公開日:2026年09月02日

失敗のすすめ~訪問看護を始めたばかりの看護師さんへ~

こんにちは、札幌のかかりつけ医&病棟医&在宅医@今井です

先日とある在宅患者さん宅でちょっとだけ???って感じたことありましたのでそれに関連してちょっとだけ訪問看護を始めたばかりの訪問看護師さん向けに書いてみたいと思います(^^♪

在宅医療の現場、訪問看護師さんが主治医にこまめに相談・報告してくれることがままあります。こまめに連携をとってくれるその姿勢、本当にありがたいです。ただ・・・・

「今日の血圧がいつもより高めでした。他に症状はないんですが・・・先生はどう思いますか?」

「傷の状態が少し変わってきた気がします。どう対応すべきでしょうか?」

「患者さんの様子がなんとなくいつもと違う感じで・・・先生の意見を聞きたいです」

端的に言うとこういう内容での報告ならば「Drの意見はどうですか?」と聞いてくることには、正直もう一歩!って思ってしまいます。(もちろん、報告・連絡・相談は大事です。今井もそれ自体を否定するつもりは全くないので勘違いはしないように)

在宅医に聞く前に、自分でまずはアセスメント!!

訪問看護師さんは、医師より患者さんのそばにいます。

2~4週に1回しか診ない医師より、週1,2回訪問している訪問看護師さんの方が、患者さんの「日常」をよく知っている。体の変化も、生活の様子も、家族との関係も、毎日積み重なる観察の中に情報がある。これは間違いない。

なので「先生どう思いますか?」と聞く前に、まず自分で普段の状況との違い、その原因についてアセスメントしてほしいんです。

「これはどういう状態だと思うか」 「何が原因として考えられるか」 「どう対応すべきか」「医師だったらどう考えるだろうか」

この4つを自分なりに考えてから相談してくれると、在宅医としても一緒に考えやすいし、何より看護師さん自身の力が確実についていくんじゃないかなぁと思いますよ。(逆にこれをしなければ・・・)

失敗しても全然いい

今井がよく思うのは「失敗を恐れすぎている看護師さんが多いな」ということです。やっぱり病院での経験がベースにあるからなんでしょうかね。

「間違えたらどうしよう」「先生に怒られたらどうしよう」「後でクレームになったらどうしよう」・・・・そういう不安から、判断を医師に委ねてしまう。

まぁでも失敗しないと成長なんかないんですよね(^^♪アセスメントが外れてもいい。対応が正解じゃなくてもいい。大事なのはそのあとで「なぜ外れたか」「次はどうするか」を考えることかなと。

今井もそうですが、多くの先達の在宅医や訪問看護師さんもそうやって成長していっています。失敗したことない在宅医療者なんか誰もいないですし、なんなら今井は在宅に飛び込んでからの失敗の数は誰にも負けないくらいしていると断言できます(^^♪

訪問看護師さんが自分の判断で動いて失敗しても、それを責める文化は在宅にはないと思いますよ。むしろ「自分で考えて動いてくれた」という事実を、在宅医や周囲の多職種は高く評価してくれるハズ。

(ただし、緊急性が高い場面・生命に関わる判断が必要な場面はすぐに連絡してください。そこは迷わずに(^^♪)

○○が成長を止める

これ、看護師さんに限った話じゃないんですが・・・・「先生に聞けば安心」「医師と違う意見はダメだ」っていう感覚が習慣になると、自分で考える筋肉が弱っていきますし、やりがいもなくなっていくんじゃないのかなと。

在宅医療は、チームで動く医療・・・医師だけが判断するのではなく、看護師・ケアマネ・ヘルパーさん、それぞれが自分の見えている視点から、専門性から動くからこそ、患者さんの生活が支えられるんじゃないでしょうか?

看護師が「自分でアセスメントして、自分で動ける」存在になることが、チーム全体の力になる、そう信じて頑張ってほしいなと。

相談してほしいのは「考えた上で迷ったとき」

最後に誤解のないように言っておくと、今井は「相談するな」と言いたいわけじゃないです(^^♪

「自分でこう考えて、こう動いた。でもこの点が少し迷っていて」——この形で来てくれると、いいんじゃないのかなと。

「どう思いますか?」より「こう思うんですけど、どうでしょうか?」の方が、何倍も価値のある相談になります。

さて今日は水曜日、折り返しの日です。外来&病棟&訪問ですが頑張っていきましょう。今日が皆さんにとって素敵な1日となりますように!

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