公開日:2018年04月05日

在宅医療・介護連携センターは本当に必要?在宅療養支援診療所にMSWを配置するインセンティブをつければいいだけの話では・・・

こんにちは、MSWが5人在籍する札幌の在宅療養支援診療所@今井です。

m3の記事で面白い記事をみつけました。全国でこんな感じで在宅医療・介護連携センターの設置が進むのでしょうか?m3より

久留米市、4医師会に「在宅医療・介護連携センター」新設

久留米市は2日、同市を所管する久留米、小郡三井、大川三潴、浮羽の4医師会に「在宅医療・介護連携センター」を開設した。高齢者が住み慣れた地域で暮らせるように、医療、介護関係者間の調整機能を強化する。

団塊の世代全員が75歳以上となり、医療・介護費の急増が想定される2025年を見据え、厚生労働省は「入院から在宅へ」の流れを加速。体制の充実を図るため、全国の自治体に市民の相談窓口となる「地域包括支援センター」とともに、医療・介護連携センター設置を求めている。

在宅医療・介護の現場では24時間体制で往診や訪問看護に対応する在宅療養支援診療所と、調剤薬局、医療ソーシャルワーカー、介護事業所などの連携が欠かせない。医療・介護連携センターは病院や地域包括支援センターなどから相談を受け、事業者間の役割調整や情報提供を担う。

4医師会はこれまで在宅医療や在宅介護に対応できる施設やサービス内容を調査しており、医療・介護連携センターに置く専任の介護支援専門員(ケアマネジャー)らが調整に当たる。

センターは保険制度の違いから、交流が少なかった医療、介護関係者の関係づくりを促す研修会や、市民向けの講演会も開催する予定。市保健所健康推進課は「呼吸器や痛みのケアなどが必要な人でも安心して地域で暮らし続けられる体制整備を進めたい」としている。

 

ということで医師会からめて専任の調整員をおくとのことですが、正直これをするなら在宅療養支援診療所にMSWを配置して地域の医療と介護の相談窓口とした方が100倍質の高い相談業務と実務ができるのに、と思うのは自分だけでしょうか?

MSWの配置に関しては現時点では何ら経済的なメリットがないため、診療所に抱えておくのは経営上のリスクが高いと現時点では判断している診療所経営者が多いのが現実ではないでしょうか?ただ少しでも経営上の利点があるのならおいてみたいと考えている在宅の診療所は多いはず・・・・国は無駄に質の高くない、実務がわからない医療・介護連携センターをたくさんつくるよりはちょびっとでも点数つけて在宅療養支援診療所にMSW配置させるようにした方が絶対いいのに、と思いますが皆さんはどう考えますか?

ちなみに点数がつかなくても当院がMSWを5人抱えているのは

①連携業務が在宅では必須であり、そのためにはMSWが適任だと信じているから

②他の専門職にはない視野で全般をカバーしてくれるから

③いずれ在宅をとりまく医療制度でMSWが必須だねっていう風潮が必ずでてくると考えているので、それを先取りして活動すべきと考えているから

④単純に医師や看護師の業務が楽になり本来業務に注力できるから

ですよ。全国の在宅療養支援診療所の皆さん、早くMSW入れて他の診療所や病院とは差別化していきましょう!!絶対そのうち在宅の診療にはMSW必須という風潮ができますので・・・・

という訳で、在宅医療・介護連携センターをお金かけて運営するなら在宅療養支援診療所にMSW配置するインセンティブつけた方がよっぽどいいという話でした。

 

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