病院から無床診療所への移行は今後劇的に増加するでしょう~新ひだか町における静内、三石病院のケースから~
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。
北海道の地方での公的病院の在り方、本当にこの3,4年くらいが山場ですね。病院がどうなるか=地方に住む人がどうなるか、ということにも直結するので地方行政の方向性の試金石になるでしょう。
新ひだかには静内病院と三石病院という公的病院が存在するようですが、今後どうなるでしょうか?詳細に記載された記事を見つけましたのでご紹介します。
無床診療所案反対意見続出【新ひだか】
土地勘がない方のために一応上に地図出しておきます。
簡単にまとめると、2か所の公的病院がともに赤字、将来的な方向性を考えると三石病院を無床診療所化して入院は1か所に集約化しましょうね、っていう話なんです。文中の言葉を引用すると
「 町立病院の現状と課題として、①5年前と比較して、静内病院で104・6%、三石病院で132・8%赤字額が増加(令和2年度7億1358万9千円の赤字)②赤字基調が常態化して、患者数の減少により収支状況は年々悪化③入院の利用病床数は、10年間で静内病院約16%、三石病院で約50%減少④年間外来患者数は、10年間で静内病院約7%減少、三石病院で約40%減少⑤外来患者の高齢化、静内病院約56%、三石病院で約63%が75歳以上の高齢者⑥深刻な医療従事者の不足―を挙げ、持続可能な病院運営を行うためには、二つの町立病院を一つの「公器」と捉え、機能役割りの明確化と連携強化を進めながら、限りある医療資源を効果的、効率的に活用していく。
また、現状の課題や問題点の解消方策として、将来的な三石国保病院のイメージについて、①外来機能の堅持・専門外来の増設(循環器科など)②新たな在宅医療の展開(高齢者などの夜間、休日対応)、歌笛診療所を訪問診療に転換③人員不足・経営改善のため無床診療所へ転換。病床を静内病院に集約④無床の在宅支援診療所として、老朽化した施設を新築(最短で令和8年度中)―が示された。 ・・・・」
自分としては当該記事に書かれている三石病院の方向性は概ね悪くないかなと思います。ちょっと考えが違う点は
①専門診療科の充実よりは総合診療医3人体制を目指すべき
②老朽化した施設の新設についてはより慎重に考えるべき。可能なら無床診療所×住宅などと医と住をセットにした形での運用が望ましい。コンパクトシティの先駆となるような運営を考えたい
くらいでしょうか。
いずれにせよ今後このような議論は地方では絶対避けられないですね。それもできるだけ早期に議論を開始し方向性を見つけておかないと、将来に悲観した医療職(特に若手)がどんどん減少する悪循環に陥る可能性が高いです。
入院機能をもった病院が無床に転換する・・・・確かに切実な問題ですが、将来を考えた時には絶対避けられない問題なので道民の皆さんは自分の問題として一緒に考えていけたらと思いますよ。
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