公開日:2020年06月07日
地域包括ケアシステムにおける薬剤師の在宅業務の在り方
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。
先日とある患者さんの減薬調整にトライしましたが不穏が強くなりやむなく断念・・・ポリファーマシーはダメだ!というのは簡単ですが、減薬に取り組む労力は医療者側にも家族側にもそれなりにあるため、どのタイミングで薬の調整を行っていくのかは非常に難しい問題ですね。医師だけでがこの業務を担うのではなく、在宅の現場では薬剤師さんにこそ本来であれば減薬に関しての積極的なアドバイスなどを求めたいと思っていますが、なかなか現状ではそこまでできていないのは確かです。どうにか改善していきたいですね。
さて薬剤師さんの在宅業務に関して、6月5日に野村総合研究所からあるレポートが公表されました。以下をご確認ください。
地域包括ケアシステムにおける薬剤師の在宅業務の在り方に関する調査研究事業
中身は読んでもらえればわかりますが、薬剤師の在宅業務に関してのアンケートや具体的な取り組みも取り上げていて大変面白い資料です。在宅に興味のある薬剤師さんだけでなく、医師やケアマネさん、訪問看護師さんにも是非読んでもらいたいですね。
自分がそうだよな、と思った文章は次の一文です。P174より
薬剤師にしか気づけない情報は何か、それおぞれの職種がどういった情報を求めているのか、患者側の潜在的なニーズに対してどういった手立てを講じうるのかなど・・・・・
これですよね。せっかく在宅のフィールドに来るのであれば単純に薬を配達する、店舗と同じような説明をするのでなく患者さんの生活を診ながら多職種連携を図る、まで是非取り組んでいきたいですよね。
地域包括ケアの時代に薬剤師さんが活躍することは10年前以上前から盛んに叫ばれています。そのためにも在宅の現場で薬剤師さんがすべき業務は何なのか、スタンダードができるといいですよね?皆さんはどう考えますか?