過去10年の札幌の訪問看護を取り巻く状況の変化について~これから先10年の変化も予想~
こんにちは、札幌の在宅医@今井です。
始めて自分が在宅医療に飛び込んで、在宅での緩和ケアの患者さんを診療し始めてからほぼ10年近くたっていますが、10年前に比べ札幌の訪問看護ステーション、訪問看護師を取り巻く状況は少しずつ変化してきています。
個人的には開業時に5年後、10年後にはこうなるな?と予想していた変化とは少し違っていますが、自分が認識している今までの過去10年の変化について簡単ですが書いてみたいと思いますよ。また併せて次の10年に札幌の訪問看護を取り巻く状況がどのように変化していくのかも書いてみたいと思います。
過去10年で変化してきた点
・訪問看護師さんが微増してきている。ただ十分ではない
・その中でも特に施設で働く看護師さんが増えている(純粋な在宅で働く訪問看護師さんは・・・・)
・訪問看護ステーションの大規模化が進んでいる
・個人で経営する訪問看護ステーションの活動が厳しくなってきている。これは後述する施設系の訪問看護のニーズ増大によって人材の確保やマネジメント業務の難易度が高くなっているからですね
・長く活動していた訪問看護ステーションが閉鎖した。これは管理者交代や管理者のモチベーション低下によって起きている印象
・病院からの訪問看護がゆっくりだが着実に進行している
・リハスタッフメインのステーションが結構増えた
・特定看護師さんや認定看護師さんがある程度活躍はしているがまだ在宅のフィールドで存在感ばっちり!とまではなっていない
これからの10年で変化が予想される点
・病院から看護師さんが外にでることがさらに加速する(希望的観測)
・中規模病院からの訪問看護がどんどんアクティブになっていく(患者さんの囲い込みも始まるでしょうね・・)
・ステーションの大規模化がさらに進行
・個人での訪問看護ステーションの開業ハードルが上がっていく(無理とは言いません)
・訪問看護業務のみならず地域での+αが求められてくる(カンタキやデイ併設、場合によっては在宅ホスピスの運営、コミュニティケアなど)
・求められる訪問看護のレベルもどんどん上がる。それに伴い在宅リスクマネジメントの概念が重要視されていくでしょうね
・上にも書いていますがタスクシフトが病院で起こるのと同じ様に在宅の現場でも間違いなく進むでしょう。その結果改めて「看護とはなんなのか?看護師の本来業務とは何か?」と問われる時代になる
・より看護師個人個人が評価されるようになる
いかがでしょうか。自分は今後10年で、あくまで札幌でですが、訪問看護を取り巻く状況は上記のように変化していくと予想しています。皆さんは将来をどう予想していますか?そしてどう準備していますか?
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