公開日:2020年01月15日

遠くの家族があれこれ言うのが一番困ります・・・・

こんにちは、札幌の在宅医@今井です。

 

連日外来と訪問診療行っていますが、どちらでも遠方に住んでいる患者さんのご家族の対応で困ることがたまにあります。

○○大学病院と当院で併診して対応しているある高齢の在宅患者さんが病状の悪化により入院が必要となりました。ただその病気の治療だけでなく、現状の住まい問題、介護保険の問題などもあり単純な疾患の治療だけでなく周囲の環境調整の期間も含めた入院が必須・・・

上記のような状況についてキーパーソンとなっている遠方の御家族に連絡し状況についての理解と治療方針についての同意をお願いしました。

が、ご家族からの入院先の条件、要求がかなり厳しく、「正直その選択肢は現状の札幌では難しいのですが・・・」とお伝えした所かなりご立腹。確かに家族の方の都合もわかりますが無理な要求をされもて無理なものは無理なんです。

本人からは「早く入院したい」と言われていますし自分としても早く入院させてあげたいのですが、遠方の状況や病状をよく理解されていないご家族からの声が大きくどうしようもない状況でしたよ。「そんなに意見いうなら一度でも見に来ればいいのに」とも言いたいのですが、まぁそんなこと言ったらさらに怒りが増長されますんで言えないですよね・・・

遠方の家族の方も患者さんを心配して色々意見言いたくなる気持ちもよく理解できますが、治療に関して本人が希望していること、本人にとってベストだと思えることができないことってどうなんだろ?と医療者としては思ってしまいますよ。

巷では人生会議やらACPやら色々話が出ていますが、一番根本的な「医療は何のために、誰のためにあるのか」っていうことをきちんと国民全員が理解しておく必要がありそうですね。

 

本人の権利より遠方の家族の意見が強くなる、そんな現状を強く憂慮していますが皆さんは同じ様な経験はありますか?よければご意見くださいね。

 

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