退院時カンファレンスでの病院側と在宅側のスタンスの違い
Hope invites・・・・とってもいい動画です。自分も前向きに夢を持ち続けて生きていきたいですね・・・
こんにちは、最近退院時カンファレンスに参加していますが、そこでよく家族や患者さんとの話の前に医療者同士で話すことがあるのですが、こんなやりとりをよく経験しています。
病院担当①「患者さんの○○さんですがADLが入院リハで良くなりました。室内歩行も見守りもしなくても大丈夫です。が夜間のトイレ移動はもしかしたら転倒する危険性は排除できないので屋内に△△を置きましょう」
その②「お薬ですが認知面では問題ないですが内服が自己管理では少し不安があります、病院では看護師が渡していたので。在宅復帰した後は誰が薬を管理するんですか?訪問看護師が週に1回管理するので絶対大丈夫でしょうか?」
・・・・・とってもよくある退院時カンファの場面じゃないかなと思いますが皆さんは何か感じるでしょうか?自分はこんな意見を耳にすると病院側と在宅側のスタンスの違いをいつも感じてしまいます。端的に言うと「”できない”ことを考えてそのために準備をする病院側」と「”できることはなんなのか”をみてその支援を考える在宅側」というスタンスです。
①なら「万が一転倒したら危ないと思う病院側、と、歩ける能力があるならそこはあえて介入しないで生活してもらってもいいと思う在宅側」②では「薬は絶対飲まないといけないので管理する体制があった方がいいのではないかと思う病院側、と、認知がないなら週に1回の訪問看護でのセッティングであとは本人に任せたい在宅側」などですね。基本的に在宅側は退院すること=自宅で生活をするために帰ること、と考えるためできればまずはできる能力は生かしてあげたい、してもらいたい、必要以上の介入は避けるがそれでもだめなら手助けしてあげる、っていうスタンスの方が多いのではないかなと思います。このスタンスの違い・・・・・皆さんはどう対応されていますか?(これはあくまでスタンスの違いなのでどっちがいいかっていう話ではありませんので誤解ないように・・・)
一番の解決策は当たり前ですが患者さんや家族の方に「どう生活したいですか?」って聞くこと・・・・なので医療者間のみのカンファでは問題が解決しないと自分は思っています。医療者間のカンファレンス=問題の確認、患者さん家族とのカンファ=問題の解決っていう形でカンファレンスを進行することが一番退院時カンファではいい形なのかなと感じています。皆さんは退院時カンファに出たときに何か感じることはあるでしょうか?
さて本日の医療ニュースはこちらです。
朝日新聞digitalより 「緩和ケア」にたどりつくには 「在宅患者支えるため地域連携を」 全国がん患者連合会副理事長 http://www.asahi.com/articles/SDI201706228234.html
全文参照はしませんので一番きになった文章のみ抜き出すと「すでに緩和ケアの重要性は、基本計画に盛り込まれていて、年数が経過しているにもかかわらず、十分機能していませんでした。緩和ケアチームができ、緩和ケア外来ができ、研修会も始まって受け皿は整備されてきましたが、患者や家族はそこに着実にたどりつけてはいませんでした。たどりつこうと思うと、患者・家族側がものすごく力をふりしぼって、「先生、申し訳ないけど、つらいんです」と言わなければいけないというのはおかしいのではないかと思いました。患者や家族がそこまで力を振り絞らなくても、医療の流れのなかで、自然に受け皿にたどりつけるような、つなぐシステムが必要だということを検討会でも繰り返し申し上げました。」
でした。在宅側と病院側、スタンスは絶対に違うと思いますがシームレスな連携をどんどん行いながら患者さんがつらいと思う前に手を差し出してあげられる、そんなシステムが札幌でできるといいですね。一つ夢をもって頑張っていきたいと思います。ということで今日はこのへんで・・・・・