公開日:2017年01月31日

【持参する必須物品はこれ!】在宅医療の”3種の神器”

今日も運転気をつけていきましょうか・・・

 

こんにちは、皆さんの仕事上の”三種の神器”って何になりますか?自分が病棟勤務の時は、ペンライト、t-PAの判定確認ノート、PHSでしたが、場所が変われば必要なものも変わります・・・在宅で働いている現在は以下のものが一番大事な、欠かせない3つの”神器”となっています。

一つ目はこれ↓

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はい、ノートPCです。当院医師は全員レッツノートの20時間近くバッテリー持ち、かつ軽量のタイプのものを使用しています。防水で堅牢なはずですのであんまり壊れることないはずなんですが、365日使用していると結構トラブルあります。なのでほぼ2年おきくらいに買い替えてます。中身は電子カルテで所見を書き込んだり、患者情報などの情報参照、他の医師や看護師、SWとの掲示板を利用したやりとり等による随時情報共有など行っています。車中でも細切れの時間見つけてブログ書いたりメール送ったりしています。車中や患家ではほぼつけっぱなしですし、これがないと訪問診療はまず無理ですね。

二つ目はこれ↓

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サチュレーションモニターです。血圧計より断然重要度が高いって個人的には考えていますが皆さんいかがですか?呼吸状態に関しては胸郭の動きや呼吸補助筋の動き、口唇などである程度は自分でも身体所見はとれるように思えますがやっぱりこれがあるのとないのとでは判断の質が全く違ってくると思います。あればこの患者さんは在宅で粘ってもいけそうな患者さんか、それとも入院して治療した方がメリットのある状態なのか、きちんと判断できるようになりますよね・・・?それとももしかしてエコーの方が重要って方もいますかね?

三つ目はこれ↓

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スマートフォンです。クリニック内の連絡であったり他の病院への電話はもちろんですがメールの確認、褥瘡を写真でとって保存したり、はたまたルート検索したりとマルチな機能があるためこちらもかかせないものとなっています。在宅の現場で使用に耐えうるICTがこれからもドンドン増えてくれるといいですね。(個人的にはドローンとかも在宅医療の現場で使えないか試してみたいと思っているのですがこちらはハードル高そうですね)

そんな感じで意外かもしれませんが在宅の現場ではデジタル機器がないともう(効率的な)仕事はできない状況となりつつあります。機器は徹底的にデジタルで、診療はどこまでもアナログでやっていきたいと思う今日この頃でした。(ちなみに訪問看護になると3つ物選べって言われたら何になるんでしょうかね?うーん、今度看護師さんに聞いてみたいと思います)

 

さて本日の医療ニュースはこちら、ヨミドクターからです。記事にある通り在宅医療についてはきちんとその実情を患者さんに知ってほしいですね。今はあまりにも啓蒙されておらず帰れる人も帰ってきていないと思いますから・・・・

終末がん患者の療養実態、厚労省が大規模調査へ https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20170131-OYTET50028/

厚生労働省は、終末期のがん患者の療養の実態を把握するため、遺族を対象にした初めての大規模調査に乗り出す。

患者の心身の苦痛を和らげ、穏やかに最期を迎える方策を探るのが狙い。2017年度に予備調査を行い、18年度以降の本格的な実施を目指す。

調査は国立がん研究センターに委託し、人口動態統計のデータを活用しながら、患者団体と協力して進める。人生の最終段階を迎えた患者のつらさや、自宅や病院などどこで最期を迎えたいと希望したか、希望通りにならなかった場合の理由などを、遺族から聞き取る。

これまでも、国の支援で患者の遺族への調査は行われてきたが、拠点病院の患者などに対象が限定され、人数も2500人ほどだった。そのため国の有識者会議で、対象を広げた調査を求める声が出ていた。

がん経験者たちを支援するNPO法人「HOPEプロジェクト」の桜井なおみ理事長は「患者にとって大切な人生の最終段階の実態はあまり分かっていない。苦痛を取り除く緩和ケア、在宅医療の実情などを把握して、患者が望む最期を迎えられる社会作りを進めてほしい」と話す。

 

 

今月は在宅でのお看取りが15人となりました。一人でも多くの人が自宅に帰れるように来月も頑張りたいと思います。地域、病院の外で自分の力で活動してみたい医療者の人いましたら是非ご連絡ください。