公開日:2020年08月30日

医師の残業をどう考えるべきか~第8回医師の働き方改革の推進に関する検討会資料から~

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

地域包括ケアの構築、少子高齢化の進展に併せて医師の役割や労働状況も変化します。当たり前といえば当たり前ですが、社会に求められる医療をどうやって医師が、(あるいは看護師が)提供するのかは時代により違いますよね。

さて現在医療制度の再構築とともに医師の働き方改革も同時並行で進んでいます。社会制度がどの方向性を目指しているのかを知るためにも、また純粋に医師の仕事がどうなっていくのかを知るためにも医師の働き方改革は個人的には最も注視しているトピックスの一つです。

 

さてそんな中8月28日に第8回医師の働き方改革の推進に関する検討会が開催されました。

その中で最も医師の今後の労働に関してのコアな資料かなと思われたのがこれです↓

内容で興味深かったところは

1:医師の労働時間は今後3つの概念で管理される。

(A)水準→原則年間 960 時間

(B)水準→月 100 時間未満(例外あり)とした上で、地域の医療提供体制の確保のために暫定的に認められる水準

(C)水準→集中的に技能を向上させるために必要な水準

そして、年間 1,860 時間・月 100時間未満(例外あり)の上限時間数を設定することと整理されていること

 

 

中身をみてもらえればわかりますが、医師の働き方改革はタスクシェアリングなしには進まないことがよく理解できます。個人的にはこれらの準備は厚生省主導で強制的にするのではなく、目先の、将来が見えている医療機関であれば既に取り組めることからどんどん取り組むべきですよね・・・

10年後20年後の医師の働き方を考える時に大事なことは、医師の仕事の本質は何か、またすべきでない仕事は何かをきちんと各医療機関ごとに定義することだと思います。当院もこの資料を見ながら今後さらに医師の仕事の本質を考えていきたいと思っています。皆さんの医療機関はどう対応されますか?

 

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