場合は緊急時の対応などの問題も出てきます。それじゃリハ変更しようか、というのも関係性ができてしまっていると難しいのが現実です。

自分としてはリハ主体でも構いませんがステーションは原則24時間対応を義務つけるっていうのも一つの考えではないかと思います。皆さんのご意見はどうでしょうか?

 

みなし、ステーションの訪問看護の実際について相談ある方いましたら連絡ください

↓この季節になってきていますね・・・

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こんにちは、最近の当院のブログですが<クリニックからの訪問看護、ステーションからの訪問看護、違い>とか<みなし訪問看護  、やりかた>とかっていうキーワードでググってアクセスされる方、増えてきています。地域包括ケアへの時代を意識して、地域に密着した病院や診療所で外来からのみなし訪問看護を考えている医療機関や医療者が増えてきているんでしょうか。当院は解説当初はみなしでの訪問看護、現在はステーションからの訪問看護としており両者とも実際に運営した(している)経験がありますが・・・・えぇ、この違い、実は結構あるんですよね。

①診療報酬について

②施設基準、届出

③指示の出し方等医師とのからみをどうするか

④みなし訪問看護が適しているのはどのような医療機関か、逆に当初からステーションとすべき場合はどのような場合か

⑤実際どういうふうに運用しているの?TIPSは?

とかってなかなか最初から始めようとしている医療機関で独自に調べたり内容検討するのって難しい点もあるかと思います。

もしみなしの訪問看護とステーションからの訪問看護ってどう違うの?実際のどころはどうなの?って聞きたい方いましたら気軽にご連絡ください。市内であれば時間つくって実体験を押しかけミニ講演みたいな感じでお伝えしてあげますし、時間があれば市外や道外にもどんどん行きますよー。訪問看護の普及に協力しますので興味ある医療者の方いましたらinfoにメールください。お待ちしています。

 

 

 

さて本日の医療ニュースはこちら。MRICの記事です。この記事で述べられているのは主に薬のことですが、実は自分は薬価のことではなく子供の貧困ってすごい気になってました。地域の子供達に貢献できること、1医療機関としても、個人としても何かしていきたいと強く希望しています。子供食堂とかって診療所でやってもいんでしょうか・・・・・、何か地域でできる活動、自分も考えていきたいと思います。

MRICより http://medg.jp/mt/?p=7265

Vol.012 子どもの貧困放置して、薬に大金はたく不合理  オプジーボの光と影(8)

~この文章は、『ロハス・メディカル』2017年1月号に掲載されたものです。
『ロハス・メディカル』編集発行人 川口恭

2017年1月19日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

画期的な新薬の多くを世界でもいち早く、しかも安価に患者が使える国民皆保険制度は、患者や医療関係者にとっては実にありがたい仕組みです。しかし、さすがに話が旨過ぎたかもしれません。このままの形で続けることで、何か大事なものが壊れてしまわないか、再確認が必要です。
前回、日本の薬価は欧州各国に比べて高めであることをお知らせしました。日本は、世界でも珍しく、薬事承認された薬のほぼ全部を健康保険が償還します。つまり適応疾患でないものに使ったというようなことでもない限り、健保組合など保険者は、薬代の支払いを拒否できません。
規模の小さな健保組合と、そこに保険料を労使折半で拠出している企業にとって、1人あたり年間何千万円という請求が何件も来かねない高額薬剤費の問題は極めて深刻な経営リスクです。一部の企業では既に、高額な医療費を必要とする患者を雇用しないという形で実質的な医療費の支払い拒否を始めていること、前回お伝えしました。
がん患者の就労を支援しようという機運が社会に高まっている時であり、このような企業を道義的に批判することは容易です。
しかし、国民皆保険によって支えられている医療は、他の産業分野と異なり、受益者と費用負担者が原則として別です。「費用負担者である健康な人」が「困った時はお互い様」という考えを持てないほど困窮している、あるいはそう思えないほど制度設計が悪い、だから支払いを拒否される、という大きな問題に目をつぶって対処しないなら、国民皆保険制度の命運は尽きたも同然です。●もはや豊かではない
皆さんもよくご承知のように、日本は、かつて世界有数の豊かな国でした。しかし残念ながら失われた20年を経て、1997年以降の名目GDPが総額でも1人あたりでも全く増えていないか、むしろ減っています。国全体でこそまだ世界3位ですが、1人あたりにすればOECDの20位(2015年)でしかありません。
と同時に「1億総中流」の幻想も崩壊して、社会の所得格差が拡大の一途です(グラフ http://robust-health.jp/article/images_thumbnail/2016/12/%E3%82%AA%E3%83%97%E3%82%B8%E3%83%BC%E3%83%9C%EF%BC%98%EF%BC%91-604.php)。しかもこれ、お金持ちが増えたという方向の拡がり方ではなく、中流から下流へ落ちる人が増えたという拡がり方です。最終的には、社会保障などによる再分配を通じて、OECD平均並みの格差に抑え込んでいますが、再分配する財源の一部には赤字国債が充てられており、つまり将来世代に大きなツケを回しながら取り繕っている状況です。
しかも、その社会保障の給付対象が医療・介護を中心として高齢者に大きく偏っているため、子育て世代に限って言えば、ほとんど再分配が機能していません(グラフ http://robust-health.jp/article/images_thumbnail/2016/12/%E3%82%AA%E3%83%97%E3%82%B8%E3%83%BC%E3%83%9C%EF%BC%98%EF%BC%92-607.php)。

子どもの6人に1人が貧困で、その割合はOECDのワースト10位(上から25位)だったという、今年はじめに報じられたニュースをご記憶の方もいらっしゃることでしょう。
そんな国の公的医療保険が、欧州各国よりはるかに高い値段で薬を買っているというのは、根本的に何か間違っていないでしょうか。百歩譲って、これまでに済んでしまったことは仕方ないとするにしても、今後も、出てくる高額な薬すべてを、世界の先陣を切って買い続けるつもりでしょうか。一体どこのお大尽かと思ってしまいます。そんなこと、将来世代に許してもらえるでしょうか。
現実問題として、企業を通じて健康保険に入れない人(非正規雇用者が含まれます)をカバーする国民健康保険は、保険料の半額以上を払ってくれる雇用主が存在せず、国による補助割合も1984年までの45%から近年は32%まで減らされ、被保険者の払う保険料率がどんどん高くなっています。

保険料滞納のある世帯割合は16・7%(2015年速報値)に上ります。この割合は、2008年の20・6%をピークに年々改善してはいるのですが、被保険者たちの経済状態が改善して滞納が減ったというよりも、保険者である市町村が差し押さえをするなど厳しく取り立てるようになり、健康保険制度が貧困層をより貧困に追いやる装置として働き出したのと裏表であるという報道も近年は多く見られるようになりました。健康で低リスクの若い人にとって、何のありがたみも感じられない制度となっているのです。しかも国庫補助率は今後5年間に最低で13%まで下げられる計画です。
今はまだ密やかな「払えないし払いたくない」という若い人の声が大っぴらに流布され取り返しがつかないことになる前に、費用対効果の悪い医療行為への保険からの支払いを減らしつつ、英国がやっているように新薬についても払える値段まで値切ってみる、値切れなかったら身の丈に合った所までの導入で我慢してみる、というのは決して無茶な話と思いません。
ちなみに、英国の1人あたりGDPは日本の約1.4倍で、OECD11位です。子どもの貧困率も12位です。

●経済効果が高くない
金の話ばかりしやがって、それを職にしている人間だっているんだぞ、と頭から湯気の出そうな方もいることでしょう。
もちろん医療費といえども、負担する人がいれば受け取る人もいてGDPにカウントされる生産活動なわけで、その膨張が波及循環して周辺に産業を育て、そこで行われる経済活動によって自ら必要な経費を賄えるなら、そもそもこんな物悲しい話をする必要はありません。
残念ながら、どの産業分野の需要にどの程度の生産波及効果があるかを示す「産業連関表」(最新は平成23年版)によれば、医療に限らず社会保障分野は生産波及効果が他分野より大幅に低いことになっています(※ http://robust-health.jp/article/images_thumbnail/2016/12/%E3%82%AA%E3%83%97%E3%82%B8%E3%83%BC%E3%83%9C%EF%BC%98%EF%BC%93-610.php)。

実は、本稿の主テーマである医薬品の場合、その生産波及効果は国内産業平均を少し上回ります。ただ年約2兆5千億円(財務省・平成27年貿易統計)という大幅な輸入超過で、年間の最終的な医薬品代が約10兆円と言われているうち、それだけの金額が国内の産業を潤すことなく海外流出してしまっているため、やはり膨張を手放しで容認するわけにはいかないのです。
医療が必要以上にお金を吸い上げてしまうことで、お金を必要としている他分野(そのような分野が全国にあるのかという問題も一方でありますが)で起きていたはずの経済成長を損っている可能性があります。また、同じ社会保障でも、子育て世代に関しては再分配が充分でなく、国民健康保険が貧困層をより貧困にする仕組みとして機能しているかもしれないこと、先ほども説明した通りです。

●医薬品開発バブル
どんどん気が重くなってきたことでしょう。気分を変えて、今の流れの先に素晴らしい未来が待っている可能性はあるのか、考えてみます。
前回も述べたように、既に国民の許容限度を超えてしまっているかもしれない医薬品への高額な支払いを、将来の患者たる現在健康な若い人たちに当面認めてもらうには、その費用を払うことで将来もっと良い薬に手が届くようになるのだ、という理論武装が必要です。その理論武装ができれば、素晴らしい未来を期待できなくもありません。
理論武装するには、なぜ最近の薬は高くなるのかという原因の考察が不可欠です。これは日本国内だけ考えても仕方のない話で、医薬品の主たる輸入先である欧米で何が起きているかも見る必要があります。
で、新薬の値段が高くなり続けていることについて、開発に成功する確率が低くなったとか何だとか、もっともらしい説明が色々されています。それも一面では事実なのでしょう。しかし私から見れば、一番大事な事実が、恐らく意識的に端折られています。

それは、医薬品開発はリターンの良い投資だと多くの投資家に考えられており、大量の資金が製薬企業に流れ込んでいるということです(株価が上がるって、そういうことです)。
その開発には当然ながら成功の何倍も失敗があるわけで、資金の総額に対して期待された通りの利子を付ける(株価の上昇と言い換えても結構です)ためには、成功した薬を高く売らねばならない、という極めてシンプルな理屈になります。
つまり、成功確率が低いから高くなるのではなく、成功確率が低くても割に合うよう高く売っているし売れる、そういう特殊な市場なのだと説明する方が適切です。
投資効果を高めるには、値段を高くするだけでなく成功確率を上げるという方向もあり、その模索ももちろん業界で行われているはずですが、オプジーボと競合品の開発競争が「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」のトンデモない状況になっているというのは、本連載の3回目(http://lohasmedical.jp/e-backnumber/130/#target/page_no=21) で説明しました。
ちょっと考えれば分かるように、モノの実質的(相対的)な値段が、需要側の懐事情に関係なく上がり続けることなどあり得ません。もし上がり続けると業界内の人間が考えているとしたなら、それは要するにバブル酔いの幻覚です。

業界メディアであるミクスオンラインの報道によると、塩野義製薬の手代木功社長は、10月31日の記者会見で「イノベーションだから高い薬価で当然だろうということに対して、社会が“ノー”と言い始めている」と述べたそうで、慧眼だと思います。
ただ困ったことに、薬の値段が高くても売れると信じる投資家が一定以上存在する限り、高く薬を売るのを躊躇するなど株価が下がるようなスキを見せた会社は買収されてしまうのも現実で、製薬業界の人たちが自発的に軌道修正するのは相当難しそうです。
このように考えてくると、健康な人たちが薬に高い値段を払うのは、将来の自分のためどころか、むしろバブルを長期化させて自分の首を絞めるだけで何も良いことがないとは思わないでしょうか?
日本の不動産バブルが日銀の総量規制で一気に終焉を迎えたように、多くの先進国で薬には費用対効果に見合う金額しか払わないという意思決定がされたなら、このバブルは一気に終わります。少なくとも日本は、降り時ではないでしょうか。
そんなことをしたら画期的な新薬が生まれなくなるじゃないかという懸念に関しては、その心配をする前に、もっとマズい流れが現在進行中で、そっちの手当てが先だということ次回説明します。

 

みなし訪問看護、どんどん広がるといいですね・・・

総合ケア看護師って知っていますか?

あっという間に寒くなってきましたね。今日はそのせいか患者さん宅玄関でノックする力がこころなし強かったような気がします。(外で待っているのはつらいんです・・・・・)

 

こんにちは、今日は午前の訪問終了しこの文章書いていますが今日は訪問看護師さんについて少し書こうと思います。

先日の市民セミナーで医療費のことに絡めた訪問診療や訪問看護のことについて参加された市民の方からご質問頂きました。端的にいうと「お金の問題がある癌患者さんに訪問診療や看護入れるのに何か工夫はないか?どうしたらいいか?」ってことでした。自分の答えとしては①高額療養費の活用②在宅がん総合管理料の活用による1医療機関からの請求での手残りの金額の増加(特にステーションと組むときや70歳未満の人であればメリットが大きくなると思います)③訪問看護の活用(医療保険、介護保険のうまい使い方)などを簡単に話しましたが、それでももっと厳しくてお金がない場合・・・・・やはり優先すべきは訪問看護かなと個人的には思っています。

経験豊かな訪問看護師さんは①日常のケアはばっちりOK②薬剤の種類、使用方法などについてもよく知っている③介護保険制度にも精通④患者さんのみならず家族のケアもできる!!っていう方が多いですね。それを考えると訪問看護については経験を積むことが大切かと思います。当院のステーションでも新しく入職した看護師さん、やっぱり病棟業務と違うということを本質的に肌感覚で理解できるようになるのにやっぱり年の単位ではかかるんじゃないかなって思っています。その上でさらに上記のような仕事までできるようになるためには、実際の業務の経験をひたすら集中的につんでいくのが一番だと思っています。

さてなんでこんな前置き書いたかっていうとこのためです↓↓

現在国の医政局が実施する検討会において「総合ケア看護師」の創設が提案されているのをみなさんご存知でしょうか。まずは資料おみせしますね。

第3回 新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会

より http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000142858.html  資料1 今後の検討会の全体構造 http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000142849.pdf から抜粋

これは今後の医師、看護師の、国が求めているあるべき姿と課題を提示したものです。(スライド3枚)

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それでこの課題をどうしていくか?を考えていく中ででてきたものが、医療者(看護師)の専門性を保ちながらプライマリーケアに責任をもちながら地域をみていく専門職、それが総合ケア看護師、という制度の創設という話となっています。ちなみにそれに言及されているスライドありますがたくさんありすぎるため何枚かだけ抜粋します。(元は資料3からです http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000142851.pdf )

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対策まできちんと考えていますが皆さんはこの制度、どう考えますか?自分としてはここで述できる看護師になるためには最低座学数年、実践数年の時間が必要となると思います。しかも病院での医療処置や実情などについても実務経験が必要でしょうし・・・・・実際ここまでできる看護師さんってどの程度いるんでしょうかね。それなら①既存の医師を在宅の方に視線を誘導する②多職種連携の方法をしっかりと実のあるものとする、などの対策の方が短期間で目標が達成できるような気がします・・・・・・この問題の本質は医師の多くが在宅や全人的な医療への興味が薄い、地域にでていないってことが原因だと思うのでそこが改善されれば総合ケア看護師の設立もあんまり必要じゃなくなるのではないかなって思いますが皆さんどうでしょうか。

 

いずれにせよ僕らの知らないところで色んな話、されていますね。少しでも実のある改善になればいいですね。