公開日:2026年07月07日

正しいものは、疑っても壊れない【在宅医療の現場から】

こんにちは、札幌のかかりつけ医&病棟医&在宅医@今井です

今日はちょっとだけ変わった切り口で話をしてみようと思います。数学×在宅医療の話です。といっても難しい話じゃないので、最後までお付き合いくださいな。

(っていうのもさっき野村総研さんのこの記事読んだんです(^^♪)

 

背理法って何?

突然ですが「背理法」という言葉を聞いたことがありますか?数学の証明方法のひとつで、こういう考え方です。

「ある命題が正しいことを証明したいとき、まず『それが間違っていると仮定する』。そしてその仮定から矛盾が生じることを示す。矛盾が出たということは、最初の仮定が間違っていた——つまり元の命題は正しかった、と結論づける」

古代ギリシャのユークリッドが「素数は無限に存在する」ことをこの方法で証明したのが有名な例です。「素数が有限個しかないと仮定すると・・・矛盾が生じる。だから素数は無限にある」と。

高校の授業で習いましたよね??(^^♪

 

「やめたらどうなるか」を想像してみる

「今のやり方が本当に正しいのかわからない」「この選択で合っているのか自信が持てない」・・・・こういうとき、正面から「これが正解だ」と証明しようとするとなかなか難しい。でも背理法的に考えると、意外とスッキリすることがあります。在宅医療の現場でも、今井はこの発想に助けられることがちょっとだけあります(^^♪

たとえば——「毎週コツコツ患者さんの自宅を訪問し続けることに意味があるのか」と迷ったとします。

背理法的に考えると「もし意味がないとしたら?」——定期的に顔を見せる医師がいなければ、急変の早期発見はできない。患者さんの生活の変化に気づけない。家族が不安になっても相談できない。信頼関係は生まれない・・・・矛盾だらけです。

「意味がないとしたら矛盾が生じる。だから意味がある」——背理法の完成です(^^♪

 

是非皆さんにもこの考え方、使ってみてほしいんです

コツはシンプルです。「もしこれをやめたら、なくしたら、なかったとしたら」と仮定してみること。

「これって意味あるのかな」と思ったとき、「なかったらどうなるか」を想像してみると、意外と「あ、やっぱり大事だな」と気づくことが多い。在宅医療の現場で患者さんや家族が「この医療を続ける意味があるのか」と感じるときにも、同じ問いが使えると思っています。

 

背理法は「自分を疑うこと」から始まる

もうひとつ面白いなと思うのは、背理法は「まず自分の主張を疑うところから始まる」という点です。

「自分が正しい」という確信があっても、いったん「もし間違っていたとしたら?」と仮定して考えてみる。そこから矛盾が出てこなければ、むしろ考え直した方がいいかもしれない。

正しいものは、疑っても疑っても矛盾が出てくる。それが証明になる。

「疑うこと」を恐れないこと——これが背理法の本質であり、在宅医療の現場においても大事なマインドなんじゃないかなと今井は思っていますよ。

 

まぁ結局言いたいことはシンプルなんで、難しく考えなくていいです(^^♪「もしこれがなかったら?」——この問いを在宅医療の現場で何かしら困ったことが出てきた時に自分に投げかけてみてください。大切なものが、意外とはっきり見えてくるかもしれませんよ。

数学って人生に色々示唆を与えてくれますよね。時間をつくって勉強していきたいと思いま~す!!