画像や検査結果の判断はAIの仕事となると、医師の仕事何になるのか?本質が問われる時代になりそうです。
こんにちは、あっという間に3月も終わってしまいましたね。本日もかわらず診療の医師@今井です。
AI関連で面白い記事をみつけましたので以下に部分的にご紹介です。この分野の記事をみるのは面白いですね。
人工知能による「トリアージ」が脳卒中の患者を救う──米食品医薬品局に認可された診断用AIの実力
病気の発症から治療開始までの時間を短縮するために、医療画像の「分析」を人工知能(AI)に任せる動きが進んでいる。脳卒中や糖尿病網膜症で治療の優先度を決める「トリアージ」に活用したり、病気の臓器の進行や治療効果を自動で記録したりする。米食品医薬品局(FDA)も専門部署を設け、機械学習アルゴリズムを使ったソフトウェアを認可し始めた。
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Viz.aiの最初の製品は、「時間との戦い」に打ち勝つため、救急(ER)患者のCTスキャンを自動解析するというものだ。iPhoneが写真から猫を見つけるのと同じような機械学習アルゴリズムを利用して、脳の主要な血管の中の閉塞箇所を発見するよう学習させた。
脳卒中の最も一般的な病態である閉塞らしきものをソフトウェアが発見したら、脳神経科医のスマートフォンに写真の確認依頼の通知が届く。ソフトウェアはさらに、最も重要と判断した写真に自動でフラグを付ける機能も備えている。
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FDAの認可が下りたということは、すなわち世界で最も注目されている医療規制当局が、AIアルゴリズムの臨床利用に門戸を開いたことを意味する。Viz.aiのアルゴリズムも認可にあたり、FDAは、規制対象の新たな区分を設けた。スキャン画像を分析し、最も緊急性の高いものを専門医に知らせる「トリアージツール」という区分だ。
FDA広報官のひとりによれば、FDAは安全なデジタル医療ツールの早期実用化やイノヴェーションの促進に向け、審査プロセスの改善を図っているという。FDAには17年、デジタルヘルスを専門に扱う部署[日本語版記事]が誕生したばかりだ。AIを活用した医療サーヴィスも含まれる。
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AIを使って疾病と闘う研究者はほかにもいる。スタンフォード大学とグーグルは、皮膚がんや目の疾患について、機械学習ソフトウェアが熟練した医師と同じくらいの精度で病気を発見できることを示した。
サンフランシスコで医療画像関連サーヴィスを手がけるArterysは18年1月、スキャン画像を分析してがんの治療に利用する機械学習ソフトウェアでFDAの認可を取得した。Arterysのアルゴリズムは、肺の結節や肝臓の病変に自動でハイライトを入れ、時間の経過とともに成長しているか、それとも治療に反応しているかを自動で記録する。
アイオワシティに拠点を置き、医療のオートメーション化を進めるIDxは、さらに大胆なAIの活用法を提案し、製品の認可をFDAに申請している。プライマリーケアクリニックにおける糖尿病網膜症の診断の向上を目的としたソフトウェアで、すでに臨床試験を終えている。
糖尿病網膜症は糖尿病の合併症のひとつで、専門医による治療がなければ失明にもつながる。この診断のために、非臨床職員が患者の網膜の写真を撮り、ソフトウェアが分析し、結果をプライマリーケアクリニックの医師に送る仕組みだ。
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未来の不確さは、放射線科医たち自身にとっても同じことだ。高性能な機械学習ツールが広く普及したら、彼らは職を失ってしまうのだろうか? 米国放射線学会のAI諮問委員会で委員長を務めるジェラルディン・マクギンティによれば、AIの活用が過度に喧伝されるせいで、医学生たちが放射線科を敬遠する懸念があるという。
マクギンティは、テクノロジーを利用して患者を救いたい者こそ放射線科を選ぶべきだと反論する。アルゴリズムは人の能力を強化するものであり、人を無用の長物にするわけではないからだ。「患者のために最も効果的にAIを活用できる分野を専攻したいなら、放射線科が最適なのです」
いやー、本当にこの分野のニュースの内容は夢がありますね。これからは医療プロセスの大部分をAIが担う時代がやってくるでしょう。医師の仕事ってAIの結果を確認、間違いがないかどうかを判断しそれを多職種に指示を出して治療を開始する、ということになります。医師に求められるのは患者さんや多職種を説得できるコミュニケーション能力、倫理的な価値観などなど、今とは少し違ってくるでしょうね・・・
ただ医師の仕事の本質が対話をベースにした診療であることは変わりないでしょうから、AIでは補いきれない内容も必ずあります。そこの部分で付加価値をだせるかどうかがこれから生き残れる医療者となるかどうかの分かれ道でしょうね。
あと文章の最後にあるように、これから医師になるのであれば放射線科が絶対お勧めですね。自分が今研修医なら本当に放射線科選んでAIやブロックチェーンを基にした診断システムや情報インフラの研究始めるかも・・・現状も少しやりたい気もしますが、何せ臨床も慕ってくれる患者さんもいますし何より楽しい!時間もないので難しいかな・・・
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