公開日:2018年04月30日

ブロックチェーン×電子処方せん【その先に見据えるものは・・・】

こんにちは、本日も診療中の札幌の外来&在宅診療医@今井です。

ブロックチェーン関連のニュースでメドレーからプレスリリースがありました。

ブロックチェーンを活用した電子処方せんの管理方式に関する特許を出願

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株式会社メドレー(本社:東京都港区、代表取締役医師:豊田 剛一郎、代表取締役社長:瀧口 浩平)は、ブロックチェーンを活用した電子処方せんの管理方式を考案し、本件に関する特許を出願いたしました。

医師から患者への処方せんの交付は紙の原本によることが原則です。しかし、これを電子化することが医療機関と薬局との連携や、患者自身の服薬情報の管理を効率化することにつながるため、2016年3月に、厚生労働省により省令の一部が改正され、処方せんの電磁的な作成、保存、交付が可能となり、具体的な運用に関するガイドラインも策定されました。ただし、運用例として示されたASPサーバなどを用いた管理方式については、その現実的な運用が難しいことなど、電子処方せんの全国的な普及には課題も存在します。(※1)

こうした中で、2017年12月に開催された第8回規制改革推進会議 医療・介護ワーキング・グループにおいて、電子処方せんの運用にASPサーバを必ず活用することまでは求めておらず、法令、セキュリティ等の問題をクリアできるのであれば、別の運用方法も否定しない方向性が示されました。(※2)
さらに2018年4月20日に開催された第29回規制改革推進会議では、処方せんの完全な電子化を進めるべきという意見書(※3)も提出され、電子処方せんの普及に向けた、具体的な運用方法に対する関心は高まりつつあります。

そこでメドレーでは、ブロックチェーンを活用して、複製を防止するなどのセキュリティを確保した上で電子処方せんを管理・運用できる方式を考案しました。今後、医療機関や調剤薬局、行政などと連携しながら、技術の実用化及び無償解放に向けた研究を推進することで、医療の発展に寄与してまいります。

■特許出願の概要

名称 電子処方せん管理方法、電子処方せん管理システム、及びプログラム
内容 処方せんの電磁的記録による作成、交付及び保存を実施するための電子処方せん管理方法、電子処方せん管理システム、及びプログラム
概要 ASPサーバを用いずとも、実運用が可能な電子処方せん管理を実現する方式

メドレーは、インターネット技術を活用し、医療における仕組みの最適化に貢献することで、医療機関と患者の双方にとってより良い医療の実現を目指してまいります。

 

 

確かにブロックチェーンを複製防止のために使用するというのは理解できますし、ブロックチェーンを利用することで治療歴や処方せんの管理自体を患者さん本人がすることができるようになるという点もメリットですよね。本当の意味での患者さんを中心とした医療を提供する、といったことに寄与することができる技術かと思いますので素晴らしいと思います。

ここからはただあくまで個人的な推察にすぎませんが、おそらくメドレーの内部では電子処方せんをゴールと考えている訳ではないでしょうね。

最終的に目指すもの・・・・それはおそらくはブロックチェーンを使ってのセキュアな電子カルテの構築とそれに基づく医療情報のビックデータの収集ではないかなと考えています。自分が逆の立場なら間違いなく処方せんを足掛かりにしてそっちにいきますね~、だってパイの大きさが全然違いますもの。

今後メドレーさんがオンライン診療、電子処方せんに次ぐ電子カルテ事業をいつ発表するのか、興味深くみていきたいと思います。(予想、というか周辺の状況から考えると来年中には何かしたらの情報は出してもおかしくはないかと思いますがどうでしょうかね・・・)

 

医療の世界もAIやブロックチェーンなどの技術の進歩でどんどん変わっていきますね。医療者はこの変化についていけるかな??ワクワクしますね~

 

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