公開日:2026年11月02日

フレンドフレーションと、20代での経験への投資について考える

こんにちは、札幌のかかりつけ医&病棟医&在宅医@今井です

今回はちょっと医療から離れたブログを・・・いつも医療系の記事などをチェックしているニッセイ基礎研究所のこんなレポートを読んだので、そのことを書いてみたいと思います↓

「フレンドフレーション」について考えたことはありますか?

皆さんはフレンドフレーション(Friendflation)って聞いたことありますか??「Friend(友達)」と「Inflation(物価上昇)」をくっつけた造語で、友人との食事、旅行、結婚式、誕生日など、人付き合いにかかるお金がどんどん重くなっている現象とのこと。日本では「フレフレ現象」なんて呼び方もあるようです。(今井は今回初めて知りました(^^♪)

数字を見ると、なかなか切実です!!

レポートで紹介されていた調査をいくつか拾うと・・・

・米国の調査では、Z世代とミレニアル世代の4割強が、お金を理由に大事な集まりへの参加を見送った経験がある
・別の米国調査では、友人と過ごすときにお金の不安を感じたことがある人が約8割、自分の懐事情について友人に嘘をついたことがある人が半数以上
・韓国のZ世代では、9割以上が物価高で友人との交際費に負担を感じている
・日本でも、20〜30代で結婚式の招待を辞退したことがある人が半数近く。そしてお金を理由に断った人の約8割は「本当はお祝いしたかった」と答えている

この最後の数字、ちょっと胸にきますね。祝いしたい気持ちはあるのに、財布がついてこない・・・

さらに日本の20代の調査では、「金銭感覚が違う人とは友達になりたくない」が4割を超え、「友人とのつながりのためにお金をかけたい」は半数を下回る一方、「自分の趣味嗜好にお金をかけたい」は7割近くにのぼっていたそうです。

背景にあるものは・・・

レポートでは、要因を大きく3つに整理しています。

① 物価が上がっているのに所得が追いつかない、そして友人同士の経済格差

② 友人と会う=カフェやレストラン、ライブなど「お金を払う場所」で会うことが前提になってきている

③ SNSで「せっかく会うならあの映えるお店に」と、交流そのものの期待水準が上がっている

そして、現在志向が強まり、限られた時間とお金を「今の自分の満足」に振り向けようとする中で、友人付き合いがトレードオフの対象になっている、と。最後は社会学者バウマンの「リキッド・モダニティ」を引きながら、人間関係の基準が「同じ場所にいること」から「同じものが好きなこと」へ移ってきている、という考察で締めくくられています。

今井の率直な第一印象は・・・

読んでまず思ったのは、「いや〜、わかる。でも、ちょっともったいない気もするなぁ」ということでした。皆さんはいかがですか???

今井の20代は、ほぼまるごと医学部と初期研修医、そして脳神経外科医としての修行の時代でした。正直、お金に余裕があったかと言われると・・・まぁ厳しすぎることはなかったですが大学1年から借りていた奨学金の繰り上げ返済などもしていたため余裕はなかったです。

それでも、先輩に誘われた食事、同期との仕事後の愚痴を言い合う飲み会、学会帰りの一杯、病棟看護師さんのねぎらいの会・・・今振り返ると、あそこで使ったお金と時間が、後々の自分をかなり形づくっている気がするのです。(こう振り返ると飲んで食ってばかりですね(^^♪)

もちろん、全部が全部、有意義だったわけではありません。ただ飲んで終わった夜も数えきれないほどあります(^^♪。でも、職場から離れて自分と違う価値観の人の話を聞く、知らない世界の話を聞く、知らない分野のことでもなんとか会話をつなぐ・・・こういう経験って、一人で趣味にお金を使っていてもなかなか手に入らないものかなと思っていますよ。

20代の交際費は「消費」ではなく「自分への投資」になりうる!!

なので今井としては、特に20代においては、フレンドフレーションも一概に「悪」ではないのかなと思っています。

ただし必要条件があって、それは「自分がそこから何を得ようとしているのかをきちんと理解していること」です。

ということで今井なりに整理してみると・・・

〇 「投資」になる付き合い→自分とは違う視点や価値観に触れられる、尊敬できる人の考え方を間近で見られる、仕事や人生の選択肢が広がる。こういう場には、多少背伸びしてでもお金を使う価値があると思います。

〇 「消費」として楽しむ付き合い→純粋に楽しい、気心の知れた仲間とリフレッシュできる。これも立派な意味があります。ただ、ここは予算の範囲でいいんです。

〇 「見栄」になっている付き合い→レポートにもあった「相手の消費水準に無理して合わせる」「余裕がないと思われたくなくて払う」というパターン。これは、何も得ていないのにお金だけ出ていく状態で、正直いちばんもったいない、価値なしなので削るべきです。

同じ使う5,000円でも、「この人の話を聞きたいから行く」「現状認識と未来についての考えを知りたいから行く」のと「断ると気まずいから行く」のとでは、まったく意味が違う・・・皆さんもそう思いませんか??

「異なる他者」と関わる力は、あとで自分自身に効いてくる

レポートの最後に、筆者の廣瀬さんが、人々がつながりを求めなくなったわけではなく、「自分に合う相手」と深くつながる一方で、「自分と違う他者」と関わる機会が減っている、という趣旨のことを書かれていて、今井はここが一番大事なポイントだと感じましたよ。

医療、特に在宅の現場って、まさに「自分と違う他者」との出会いの連続です。年齢も、生きてきた時代も、価値観も、家族の形もまったく違う方のお宅に伺って、その方の人生の最終章にご一緒させていただく。「同じものが好きな人」とだけ過ごしてきたら、たぶんこういう仕事はかなり難しいと思うのです・・・もしかしたら医療だけの話ではないですよね、これについては(^^♪

今井が20代で(半ば仕方なく(笑))参加していたいろんな集まりは、振り返ると、そういう「違う人とつながる筋トレ」だったのかもしれませんね・・・

皆さんは、若い頃の「あの出費は投資だったな」と思える付き合い、ありますか??逆に「あれは完全に見栄だった・・・」というものもありますか?フレンドフレーションについて、どう考えていますか?よければ教えてくださいね~

 

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