デスカンファレンスしました
先日、デスカンファレンスを行いました。
お恥ずかしながら、病院で医療ソーシャルワーカーとして十数年勤務してまいりましたが、デスカンファレンスに参加するのは初めてで、どのように進行していくのか、調整の段階からフワフワした気持ちでおりました。
分からないながらですが、通常デスカンファレンスを病院で行う場合は、看護師が主体となって医師とともに行われているものなのかなというイメージがありました。
当院は訪問診療を行っているクリニックなので、デスカンファレンスを行う場合は、在宅医療に関わっている事業所にも参加を呼びかけ集まっていただくことになります。
今回の事例では、訪問看護ステーションの看護師、担当ケアマネ、入退院を繰り返していた病院のソーシャルワーカーが参加してくださいました。
当院の担当医師より、ステーションとして初めての看取りを経験された訪問看護の看護師さんに、ざっくばらんにお茶でも飲みながら気軽に意見交換を出来る場にしたいと話があり、クリニックではなく訪問看護ステーションにてデスカンファレンスを開催させていただきました。
まず、医師よりデスカンファレンスの目的・意義について説明がありました。
デスカンファレンスの目的とは
①学びの場としての振り返り(多職種の方々と話すことで、色々な視点で気づくことが出来る)
②医療者のためのグリーフケア
このことを念頭に置いて事例の振り返りを行いました。
今回の事例は、癌末期で自宅退院後、数日での看取りという状況で、退院直後から痛みが強く鎮痛と鎮静処置を行うことになったという経過のため、ご本人にとって家に帰って来られたこと、自宅で最期の時間を過ごしたことを満足されたのかという点が確認出来なかったということが心に残っていました。
私自身はクリニックのソーシャルワーカーとして、退院前カンファレンスで初めてご本人・ご家族とお会いし、初回診療に同行したのが2度目という状況だったので、十分な関わりが出来なかったという思いもありました。
しかし、ご本人に以前から関わっていた病院のソーシャルワーカーさんからのお話や訪問看護の方々からのお話を聞いて、ご本人が自宅で最期を迎えるための支援の一端を担うことが出来てよかったと思っています。
また、疼痛緩和のため麻薬の持続静注にCADDポンプを使用していたのですが、このCADDポンプのことを詳しく知っている医療者が少ない(私自身も当院に来て知りました・・・)ということで、医師によるミニ勉強会が始まりました。
実際にCADDポンプを見てもらいながらの説明はとてもわかりやすく、まさに学びの場としての振り返りをすることができました。
看護師さんが淹れてくれた美味しいコーヒーを飲みながら、訪問診療医を目指したきっかけは何だったのかという質問も出てくるような、リラックスして今日の振り返りを明日からの業務につなげたいという気持ちをそこにいる皆さんが持てた時間でした。
最後に、在宅医療・在宅での看取りを実現させるために必要な4つのポイントを医師が話していたので載せさせていただきます。
①症状の緩和
②マンパワーの支援(訪問看護やヘルパーの利用)、家族負担の軽減
③不安の軽減
④意思決定の支援、そのための情報提供