公開日:2017年07月04日

医療の地域格差は札幌近郊でも避けられない問題となるか

レセプトは今日が締切なんでこれから必死に開始です・・・・・

 

こんにちは、最近統計などあんまりみていなかったんですが今後の医療情勢を見通すのに必須の情報ですよね。再度わかりやすいように図などをみながら今後の日本の情勢がどうなっていくのか見当してみたいと思います。

出典はこちらからです(ちょびっと古いですが気にせずに・・)

内閣府から 将来推計人口でみる50年後の日本 http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2012/zenbun/s1_1_1_02.html

↓まずは高齢化率です

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あんまり先のことを言っても現実感がないので直近の数字をみてみますが2030年には65歳以上の人口が31%となります。さらにその先2060年には約40%です!!

↓人口です

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さらに2030年には現在より1000万人近く人口が減少しています。2060年には現在の人口の2/3になっています・・・・

↓平均寿命の推移です

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2030年には男性82歳、女性88歳!!となっています(すごすぎませんか?)

 

簡単にこれらの図のみてみて皆さんはどう感じますか?

自分はこの図を改めて見ることでこう感じました。医療の地域格差は札幌近郊でも避けられない問題としてでてきそうだ、と。これだけの急激な人口減少及び高齢化社会はこれまでの時代ではもちろん経験がないです。人口動態の変化に伴って必ずどの地域をとってみても人が住みやすい場所、住みにくい場所(≒過疎地)っていうのがこれまで以上に明確になることは避けられないのではないでしょうか。札幌もまたしかりです。各区や場所により極端に医療資源(人的資源)が少ない地域がでてきそうですね。そうなるとそこでの医療提供の質が落ちる・・・そうなるとどうなるかというとさらに人口が減少する、という負のスパイラルに陥る可能性が高いのではないかと個人的には考えています。

現状その可能性が札幌で高いのは明らかに○区と○○区だと感じています・・・・・(名前を直接あげるのは問題ありそうですので言いませんが)医療の地域間格差は社会の縮図でありますよね。この格差を埋めるために北海道や札幌市がどう動いていくのか、正直その将来性が自分には見えません・・・地域での活動はもちろん重要ですが待ったなしのこの時代に行政には積極的に動いてほしいと思う今日この頃ですが、皆さんはこの統計みて何か思うことはありますか?

 

さて本日の医療ニュースはこちらです。医療の人的資源の不足がどういう結論となるのか、この記事をみて一応確認しておきましょうか。

日経メディカルより 「普通の町」の病院が陥った深刻な医師不足 http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/irohira/201706/551831.html?myselect=20170630

最近、深刻な医師不足に陥った病院に週一度、当直勤務の「助っ人」として通うようになった。長野県の長和(ながわ)町と上田市が設立した依田窪(よだくぼ)医療福祉事務組合が運営する国保依田窪病院(140床)が、その病院だ。とくに山間へき地や離島に立地しているわけではなく、上田市に隣接する「普通の町」の病院で医師が足りなくなっている現実にショックを受けている。

依田窪病院にうかがった初日、病院長に、こう言われた。「内科救急患者は、医師の裁量でお断りをしてください。救急対応について相談される場合は、循環器は○○医師、その他内科は○○医師にご相談ください。外科治療を要する急性腹症の患者は、膵胆管系以外は佐久医療センター、膵胆管系につきましては、長野・松本方面の医療機関にご相談をお願いします」。

これまで「どんな患者でも診る」ように教えられ、実践してきた身には衝撃的だった。救急患者を受け入れても対応できる態勢が整っておらず、近隣に回せる総合病院がないから、最初から断わる。下手に受け入れて「手遅れ」になるようなことがあってはならない、というわけだ。

救急隊員は、救急患者発生の連絡を受けた時点で、長和町や上田市の外の医療機関へ患者を搬送することを考えている。地域内で少なくとも一次、二次救急をカバーできる体制がいかに重要か、改めて感じている。

県に医師派遣を要請してきたもの…

依田窪病院は、昨年3月時点では常勤内科医が6人いた。外来、入院、検査を常勤医が担当し、昨年度は休日・夜間の内科の緊急入院も173人受け入れた。しかし、長野県からの医師派遣の終了や定年退職などで今年3月には3人に減少。4、5月に短期で勤務していた医師も退職し、常勤内科医が2人となった。これではとても「休日・夜間の内科の緊急入院」に対応できず、前述のような対応をするしかないのだ。

病院の運営者は、これまで医師不足を見越して県に医師派遣を要請してきたが、ここ2年、新たな派遣はないという。現在、信州大学付属病院(松本市)、諏訪中央病院(茅野市)からも非常勤医師が派遣されて緊急事態に対処している。

それにしても、毎年8000人以上も医師が誕生しているというのに、どうしてこのような医師不足が生じるのだろうか。繰り返すが、地方の「普通の町」で、医療崩壊につながりかねない危機的状況が発生している。

充実した研修環境を求める若手医師は、地方の小規模な病院を敬遠する。医師が少ない病院は勤務環境が厳しいに違いないと考え、さらに足が遠のく。これでいいはずはない。

医師の偏在を解消すべく、さまざまな施策が講じられてきたが、一向に改善していない。特に足りないのは「どんな患者でも診る」一般内科医(なんでもないか)だ。

専門医の資格云々の前にやるべきことは山積している。

 

 

 

この話・・・・他人事ではないと感じるのは自分だけでしょうか?札幌は大丈夫でしょうか・・・・・・