円山・宮の森地区で新たに医療モールが!開業する先生、大丈夫でしょうか?
こんにちは、札幌は宮の森のかかりつけ医&在宅医@今井です。
色々なサイトや場所を定点観測していますが、その中の一つを見ていたところ、円山宮の森地区で2021年に医療モールができます!との記事を見つけました。
エストラーダ円山というモールです。
場所は北2西28の宮の森のツタヤさんのすぐ近く、既に皮膚科と眼科、循環器内科の先生が開業予定とのことでした。
当院としては近場にクリニックが増えても大きな脅威、減収にはならないので気にしていないのですが、逆に心配なのが開業する先生の今後です。正直今はどのクリニックさんも経営状況が芳しくなく、閉院しているクリニックもありますし、街中の賃料高いテナントから移転を検討していくクリニックも多々あります。
開業することは誰でもできるけれど、継続して経営的に安定して地域医療に関われるか・・・・2020年半ばの現在では先読みはちょっと不可能と思いますよ。
少し細かい話をすると賃料が12000円/坪×50坪のテナントだとして月60万、本当に最低限事務さん二人、看護師一人の勤務とするとしても人件費で月50万、内装費1000万を10年返しで月10万、その他諸々固定費が50~100としてざっくり計算して月の固定費が最低でも200万円前後となるはずです。
一方収入ですが一般的な内科では一人当たりの単価は5000円~10000円の間、まあ7000円と考えても(これでも多めにみてますが)200万円分稼ぐとしたら月患者さん300人、20日勤務で1日平均15人は必要です。さらにそこから自分の給与や積立費用などを出すとしたら・・・・結構厳しい数字となるのは何となく理解してもらえると思います。しかも4月開業なら閑散期にいきなり突入してしまいますし・・・
開業する先生は専門性を売りにして開業されると思いますが、これからの真のニーズはどう考えても専門性より”かかりつけ医”としての機能をもつことです。在宅医療を行うこと、緩和ケアをすること、往診すること、科に関わらず全人的な医療をすること、地域の訪問看護ステーションやケアマネを知っていること、介護保険の調整を患者さんをみてできること、などができれば必ず患者さんは来てくれると思います。
来年このモールの状況がどうなっているのか、情報を集めながら経過みていきたいと思います。それにしても宮の森、円山、24軒地区はこの数年の医療モール出店、まだまだ続くのでしょうかね?
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