精神科の外来診療、通院精神療法に大きなメスが入りそうですね~12月22日中医協総会資料より~
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。
令和6年、2024年の診療報酬改定に向けて色々な議論がされていますが、今回は精神科の外来診療にフォーカスを当ててみたいと思います。
今回提示する資料は12月22日に開催された中医協総会からのものとなります。精神科の入院、在宅、外来診療について述べられていますが、今回のブログでは精神科外来診療について国がどう考えているのか、資料見ながら考えていきましょう。
個別事項(その18) 精神医療について(その2)
何枚かのキースライドのみ抜き出していきますね。
今井なりに上記をかなり簡単に要約すると
①大都市を中心に診療所の数は増加(他の科と比べても顕著に)
②その割には初診患者さんへの対応をしていない(できない)クリニックが多い
③通院精神療法も30分未満がほとんど、この点数のこのままで妥当?
ということが議論されています。
つまり改定の方向性として
①初診をきちんと診る診療所を評価する
②通院精神療法もなんらかの変更がなされる(10~15分以上時間をきちんととる、もしくはそれ未満の点数はさらに下げる)
もうちょい付け加えると
③都市部の診療所過剰地域で開業する場合は救急や在宅医療などへの参画を必須とする
というのも可能性としてはありえますよね。
メンタルクリニックさんでは1時間に30名近く診療するところもあったり、管理もしないのに生活習慣病管理料算定したり、訪問看護も5分訪問だけしていたりと結構色々ありますからね・・・・悪貨が良貨を駆逐する、ではないですが、きちんとやっているところが報われるような診療報酬改定になってほしいなと個人的には思いますよ。
自分がメンタルクリニック経営していたらどうするか・・・この資料からは目指すべき方向性が明確に理解できると思います。「国が目指す方向=社会課題となっていることを解決すること」なので、自分のクリニックでやりたいことはやりたいことで考えますが、地域課題に取り組むように運営していくこと=経営が安定すること、になるのではないでしょうかね。
精神科医療の目指すべき方向性についてもう少し知りたい方は、上記資料(100ページちょいありますが)全て読むことをお勧めします。公的資料から8割9割近くは将来のことを予測することは可能ですから・・・
皆さんは上記資料読んで何を感じますか?よければ教えてくださいね。