公開日:2017年01月13日

札幌の在宅医にはいくつか世代があります

患者さんから新年の小物のお祝いもらいました、大事にしたいと思います

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こんにちは、今日は札幌の在宅医にはいくつか世代があります、という話を簡単ですがしたいと思います。

札幌での在宅医療に関わる医師って自分の認識では年代としては3世代に別れるのかなって考えています。第一世代の先生は坂本先生や矢崎先生、高橋先生や堀本先生などの~2000年前半以前より訪問診療をされてきた先生達で自分達のにとっても日頃お世話になっています。訪問診療や在宅医療がこれほど普及する前から札幌の在宅医療の確立のために尽力されてきた先生達で、現在の札幌の在宅医療がこれほどの規模になっているのはこの先生達のおかげですね。

第二世代は2000年中旬から2010年程度までの間に開業された、上記の先生達の活動に影響を受けた(であろう)ごう先生、西川先生、河本先生などでしょうか。自分もこの年代の先生とは在宅に入る前から診療の見学にいったり話を聞きに行ったり色々お世話になりました。(ごう先生のところは半年もお世話になりましたし・・・)その流れがあって第三世代が2010年以降に在宅医療に入ってきた自分や五十嵐先生、一木先生、最近では児玉先生や小西先生などとなると思います。3世代目の先生はこれまでの先生達の活動を参考にして、各々特色のある在宅クリニック(緩和ケア、外来とミックスし住宅併設、宗教関連)として活動したりしています。今後札幌で在宅医療がさらに発展するためにはこれらの各世代間の先生達ともっと連携深めていけたらいいなと個人的には思っています。なのでできる範囲で在宅医療協議会の活動を通じて他の先生達への協力を考えていきたいと思います。ちなみに今後は在宅クリニック(というか地域包括ケアの中での診療所)は複数医師体制は必須です。第4世代の先生達はそのようなクリニックで、かつICTをとりいれた形となるのでしょうか・・・先を考えるのは楽しみですね。

 

さて本日の医療ニュースはこちら、MRICの記事です。これからの少子高齢化の波のなかでどのように海外の優秀な医師、看護師(医療者)さんに来てもらうのかって真面目に考えなければいけないと思います。(その必要性の可否も含め)以下の記事みて先々どうなっていくのか予め考え、自分なりに考えまとめてみたいと思います。皆さんはどう考えますか?

MRICより引用です。http://medg.jp/mt/?p=7239

Vol.008 中国との大争奪戦目前、フィリピン人看護師 ~中国で人気高まる海外医師・看護

 

この原稿はJBPRESSからの転載です。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48549

医療ガバナンス研究所研究員
樋口朝霞

2017年1月13日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

11月、フィリピン大学マニラ校公衆衛生教室の教授と打ち合わせのためフィリピンを訪問した。5月に次いで2回目だ。

東京から4時間のフライトでニノイ・アキノ国際空港に到着。マニラ市内に向かうタクシーに乗って目につくのは建設中のビルや工事現場の多さ。最近成長に陰りが見える東南アジアの国々の中にあって、フィリピンが順調に経済成長を遂げている様子が分かる。

経済成長率6%というのはこういうことのなのか――。高度成長を経験したことのない目には新鮮に映った。

フィリピンでは医療従事者や公衆衛生分野の研究者と密に交流した。その中でまず驚いたのが、彼らの待遇の悪さだ。現地の友人は、「専門分野や経験年数にもよるが、看護師で月4万円、研修医で月6万円、比較的待遇の良い外科医でも20万円が一般的」と言う。

●給料の半分が住宅費

しかし家賃は高い。一人暮らしのアパートの家賃は1万5000円から2万円。この8年間で2倍に跳ね上がったという。成長を先取りして不動産投機も起きているようだ。マニラの看護師は給料の約半分を家賃に割かなければならなくなった。

この結果、国外脱出を図る看護師が少なくない。

実は、フィリピンの看護師は、かなり前から米国や中東に「出稼ぎ」に行っている。かつて米国の植民地だったフィリピンは英語が公用語でもあり言葉の障壁が低いせいもあるが、とにかく国内では身につけた技量に比べ報酬が低すぎるのだ。

海外では、医師免許と比較して看護師免許の方が就職・待遇が良いケースもある。そのため、医師免許を持ちながらも海外では看護師として働いている人もいる。

フィリピン人看護師は勤勉だ。医学生である友人の日常生活の実態を知って驚いた。平日は朝5時半に起床。7時から19時まで大学で授業を受けて帰宅。その後1時間ほど昼寝をして夜2時に就寝するまで勉強するという。

フィリピンの医学部は米国の制度をお手本に作られており、4年制大学を卒業後にメディカルスクールに進学する。ここで4年生になれば臨床実習が始まり3日に1度は昼間から翌朝まで働く生活を送る。

医学生はこのようなハードな生活のためアルバイトは難しい。大抵の場合、卒業まで親か親戚が生活費を工面してくれるそうだ。

友人の女子医学生の場合、弁護士の父親を持ち金銭的に困窮しているわけではないが、兄妹が多く、医学部の学費が高いので節制しているという。

大学の近くで兄妹とアパートをシェアし、食事は週末に母親が作り置きしてくれるそうである。医学の教科書は友人のものを借りてコピーして使っている。

外国人労働者としてのフィリピン人の出稼ぎは貴重な外貨獲得手段となっている。最近、フィリピンでとりわけ注目されている出稼ぎ先が中国である。そもそもフィリピンには唐時代以前から中国人が移住した華僑の存在が欠かせない。

●中国へ向かうフィリピン看護師

中国との文化的・経済的つながりは深いのである。

フィリピンの新大統領、ロドリゴ・ドゥテルテ氏が中国を訪問し、多額のODAを取りつけてきたのは記憶に新しい。ドゥテルテ陣営にも華僑がいるとされ、そのパイプを最大限に利用していると考えられる。

ドゥテルテ大統領の親中国政策で、フィリピン人労働者は今後さらに中国に向かうのではないだろうか。このような流れが医療従事者に及ばないはずがない。

これまで,フィリピン人看護師は、資格取得後に好待遇を求めて中東や欧米で働くことが一般的だった。しかし、米国のシェールオイルやエコ社会の広がりで原油価格が低迷し、中東の経済はエジプトを筆頭に低迷している。

米国のドナルド・トランプ新大統領の移民政策や欧州での移民排斥運動などを考えても欧米に新たな職を求めるのは難しくなっていく。

フィリピン人看護師が中東や欧米から中国に向かう可能性は高い。実際、最近は中国、とりわけ上海では質の高い医療を求めて優秀な医療者を海外から上海に呼び寄せている。需要と供給が一致するのだ。

知人に上海在住の知識人がいる。彼女によると、上海の富裕層の中には1泊2日で美容整形の医師と看護師を韓国から呼び寄せて施術してもらう例もあるという。

中国が一層発展し、裕福になっていく中で、優秀な人材を世界から集めるという流れは医療の世界においても今後ますます高まるはずである。優秀な医師と看護師の獲得競争は始まったと言える。

さて、日本はどうか。

最近の国会で改正入管法が成立して介護の分野で外国人労働者を受け入れていく枠組みができた。施行は来年の夏である。

しかし、現状では中国をはじめとする諸外国との人材獲得競争に負けてしまうのではないかと懸念している。介護分野における低賃金で過酷な労働環境を解消しない限り海外からであっても優秀な人材は獲得できないからだ。

●医師免許を持った貴重な看護師

フィリピン人のように医師免許を持ちながら日本で看護師として働いてもらえたら日本にとって好都合なはずだ。フィリピンの看護師が日本の看護師に劣るとは決して思えない。少なくとも私の友人たちは真面目で優秀だ。

さらに、すべての病院が外国人労働者を雇う必要もない。必要と考える病院が雇えばいい。そこでの成功事例が出始めれば、病院の競争力にも差がつき、日本の医療問題を解決する糸口にもなる可能性がある。

日本では看護も介護も問題が山積みだ。既存のやり方を大きく変えるべき時である。外国人労働者という新しい風を入れることは袋小路に陥った世界を一変させるかもしれない。

それには中国との人材獲得競争に勝つ必要もある。競争力のある環境整備が不可欠である。国籍問わず個人の能力を見極めた人材育成の在り方が今の日本には問われているのではないか。フィリピン看護師の採用をきっかけに日本が変わることを望みたい。

 

さて週末にむけて今日もラストスパートで頑張りましょう!!