新専門医制度に本当に価値はあるの?MRICのこの記事をみてあなたはどう考えますか?
こんにちは、毎日外来診療中の札幌の医師@今井です。
新専門医制度は該当する医師の90%以上が参加するとのことですが、そもそもの前提として新専門医制度ってどれだけ価値があるんでしょうか?
専門医=その分野での診療が一定水準である、という価値にはありますが本当にこれからの時代の日本で求められてくる医師の臨床能力がこの新専門医制度での研修で養われるのでしょうか?
制度設計をみる限りかなり疑問符ですよね。と思っていたらMRICにこんな記事がでていました。
Vol.068 若者よ。地域医療に関わろう
部分的に抜粋しますね。
<さらには、最近になって、様々な大学の医学生から相談を受けるようになった。その多くが、「地方勤務を希望しているが、地方に行ってしまっては生き残ることが難しいと教員からアドバイスされる。教員たちの勧めにしたがい、大学病院に残らないと活路がないのではないか?」というものだ。まだ、経験を十分に積めていない医学生たちに対してのこの種のアドバイスに、懸念を感じる。>
<私の提言としては、「できる限り早いうちに、地方にかかわったほうがいい。」というものである。「最先端医療から遅れるから、大学でまずは研修したほうがいい。」というアドバイスは残念ながら該当しない。>
高橋先生はできるだけ早期から地方に行った方がいい理由として以下の3つを挙げています。
1)診ることのできる最先端医療には、限界がある。
2)基本である診断の実力をつけることができるのは地域病院である。
3)幅広い医療者との関わりができる。
要は自分のキャリアをどうしていくのか、ということを考えた上での選択になるのかなと思います。特定の分野で最先端の医療を行っていくのなら、やはりある程度その症例数のある医療機関にいって専門医とならないとムリでしょう。
そうではなくて何でもみれるようになるための総合診療医として地域で活動したいと言うならば自分もこの意見には賛成ですね。付け加えるなら
4)他の人と違うことをすることが希少価値につながる
5)医療者が地方に少ないから短期間で総合診療に必要な経験を積める
なども理由になるでしょうね。
他にはもしオンラインやAI,その他諸々興味あることの研究をしてみたいと考える場合も、ある程度オンオフはっきりしているなら地方で医者やりつつ同時並行してやりたい事やるのも面白いかも知れませんね。あんまり専門医ってしばりに囚われない方がいいかも知れませんよ。
とにかく大事なことは将来を見据えて行動することです。人のアドバイスも大事ですが何より自分がどうしたいのかを考えて行動していきましょう!
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