公開日:2015年10月08日

2016年 診療報酬改定 在宅医療を専門に行う保険医療機関の条件~中医協の報告を読んで~

10月7日の第305回中医協総会で、来季、2016年度の診療報酬改定の話がすすんでいます。その中で”在宅医療を専門に行う保険医療機関の条件”が議論され始めています。50ページ弱の短いスライドですので、在宅医療や在宅療養支援診療所のこれからについて興味のある人は確認してみてください。(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000099538.html の中のlhttp://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000099878.pdf)

その中のまとめ、最後のスライドだけちょびっと以下に提示します。224

この論点の内容を見る限り来年度に認められるであろう在宅医療専門医療機関は①対応する地域をまずは各自が設定する②その対応地域で発生した急患の中で、受診拒否もしくは通院困難な場合はまずは往診することが求められる③その対応することを各関係機関に周知しておく必要がある④重症患者さんを診る割合によって在宅療養支援診療所の中でもさらに機能分化がすすむ(たとえば施設中心の診療所は点数低めの在医総管しかとれない、癌末期や難病の、居宅を中心に訪問している診療所はもう少し評価する、など)、などが予想されます。

在宅療養支援診療所の本格的な機能分化が予想されるなかで、重症患者さんに対応するための複数医での診療体制が札幌では確立できている診療所はあまりありません。当院もできればこれからも地域をみてくれる医師をさらに探して、宮の森を中心に居宅への在宅医療の提供を頑張っていかないといけないな、と感じた中医協からの報告を読んでの感想でした。地域で働くことに興味のある医師や看護師などの医療者の方、見学の希望や相談などありましたら遠慮せずに是非ご連絡ください。

追記:経過で以下の記事も書いていますので参考にしてください

診療報酬の改定①在宅医療における重症度・居住場所に応じた評価

http://www.imai-hcc.com/archives/2301

診療報酬の改定②在宅医療専門の医療機関に関する評価

http://www.imai-hcc.com/archives/2317

診療報酬の改定③休日の往診について

http://www.imai-hcc.com/archives/2329

診療報酬の改定④在宅医療における看取り実績に関する評価の充実

http://www.imai-hcc.com/archives/2349

診療報酬の改定⑤機能強化型訪問看護ステーションの要件見直し

http://www.imai-hcc.com/archives/2373