資料提供：2022年 道内企業の雇用の現状と今後の雇用方針等について～新型コロナウイルスの影響が和らぐなか、強まる人手不足感
こんにちは、札幌のかかりつけ医＆在宅医＠今井です。
北海道の雇用と人手不足の現状について、北洋銀行さんから面白い資料が公開されていましたのでご紹介します。自分達も道内企業の端くれですから、これは結構他人事ではないと感じましたよ。以下是非ご確認ください。
北洋銀行さんから以下どうぞ↓
2022年 道内企業の雇用の現状と今後の雇用方針等について～新型コロナウイルスの影響が和らぐなか、強まる人手不足感
スライドはきりがないのでこれで終了にしますが、本当に自分が危機感を覚えた内容はP８～の企業の生の声です。以下是非道民の方はご確認ください。
【食料品製造業】
(1)食料品製造業 昇給等がストップしていた時期があり、賃金体系が現在の状況に合っていない。また最低賃金が改訂される毎に賃金格差が無くなっており、業務意欲の減退が見られる。初任給を含めた給与体系の見直しと、評価基準を明確にするよう人事制度の改定を急ぐ考えである。結果として雇用創出に繋げられればと考えている。（道南）
(2)水産加工業 地域の労働人口が少ないなかで、外国人実習生等も含めた広い視野での人材確保施策が必要となる。（道東）
【木材・木製品製造業】
（3）製材業 コロナ禍で仕事が激減したため、時間外労働はせずに雇用調整で乗り切ってきたが、ここに来て仕事が増えたため、人手不足になっている。採用をしたいが、なかなか応募が無く苦慮している。（道央）
（4）製材業 地方の雇用者を満足させるために、都市生活における利便性（商業施設・医療・教育など）とのギャップをどう解消するかが課題である。また、生活費が安く済む都市との差をどのように埋めるかも重要な課題である。（道東）
【鉄鋼・金属製品・機械製造業】
（5）機械器具製造業 製造部門は経験者の中途採用が困難であるため、新卒採用により人材の確保と育成をする方針としている。また、少子高齢化社会のなかで若年層の確保を進めなければ、今後の会社存続も危うくなるとの考えもあり、新卒採用に注力している。熟練工の技能継承は重要な課題であり、定年延長や継続雇用よりも優先順位が高い。（札幌）
（6）金属製品製造業 同業他社を含め人員の不足感はどこも同じで、採用しても長続きしない傾向がある。（道央）
（7）電力向けプラント設備 社内の部門組織変更と若年層の採用を計画していたが、コロナ禍で 1 年半ほど停滞中である。コロナ禍の収束を待っていては手遅れになるため見切り発車は必要と思いつつも、目先の事業持続を優先してしまっている。（道北）
【その他の製造業】
（8）化粧品製造業 賃金の上昇や休暇取得の増加、残業の強制ができないという現在の状態が続けば、中小企業では特殊な技術を構築しない限り経営が持続できないと考えている。（札幌）
（9）印刷業 新卒採用者が 3 年以内にことごとく退社しているため、社内の問題点は何か検討している。（札幌）
（10）皮製品製造業 地方に本店・工場を有する企業では、求人募集しても満足な結果が得られない。半面、札幌市内・近郊の販売店の求人は反応が良いため、都市部とそれ以外の状況は大きく異なると感じている。待遇面を向上させて人員を確保する方法は、既存の職人とのバランスを考えると難しく、全員の待遇改善は年 1 回の賃上げや各手当の見直しで精一杯の状況である。企業イメージが良くても、現実の数字・待遇を向上させなければ、雇用状況は改善されない。（道北）
【建設業】
（11）建設業 若年層の採用活動は、先行投資と考えて行っている。高齢者との兼ね合いもあるが、受注が低迷する現状では、コスト的に若年層の採用が厳しくなってきているため、行政から何らかのインセンティブがあれば助かる。（道南）
（12）建設業 人口減少・少子高齢化の流れにあるなかで、人手不足解消の唯一の策は、外国人の雇用・受け入れと考えている。それが容易となる社会の仕組み作りが急務である。（道北）
（13）内装工事業 高校生の新卒者採用に関し、インターンシップという制度を知ってはいるが、導入する利点がわからない。また、導入するにしても何から始めれば良いのかわからない。（札幌）
（14）住宅建築業 漠然と求人を出しても反応が全くないため、いろいろな方法をとっては試している状態である。また、仮に入社しても定着しないケースが多く、定着率を上げる工夫も必要と感じている。中小企業にとっては、過去に経験のない対応を迫られる場面が多くなり、負担が増えたと感じる。（道央［住宅建築業］）
（15）土工工事業 一般事務職および現業職（工場その他現場等）は、毎年コンスタントに新卒を採用している。そのため、現状は若干の人員過剰感があるが、中長期的な経営計画にもとづくものであり、許容範囲内である。今後、相応の自然退職が見込まれることから、適正範囲に落ち着くことが予想される。なお、収益性改善のためグループ全体の構造改革に取り組んでおり、それに伴う人員削減の可能性はある。（道央）
【卸売業】
（16）塗料卸売業 直近１年間で採用した 4 名中、3 名が既に退職しており、正社員採用しても早期に退職するケースが多くなっていると感じる。若い人のなかには、仕事や生活の安定について、あまり深く考えていないのか？と疑いたくなる人もおり、苦慮している。（札幌）
（17）食料品卸売業 労務関連の法改正が進むなか、業績改善の背景がないまま増員を余儀なくされていることは、企業にとってリスクとなっている。インボイスの対応も含め、苦しんでいる中小企業は多いと思われる。（札幌［茶卸売］）
（18）建材卸売業 営業職は、高齢化が進んでいるため代替わりをはかりたいが、採用しても長続きしない。また、技能職は求人を募っても問い合わせが来ず、人員増加ができない状況である。（道央）
（19）食料品卸売業 新卒若年層の確保が課題であり、卸売市場特有の勤務時間・休日カレンダー等が足かせと捉えている。業界としての働き方改革が望まれる。（道北［水産･農産卸］）
【小売業】
（20）食品スーパー デジタル化や設備の集約化を進めることで効率改善の余地がある。自然減による人手不足という課題は、効率化で乗り切るのが良いかたちではないかと考えている。（札幌）
（21）リサイクルショップ 職種柄求人に対しての応募が少ないため、人材の選択肢が皆無である。（道北）
（22）食料品小売業 小売部門は、対面販売が敬遠されがちであり、人材の確保が厳しい状況である。（道東［水産食料品小売］）
【運輸業】
（23）運輸業 当社では農作物の荷捌きなど、他社から業務委託を受けることがあり、時期によって必要な人員が増加する。今までは派遣会社からパート・臨時社員を雇用することで補ってきたが、これらの雇用が減少傾向で人件費が増加しているため、年々受託する条件が厳しくなっている。（道央）
【ホテル・旅館業】
（24）都市ホテル 雇用条件面の見直しも行い採用活動を実施しているが、コロナ禍で宿泊サービス業に対する反応は弱く、現状は人員不足である。（札幌）
（25）観光ホテル 今夏は採用活動において人材不足による企業間の賃金競争が見られた。大手に 2 倍近い時給で求人を出されてしまうと、近隣の中小施設はとても太刀打ちできない。（道北）
（26）観光ホテル 新卒採用の競争激化が予想されるため、また即戦力確保のため、中途採用や高年齢人材の採用を視野に入れていく予定である。（道東）
【その他の非製造業】
（27）建設コンサルタント 現状は人員の過不足感はないものの、人口減少の加速が予想されるため、対策の必要性を感じている。また、機械化等により単純作業員が活躍できる場が少なくなることから、社員教育にも力を入れる必要がある。（札幌）
（28）廃棄物処理業 営業・事務職は、新卒採用で確保できる見通しである。一方、回収ドライバー職は、大型免許が必要であるため中途採用に頼っているが、求人に対する応募がなく人材の確保が難しい。現状は社員の縁故関係に声かけしてもらっている。（道央）
（29）自動車整備業 人手不足でも納期が優先されるため、一人当たりの残業が増えている。最近の就職活動では、休みが多く残業が少ない企業が優先され、当社のような企業を希望する人は少ない。（道北）
読んでもらえれば理解できますが、これからの企業運営は”人”にどれだけ注力していくかが死活的に重要になってきますね。何も対策をしないところは医療機関でさえ潰れていくことになるでしょう・・・・
当院は１０年後、２０年後を見据え人事部を発足させました！仕事をしながら成長していける、また職場環境にも十分満足できる、そんな医療機関を目指していきたいと思います！！
皆さんの組織では何か対策は取られていますか？何もしていなければそれは経営存続危機のＳＯＳかもしれませんよ？
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