知識を蓄積する、技術磨くことをただただ追求することが患者のためになると思っている医師はいませんか?
知識を蓄積する、技術磨くことをただただ追求することが患者のためになるこんにちは、本日はいい天気の中お休みもらい子供の野球活動に付き合っている札幌のかかりつけ医@今井です。
外来診療を開始してから「患者さんの満足度」ってことに非常に気を使うようになりました。訪問診療している時は特定の患者さんのみ相手にしていたこともありあまり意識はしていなかったのですが、外来診療でみる患者さんは不特定多数・・・満足する=安心する、再来してもらえる、という図式が成り立つと思いますのでどうやったら満足度を上げられるかを強烈に意識しています。
そういう意識をしている時に外来患者さんから病院の医療者の話を聞くと、やっぱり患者さんの満足度(安心度)って病院の医師、医療者はあんまり意識していないのかなぁと感じてしまいます。
・・・確かにそうかもしれません。自分も病院に勤務している時には
○疾患、画像、検査の知識を蓄積すること
○それを行うために必要な技術を磨くこと
この2点を追求することこそが医療者たる自分が患者さんのためにできる最良のことだと信じていました。そのためには多少患者さんの説明をはしょったり、そのために必要な業務以外のことは極力しないようにしたりと・・・えぇ、ある意味求道者のようにその2点を突き詰めて行っていましたよ。
多分今の病院で勤務して主力として診療している20代~30代の医師はほぼほぼそういうような意識を持っているのではないでしょうか。
でも結論から先にいいますが、これって間違った考えなんですよね。この知識と技術を追求することって「病院の中という環境で医療者として自分の価値を高めたい」っていう欲求に過ぎないんですよね。セルフィッシュな行動を自分で承認したいがためにこういう風に考えているだけなんです。
外来やって再度認識しましたが、やっぱり患者さんが求めているのは「知識や技術は確かにあるにこしたことはないけれど、やっぱり120%自分のことを理解してくれて安心感を与えてくれる医師」だということがよく理解できました。
この事実から病院の医師は目をそむけていませんか?
現在の自分は昔より知識や技術についてのこだわりはなくなりました。○○○っていう難しい手技や治療が自分でできなければできる人(病院)に依頼するっていうだけです。一人で治療できなくても全く悔しいとか残念とかの感情はありません。
今はそれよりも「どうしたらその患者さんに安心もらえるか」「医療知識や技術ではなく診療自体に満足してもらいその結果楽しく人生を送ってもらえるか」ということを追求して診療をするようなスタンスとなっています。
患者さんが求めているものを病院の医療者は勘違いしていませんか?あなたが最先端の知識や技術を一瞬披露するよりは、継続して3分でも長く話を聞いてもらえる、生活のことを知ってもらえることに患者さんは満足すると思いますよ?
何のために、誰のために医療を提供するのか、何のための医療知識や技術なのか、ここの部分をもう一度考えなおさないといつまでたっても病院の医療に患者さんや家族は満足することはないな・・・って考える今日この頃です。
皆さんのご意見はいかがですか?良ければ教えてくださいね。
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