公開日:2018年05月07日

医療法人と同様に、調剤でも非営利の<薬局法人>を検討すべきでしょうか?調剤薬局の役割は?

こんにちは、札幌の在宅医@今井です。

連日外来と訪問診療を行っており在宅では特に薬剤師さんに諸々お世話になっています。もちろん毎日薬局さんとやりとりし安心して薬の処方はさせてもらっています。

さて先日の141回日医臨時代議員会で日医の横倉会長から調剤薬局についての指摘がありました。

m3からの記事内容を少し抜粋します。

「日本医師会会長の横倉義武氏は3月25日の第141回日医臨時代議員会で、大手チェーンの調剤薬局で内部留保や配当が大きく増加していることについて、「国民の保険料、税金、一部負担を株式会社が株主に還元することは極めて大きな問題。可能ならば保険調剤薬局は非営利法人に限定することも考えられる」と述べ、保険調剤を行う薬局は非営利のものであるべきだとの認識を示した。

横倉氏は、「公的医療保険の財源は、諸経費以外の利益は医療の再生産に回すべきだと考えている」と説明。医科に関しては医療法人制度などで、過剰な利益が個人所得にならない仕組みとなっており、そうしたことも必要ではないかと指摘した」

 

内容として他で確認した内容からも補足すると、保険診療に関わる医療機関の一部が調剤薬局であるならば、保険を取り扱う薬局は非営利性が担保されるべきだろう、そうならば医療法人と同様に薬局法人も検討してみてはどうか、という内容だと思います。

さて薬局法人ですが皆さんはどう考えますか?

個人的には社会保障制度の中で、株式会社が株主に利益を還元することは医療機関との整合性も考えても問題ではないかと思います。

今後の医療をとりまく法人の選択としては

①医療法人=営利、薬局法人=営利

②医療法人=非営利、薬局法人=営利

③医療法人=非営利、薬局法人=非営利

っていう3つの選択肢があるかと思いますが、まずは皆保険制度の元では①は難しいかなと思います。

では②と③でどうするのっていうと・・・・うーん、あるべき姿としては③とすべきでしょうが薬局薬剤師さんがなんていうでしょうかね。個人でやる分にはある程度いいとしてもやっぱり社会保障制度の元で法人でやるのならば株式会社の形態で行うのはどこかで見直しが必要になるのではないかと思いますが・・・・・皆さんのご意見はいかがでしょうか?

ちなみに以下にこの問題を考える資料ありましたので是非一読してください。よくまとまっていますので。

と言う訳で今後どこかで薬局法人にまつわる議論はまた再燃することでしょう。必ず調剤薬局の役割と意義はという根本的な問いが聞かれる場面がでてくるでしょうね~

今後どういう議論になっていくか見守っていきたいと思います・・・・

 

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