地域緩和ケアの提供体制について(議論の整理)を読んで

厚生労働省からの地域緩和ケアの体制についての資料が公表されました。中身については下にのせるので確認してみてください。

緩和ケアチームのアウトリーチに関してはその有効性がどうでしょうか。在宅でできる緩和ケアに関しては介護保険の制度への理解やその他細かい点を理解しないと本当の役に立つアドバイスはなかなか難しいと思います。個人的にはまずは緩和ケアチームの看護師さんが訪問看護業務をすることができればなぁと思いますがどうでしょうか。

これらの施策が今後どうなるか、しっかり確認していきたいと思います。

地域緩和ケアの提供体制について

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000095435.html

 

地域緩和ケアの提供体制について(議論の整理)

【はじめに】

平成24年4月に設置された「緩和ケア推進検討会」において、同年6月に閣議決定された「がん対策推進基本計画」で掲げられた「がんと診断された時からの緩和ケアの推進」について、緩和ケアの現状等を踏まえた俯瞰的かつ戦略的な方策に関する検討を行ってきた。この検討を受け、同年9月には、基本的緩和ケアに求められる方策や「緩和ケアセンター」の設置等を盛り込んだ「中間とりまとめ」を、平成25年8月には、がん診療連携拠点病院(以下「拠点病院」という。)に求められる緩和ケアや、緩和ケアに関する院内組織基盤を強化した「緩和ケアセンター」の具体的推進方策について検討するとともに、緩和ケアの提供体制を支える基盤として、「緩和ケアに関する研修体制」、「緩和ケアに関する普及啓発」等についての検討を整理した「第二次中間とりまとめ」を行った。

その後、これらのとりまとめに沿った具体的施策の推進を行うとともに、地域において、緩和ケアを提供するための施策について、計3回の会議(第15回、第16回、第17回)で検討を行った。

今般、平成28年度概算要求や「がん対策加速化プラン」等に位置付けるなど地域緩和ケアの推進に向けた方策を早急に実現するため、これまで検討を行った項目の現状と対応の方向性に関し、議論の整理を行った。

【拠点病院等の専門的緩和ケアの機能強化・質の向上について】

地域緩和ケアの提供においては、がんと診断された時から、入院・外来・在宅等の診療の場を問わず、また、がん治療の有無に関わらず「いつでもどこでも切れ目のない質の高い緩和ケア」の提供を推進すべきである。そのためには、緩和ケアチームや緩和ケア外来等の専門的緩和ケアの機能強化と質の向上、ならびにすべての医療従事者が提供する基本的緩和ケアの充実を積極的に推進する必要がある。

<現状>

① 拠点病院等の専門的緩和ケア(緩和ケアチーム、緩和ケア外来等)の提供体制が、地域緩和ケアにおいて整備されていない。また整備されていても十分活用されていない。

② 地域緩和ケアを担う施設(病院、診療所、保険薬局、訪問看護ステーション、緩和ケア病棟等)に関する情報が医療機関間で十分に集約・共有されておらず、また患者・家族のみならず、医療従事者に対しても情報提供が十分になされていない。

③ 地域緩和ケアを担うスタッフ(地域の医師、歯科医師、薬剤師、訪問看護師等の医療従事者、社会福祉士、介護・福祉従事者等)の人員が不足しており、また、診療・ケアの質が十分に担保されていない。

※基本的緩和ケアと専門的緩和ケアについて(緩和ケア専門委員会報告書より抜粋)

「基本的緩和ケア」とは、患者の声を聴き共感する姿勢、信頼関係の構築のためのコミュニケーション技術(対話法)、多職種間の連携の認識と実践のもと、がん性疼痛をはじめとする諸症状の基本的な対処によって患者の苦痛の緩和をはかることである。

「専門的緩和ケア」とは、「基本的緩和ケア」の技術や知識に加え、多職種でチーム医療を行う適切なリーダーシップを持ち、緩和困難な症状への対処や多職種の医療者に対する教育などを実践し、地域の病院やその他の医療機関等のコンサルテーションにも対応できることである。

<今後の対応の方向性> 

拠点病院における地域緩和ケアの提供体制の整備に向けて

入院・外来・在宅患者へより質の高い緩和ケアを提供するために、拠点病院は、専門的緩和ケアの機能強化と質の向上を積極的に推進する。

1. 専門的緩和ケアと院内の診療部門(治療科外来や外来化学療法室等)が、迅速かつ円滑な共同診療を行えるように、連携体制について院内で周知徹底する。

2. 緩和ケアチームは、地域連携部門やがん相談支援センターと連携し、患者の意向に沿った形で、退院後も症状緩和が継続できるよう退院調整を支援し、退院後は、緩和ケア外来において、定期的なフォローアップを行う。

3. 緩和ケアチームのアウトリーチや人的交流による地域緩和ケアを担う施設との共同診療を推進する。

4. 緩和ケアチームは、地域緩和ケアを担う施設の緩和ケアの機能強化を図るための支援を積極的に行う。

5. 退院患者に対して、がん疼痛をはじめとする身体的苦痛が増悪した場合の緩和ケア外来における迅速な対応と必要に応じて入院ができるようバックベッド(緊急緩和ケア病床)を確保し、患者や家族の意向に沿った形で、在宅への復帰を図る。

6. 症状緩和・情報共有を目的とした緩和ケア関連の地域連携クリティカルパスの作成と運用を行って共同診療にあたる。

7. 医師会等のネットワークを活用し、地域緩和ケアを担う施設に関する情報集約を行い、患者や家族に対して情報提供を行うとともに、地域全体の医療機関での共有を図る。

8. 地域の医療機関からの緩和ケアに関する診療やケアの相談を受ける体制を整備する。

9. 都道府県拠点病院の緩和ケアセンターは、地域緩和ケアの中心的な役割を担う。都道府県、関連団体と連携して、地域緩和ケアの実践に協力するための事務局・調整 機能の整備を積極的に推進する。

地域緩和ケアの提供体制の構築に向けて

拠点病院、緩和ケア病棟、診療所、保険薬局、訪問看護ステーション等が協力して、それぞれの地域の状況に応じた地域緩和ケアの提供体制を構築する。

1. 拠点病院の緩和ケアセンター等が中心となり、「地域緩和ケア連携調整員(仮称)」のような関係者間・施設間を調整する人員の配置を伴う事務局機能を有する地域拠点を、地域の状況に応じて整備する。

2. 抗がん剤治療中など早い段階から地域の医療機関や訪問看護ステーションと拠点病院等の連携を促進する。

3. 地域の状況に応じて、遠隔診療情報通信(ICT)システムの利用を検討する。

4. 緩和ケア病棟は、がん疼痛をはじめとする身体的苦痛が増悪した場合のバックベッドとしての役割を果たし、症状が落ち着いたら、患者や家族の意向に沿った形で、在宅への復帰を図る。

5. 拠点病院、緩和ケア病棟、診療所、保険薬局、訪問看護ステーション等が協働して、地域の医師、歯科医師、薬剤師、看護師、社会福祉士等の多職種を対象とした緩和ケアやがんの相談業務に関する地域緩和ケア研修会や実地研修を実施し、地域緩和ケアの質の向上を図る。また、介護・福祉従事者や患者支援団体を対象に、末期に急激に症状が悪化するというがんの特殊性を考慮し、緩和ケアや医療用麻薬に関する普及啓発を行う。 

6. 診療所や訪問看護ステーション等でのがん患者・家族に対する看護相談のあり方について検討する。

7. 在宅療養患者のQOLを高め、家族の負担を減らすための通所施設等の設置や市民ボランティア等の養成について検討する。


ALSの患者さんへ保険適応となったラジカットの効果はどうでしょうか

ALSの患者さんへのラジカット点滴の効果、自分としては薬理作用的にどうなんだろう、フリーラジカルスカベンジャーとしての薬ですが本当に臨床的に効果あるのかな?と半信半疑でしたが、注射した患者さんにお聞きしたらやっぱりしている時はかなり調子がいい、動けるとのことでした。いい意味でびっくりしています。(下はラジカット注射の写真です,今後継続して4週1クールで点滴加療を在宅でしていく予定です。)

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適応のある患者さんに在宅で使ってあげてその効果をしっかりと自分も確認したいと思います。在宅での対応、頑張りまーす。

またよくよく調べてみると自分が知らなかっただけで、かなり長い間保険適応にできるように頑張ってこられた患者さん、先生達がいらっしゃったのですね。ALS協会で吉野先生、熱田、祖父江先生の思いのこもったコメントをみつけましたので皆さんもみてください。

 

http://www.alsjapan.org/-article-937.html より

ラジカットのALS治療承認―ALS治療方法開発進展に歴史的な道標

吉野内科・神経内科医院吉野英

ラジカットがついにALS治療薬として承認されました。わたしが20018月に国府台病院で第1例目投与してから14年目です。感慨深いです。本剤点滴を受けてその効果を実感した多くの私のALS患者さんが保険診療適応を求めて街頭で何十万筆もの署名を集めて厚生労働省に陳情に訪れました。天国に旅たった患者さんたちに、皆さんの活動は今実を結びましたと、今厳かに謹んで墓前に報告申し上げます。

ラジカットが脳梗塞急性期治療剤として承認されたのが、20014月です。ALSに酸化ストレス、なかでもフリーラジカルが関わっているという報告は今も当時もたくさんありました。そこに出てきたのがラジカットでした。国府台病院で多くの患者さんを前にし、来る日も来る日も治療候補剤を考えていた当時、これを試さない手はないと確信しました。病院の倫理委員会の承認を受け、当時持っていた研究費をすべてつぎ込んで購入できるだけラジカットを購入し、実薬投与するオープン試験を開始しました。すると、これを点滴したら楽になるという患者さんが多くみられ、中にはいったん呼吸困難で気管切開して装着した人工呼吸器を、その後2年間も離脱できるという患者さんもいました。しかし薬効評価のためには、少数の経験では誰も納得してくれませんでした。その後オープン試験を積み重ねいろいろな進行状態の患者さんが集まると、まだ症状が進行していない患者さん、具体的には日常生活に人の手助けを要しない患者さんたちは、その後の進行がかなり抑えられるケースが多いことが判りました。

そこで製薬会社が第1回目の大規模な二重盲検試験を全国の神経内科医の先生方のご協力を得て行いました。その結果、ラジカット群で病気の進行を抑制している傾向はみられましたが、承認に必要な有意差は得られませんでした。なぜ予想された効果を下回ったか、私を含め製薬会社の開発チームで検討を重ねました。その結果、日常生活の自立度合をもう少し厳密に定義し、呼吸症状に問題なく、発病2年以内で確実にALSと診断できる患者さんにエントリー基準を絞りました。このようなエントリー基準で解析したら、第1回目の二重盲検試験でも、その後の延長二重盲検試験でも、コンスタントに有意差が証明できていました。

万を持して行われた第2回目の大規模二重盲検試験は、見事に実薬群が、ALS症状の進行を約3分の2に抑えることができることが証明されました。二重盲検実施期間は半年でしたので、おおまかにいえば、プラセボが4か月で歩行不能や食事接種自力で不可能になるところを、半年に伸ばすことができるという結果でした。その後はオープン投与のデータしかありませんが、実薬投与群はその後も1年間にわたりALS進行状況はたいへん緩やかで、急に悪化するという症例はみられていません。またALSFRS-Rという病気の進展を計測するスタンダードな方法のみならず、Norrisスケールの球症状、四肢症状でも優位な効果を

認めましたし、精神的な主観的尺度を表すALSAQ40という評価もラジカット群で有意な差を認めました。このことは、ラジカット投与により、患者さんがより病気に前向きになれるという可能性を示しています。

さて、リルテックとの関係ですが、リルテックは死亡までの期間を約3か月延長する効果が海外での治験で示されていますが、筋力、肺活量などはプラセボとかわりありません。このことが多くの専門医の先生、患者さんも効果を実感しにくい点と思います。しかしリルゾールはグルタミン酸拮抗による細胞死の保護、かたやラジカットはフリーラジカル消去と、役割は異なっており、お互いに効果を打ち消すことはまずなく、ラジカットの治験でも現実に大部分の患者さんは両剤併用しており、そのことによる副作用はみられませんでした。ラジカット治療を始めても、リルテックを服用し問題ない方は続けていただいて大丈夫です。

シャルコーが140年以上前にALSという病気を見つけて以来、ラジカットははじめて日常生活の機能障害悪化を抑制することが証明された薬剤です。なにより世界中でALSに苦しむ患者さん達に日本の製薬会社が開発した薬が効果あることを証明できたことは、一人の日本人として大きな誇りです。

しかしこれで終わりではありません。日本発のエビデンスを早く世界中のALS患者さんに治療薬として届けるために、ありていにいえば各国規制当局の承認を受けることが急務です。また治験で行われた投与スケジュールが最善とは限りません。ラジカットの投与スケジュールをよりもっと有効な効果を探索する研究があるべきですし、ラジカットで抑えきれない細胞障害を補うコンビネーション治療方法も加速的に研究が進歩するでしょう。今までも多くのALS研究進歩で明るいニュースがありましたが、今回のラジカット承認は多くの患者さんにとって71日から実際に効果が実感できる現実的なものです。

治療方法がないとあきらめていた患者さんはいませんか?希望を捨てないでください。

 

 

 

 

神経内科医からみたラジカットのALS治療効果、安全性、認可の意義

名古屋大学熱田直樹、祖父江元

<はじめに>

このたびリルテックに次いで2番目の進行抑制薬として、ラジカット(一般名エダラボン)が認可されました。大変喜ばしいことです。ただし、その期待される効果、副作用のリスク、実際に投与を受ける際の段取りについて、十分な理解が必要です。

ALSに対するラジカットの期待される効果>

認可の根拠となったALSの進行抑制効果は治験で示されたものです。ALS患者に対するラジカットの大規模治験(第Ⅲ相)は2回行われています。2回目の治験は発症2年以内、日常生活が自立でき、努力性肺活量(%FVC)が正常範囲(80%以上)の患者さんに限定して実施され、ラジカットを投与した患者群のほうが統計学的に意味のある差をもって、進行が抑制されることが示されました。進行の違いは、48点満点の重症度スケールで評価され、約半年間のラジカット投与で実薬群と偽薬群で約2.5点の差が示されました。

日常生活に介助を要するレベルの患者さんなども対象に含めた1回目の治験では、統計学的に意味のある進行抑制効果を示すことはできませんでした。また、数年といった長期にわたって効果を維持できるのか、また生存期間を延長できるのかについてはまだ検証されていません。長期の効果や生存期間への影響は市販後調査において検証が試みられます。

<ラジカットの副作用リスク>

ラジカットは既に多くの脳梗塞患者に対して使用されており、ごく一部の患者ですが、腎機能障害や肝機能障害などの副作用を生じる可能性があることが示されています。定期的な血液検査の実施など注意が必要です。

<実際に投与を受ける際の段取り>

ラジカットは点滴で投与する薬です。2週間毎日1時間ずつかけて点滴を行い、2週間休薬することを繰り返します。従って投与を受ける患者さん、介護者、投与を実施する施設などに大きな負荷が生じ得ます。どのような段取りで点滴を受けるのか、主治医をはじめ、多職種での相談を個別に行い、体制を整える必要があります。

<おわりに>

2番目のALS進行抑制薬としてラジカットが認可されたことは大変意義あることです。一方で、示されている効果はある程度限定されたものであること、投与を受けるにあたって、個別に体制を整えなければならない点など留意すべき点もあります。患者さん向けのパンフレットなど、資料をよくご覧いただき、主治医の先生によく御相談ください。


脳梗塞になったら入院は絶対必要?

最近はかなり寒くなってきましたが7月から8月にかけては記録的な暑さでしたね、80歳以上の患者さんはかなり食欲もおちたし体調変化したのではないかと思います。

そんなある暑い日、診療所近くの患者さんで90代の方が立てなくなったとの事で臨時で往診してきました。軽い左麻痺があり脳梗塞が疑われます。

しかたないね、検査や入院でもしようかと話しましたが、御本人はこのまま自宅にいたいとのこと。たしかに幸いADLが落ちていますが福祉用具などの用意で環境は整いますし、リハビリに関しても毎日特別指示書での対応で訪問リハが可能だなと・・・・御家族とも相談しましたが治療は抗血小板薬とリハビリ加療メインで在宅で経過みていくこととしました。

今日の診察で様子みてきましたが発症から1ヶ月以上がたちましたが訪問看護、リハの継続だけでかなりADLが改善していました!入院しなかったせいか認知症の進行もないですし、患者さんもいい笑顔でした。いままでは脳梗塞=即入院と考えていましたが、実は高齢者の脳梗塞は入院しないという選択もありなのかも・・・と考えさせられました。一つ一ついい経験になっています。

ただこんなに利用価値のある訪問看護特別指示書、一般外来ではあんまり活用している病院、診療所の先生少ないですね。患者さんみている訪問看護師さんが必要なときは特別指示書!って主治医の先生にもっとアピールしてくれればなぁと思います。

入院しない脳梗塞の人にはリハビリ含めた特別指示書、便利です。


お盆ですね

あっという間に8月も中旬をすぎています、暑さもそろそろつらくなくなりすごしやすい時期になってきていますね。

お盆も通常通り診療や往診していましたが、昨日はせっかくだからお盆のお供えでもしようかとお餅を買いに行ってきました。医大の近くの白谷さんというお餅屋さんですが皆さん知っていますか?午後の2時くらいにいったのですがすごい行列ができていました!この時期はこのくらい並ぶのが普通なんでしょうかね。他のお客さんが10個単位で買っていくところ自分達は家族の分を5個だけ買ってきました。(1個140円とお財布にやさしい値段です)美味しそうですよね。

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ただ自宅であけると早速嫁と子供達がばくばくと・・・・お供えする暇も自分の食べる分も全くありませんでした。残念。味が結局自分はわからないままとなってしまいました。

 

夜は気を取り直し盆踊りへ、クリニック近くの北海道神宮でのお祭りに参加しました。地域のコミュニティの集まりに参加すると、これからもできるかぎり地域の人のために頑張らないとなぁと気を引き締めることが出来ました。明日からも頑張りまーす!!IMG_0969

 


サービス付き高齢者住宅の選び方

介護保険が整備され、その中で医療とは違い営利企業の参入がOKになったことが、ここまで一気に介護サービス事業所が増えた要因のひとつであることは間違いありません。いわゆるサービス付き高齢者住宅でも様々な企業が参入しています。薬局主体であったり不動産会社であったり医療法人であったり、針灸院が主体である事業所がいたるところにありますね。札幌は特に多いのではないでしょうか。

下記の記事がありましたのでみてみてください。営利企業がやはり介護保険業に参加してくることの目的は利益を生むからです。利益がでなくなったら・・・・事業を辞めることになりますよね。これから介護報酬が年々減額が継続すれば撤退する事業者が多くでてくるでしょう。特にサ付き住宅に入居する人は企業が運営をやめる可能性があることも含めたうえで、長期的な視点からも住宅を選ばなければいけないですね。難しい時代になってきました。

 

CBニュースより

日本介護福祉G、アドアーズと資本関係解消 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/46468.html

宿泊サービスを提供する小規模通所介護事業所の運営会社として最大手の日本介護福祉グループは11日、ゲームセンターやカラオケ店などを運営するアドアーズから、同社の株式をすべて買い戻し、資本関係を解消したと発表した。介護報酬改定に伴う経営環境の悪化などが理由。資本関係の解消に伴い、アドアーズは介護事業を休止する。【ただ正芳】

日本介護福祉グループがアドアーズの子会社となったのは昨年11月で、1年足らずでの資本関係解消となった。

当初、アドアーズでは、主力のアミューズメント事業が苦戦する中、介護を新事業として展開するため日本介護福祉グループを子会社化した。アドアーズでは、日本介護福祉グループが全国に展開する750か所余りの介護事業所と、アドアーズの親会社・Jトラストの情報網を連携・活用した事業の構築を期待していたという。

日本介護福祉グループを子会社化した後、アドアーズは、次世代介護サービスの仕組みづくりを成長戦略に掲げ、日本介護福祉グループに追加出資も行った。しかし、今年4月の介護報酬改定に伴い、通所介護をめぐる経営環境が厳しさを増した上、2016年3月期第1四半期の日本介護福祉グループの主力事業である通所介護事業等の業績も、当初の計画から大きく乖離した。

こうした状況を受け、アドアーズは日本介護福祉グループの藤田英明・代表取締役会長と協議し、藤田会長に日本介護福祉グループの全株式を譲渡することを決定した。


在宅に戻れなかった患者さんまだまだ多いです

最近市内の大きな病院から紹介され退院時カンファなどの調整をしていた癌終末期の患者さんが、結局状態悪化のために帰ってこれなくなることが連続して何件かおきています。一人の患者さんは金曜日に依頼がきて本日月曜昼に外来でのカンファ予定としたのですが、それでも状態が変化し紹介できなくなったとのこと、聞けば連日病院に行って点滴していたとのこと!もっと早く、せめて訪問看護の導入だけでもしてあげれば楽に自宅で過ごせたのではないかと残念に思います。

開業してから各病院の連携室には繰り返し繰り返し治療が終了した患者さんはできるだけ早い段階で在宅や地域の診療所への紹介を検討してねと伝えていますが、まだまだ課題としてありそうですね。継続して機会があれば声を出していきたいと思います。

今後がん拠点病院で治療をうけている患者さんをどのように、どのタイミングで地域の診療所や緩和ケア病棟に紹介していくのか、地域包括ケアが名ばかりにならないように各病院でもしっかりと考えてもらえればと思います。

患者さんが札幌で最高の在宅医療が受けれるよう、日々頑張りまーす。さて午後の訪問に出かけますね。


来年度の改定にむけての議論が本格化しています~薬局の役割~

来年度の改定にむけての議論が活発化しています。何度か触れていますが薬局についても地域の健康管理の拠点としての役割が今後求められるようです。質の高い地域包括ケアシステムを構築するためには、OTC薬の種類の増加や薬局での自己採血と健診を認めるなど地域での役割が大きくなるのはある程度はいいのではないかと個人的には思っています。薬剤師さんに求められる能力や責任もどんどん大きくなってきますね。今から先をみすえて準備をしっかりとする必要ありですね。

医師と薬剤師の関係も今後どうなるのでしょうか。診療報酬の議論を俯瞰しながら継続して観察、将来を考えていきたいと思います。

 

m3.com https://www.m3.com/news/iryoishin/347106 より

 

「医師、薬剤師の『横並び』の立場必要」との意見も

地域の健康情報拠点として薬局・薬剤師を活用するための方策を話し合う厚生労働省「健康情報拠点薬局(仮称)のあり方に関する検討会」(座長:西島正弘・昭和薬科大学学長)の第4回会合が8月7日に開催され、かかりつけ薬局機能について、議論が行われた(資料は、厚労省のホームページ)。前回から、仮称に「健康づくり支援薬局」が使われている。

多職種連携が議論の一つになり、日本薬剤師会副会長の森昌平氏は「どう評価するかは難しいが、地域の薬剤師会に入っていればできる。そのための職能団体」と述べた。欠席したNPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長の山口育子氏は書面で、「薬局とかかりつけ医が横並びの立場で(薬剤師が医師への遠慮を露骨に見せることのない)意見交換している関係づくりがないと、本当の意味で連携しているとは言えない」と指摘した。

「24時間対応」の対応とは

これまでの議論で、健康づくり支援薬局(仮称)の考え方は「かかりつけ薬局の機能+積極的な健康サポート機能」と整理されている。制度化に当たり、どのような要件を課すべきかについて議論が入っており、この日は「かかりつけ薬局の機能」がテーマだった。厚労省医薬食品局総務課が提示した資料では、「かかりつけ薬局・かかりつけ薬剤師の必要性について」など、かかりつけ薬局とかかりつけ薬剤師について、言葉を分けつつも、両者の役割などについては使い分けることなく使用している。

かかりつけ薬局の機能として「情報を一元管理する機能」が挙げられた点に関連して、日本在宅ヘルスケアアライアンス議長の新田國夫氏は「一元管理は当たり前の話で、『かかりつけ医と共有して』という言葉の入れるべき」と指摘。同時に「日本医師会もかかりつけ医を作ってもらうよう努力する必要がある」と述べた。

「24時間対応」については、厳しく求めると広まらないという指摘がされ、産経新聞社論説委員の佐藤好美氏は「(電話などでの)24時間対応と緊急対応を分けて考えるべき」と示した。

日本医師会常任理事の羽鳥裕氏は「医療機関から見るとまだ薬局への不信感がある。例えば患者のために安い後発医薬品を処方しても、薬局で薬価差益の大きい高い後発医薬品を出す事例がある。次の診療報酬改定で対応すべきだ」と述べた。

また、羽鳥氏は、薬局の改築・新築時に不動産取得税の軽減措置が検討されている状況に関連して、「そのために健康づくり支援薬局(仮称)が使われるとしたら許せない」と疑問を呈した。厚労省医薬食品局総務課は「セルフメディケーションの推進のため、不動産取得税の特例措置が検討されている。どのような薬局が対象になるかは今後議論されるが、この検討会での基準が使われていくと考えている。ただ、この会は薬局の役割を考えるためで、不動産取得税の軽減など優遇措置を設けたいがために議論をしているわけではない」と理解を求めた。

次回は8月26日に開催される。

 


10月から施行される医療事故調査制度は本当に大丈夫でしょうか

医療事故調査制度がこのまま施行されることになると医師ももちろんですが医療者個人は本当に守られるのでしょうか、かなり不安だと個人的には考えています。

医療法上今回の制度の対象となる医療事故は<医療事故(当該病院等に勤務する医療従事者が提供した医療に起因し、又は起因すると疑われる死亡又は死産であつて、当該管理者が当該死亡又は死産を予期しなかつたものとして厚生労働省令で定めるもの)>と定義されています。

しかし医療事故調査委員会が調査してたとしても本来の目的である医療事故の再発を防止するという効果がある形で制度が運用されるか非常に????と考えています。前回のウログラフィンの事件でも結局は司法の場ではミスをしてしまったヒューマンエラーが問題視され、システムエラーについてはほぼ問題にされていませんよね。皆さんはどう考えますか?

参考記事載せますので一緒に考えてみてください。

 

MRIC医療ガバナンス学会 http://medg.jp/mt/?p=6032 より

 

Vol.155 だんまりを決め込む人たち –ウログラフィン誤投与事件の責任の所在-

現場の医療を守る会 代表世話人
医法協 医療事故調運用GL作成委員会副委員長
坂根Mクリニック  坂根みち子

2015年8月8日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

2014年4月、国立国際医療研究センター病院で研修中の整形外科医が脊髄造影には禁忌薬であるウログラフィンを誤投与し、78歳の女性が亡くなった。病院は事故直後に内規に従って警察に届け出、研修医は業務上過失致死罪で起訴された。2015年7月14日に東京地裁にて禁錮1年執行猶予3年の有罪判決が確定した。
この事件は、世界の医療安全の常識から大きく外れており、事件の経過も裁判の結果も医療現場にいるものとして見過ごすことが出来ない。最も責任を取らなければいけない人々、こういう時こそ活動して頂きたい方々がだんまりを決め込んでいては、また同じことが繰り返されると思われるので、きちんと指摘しておきたい。1.国立国際医療研究センター病院のだんまり
1)国立国際医療研究センター病院は自らのシステムエラーを放置して現場の医療者個人の責任を追及した。重大な人権侵害である。特に今回は、研修医が対象である。研修医が研修先の違いで刑事罰に処されることがあってはならない。単純誤薬は、病院が警察に届けなければ、裁判になる可能性は極めて低かった事例である。病院が研修医を守れないなら研修医を募集してはいけない。国立国際医療研究センター病院は、病院の不備を認め研修医に謝罪し、医療者の人権にも配慮した安全管理システムの改善事項を公表すべきである。

2)国立国際医療研究センター病院は、医療安全推進のためには当事者を罰してはいけないという世界保健機構(WHO)も認める基本ルールに反して警察に届けた。
この内規は1999年の都立広尾病院事件をきっかけに2000年に厚労省が、医療事故は警察に届けるようにというマニュアルを出したのがきっかけで広まった規則だが、2008年に元のマニュアルは失効している(但し、この事実が明らかになったのは2015年)。また、都立広尾病院事件をきっかけに、異状な死亡は24時間以内に警察に届けるようにと曲解された医師法21条が診療関連死にも適応されるようになってしまったが、これも2004年に最高裁判決が出て、故意の犯罪を見逃さないために外表を検案して異状があった場合に届け出ると限定することで決着がついている。「国立国際」を名乗る病院が、これらを学ぶことなく旧態依然とした体制のまま、内規に従って警察に届けた罪は重い。この病院の医療安全の責任者と歴代病院長は何をしていたのか責任の所在を明らかにすべきである。

3)国立国際医療センター病院は、医療安全推進のためには当事者の秘匿性が大事であるという基本ルールを理解せず、当事者が特定されてしまうような記者会見を行い、研修医がバッシングにさらされた。
医療事故公表基準も都立広尾病院事件をきっかけに出来たものであるが、この15年間の医療安全についての世界の趨勢から学ぶことなく、当事者が特定されうる公表を行ったのは大きな問題である。

4)遺族の処罰感情が非常に強く、国立国際医療センター病院の初動体制の失敗はあきらかである。
この場合の初動体制とは、事故直後、遺族のグリーフケアも含め、迅速に真摯に謝罪・説明することである。また医療安全のためには、個人を罰することなくシステムの改善が必要であること。貴重な医療資源である研修医を今後どのように戦力として育てていくか遺族に理解してもらうことも重要である。これらは刑事裁判を回避して、民事で補償していくことを理解して頂くこととセットで進めていくべきことである。残念ながら病院は初動体制に失敗したばかりでなく、その後の裁判でも「病院は、通り一遍の謝罪しかなく、傍聴にも来ない」と更に遺族は怒りを増幅させている。結果として病院の遺族対応はすべてに失敗している。これでは民事の補償交渉も難航するであろうし、初動体制の失敗が、この事件が略式起訴ではなく裁判となり、更に同様の事故の中でも重い判決となったことに対する認識が感じられない。

2.国立国際医療研究センター病院の元院長 木村壮介氏のだんまり
木村壮介氏は、この事件が起きる直前まで国立国際医療研究センター病院の院長を務めており、現在日本医療安全調査機構の中央事務局長である。つまり、上記の体制の不備について最も責任があったと思われる人物であるが、この件に関しては、何ら責任を取ることもせず、だんまりを決め込んでいる。あまつさえ現在10月から施行される医療事故調査制度の幹部になると言う話しである。木村氏は本事件の責任を取って、医療安全に関わるすべての役職を辞退すべきである。

3.医療安全関連学会・日本医師会のだんまり
今回の事件の病院の対応について各医療安全関連学会や日本医師会が、病院に抗議したと言う話しは寡聞にして知らない。これらの学会や医師会から法曹界やメディアに対して声明文や抗議文が出された形跡もない。研修医に対する嘆願書は各地から出されたが、これとて各地の保険医協会や現場の医療を守る会有志、医師会では新潟県医師会、諫早市医師会などから出されただけで一番医療安全に詳しいはずの学会関連・現場の医療者を守るべき日本医師会は全く動かなかった。病院の元院長や関係者が学会の幹部であることとの関連が疑われる。自律できない医療界に未来はない。

4.大手メディアのだんまり
大手メディアは、個人の責任追及が何ら医療安全に資することがなく、日本の対応は世界の常識からかけ離れたものであることをきちんと報道すべきである。崩壊しそうな医療現場を顧みることなく、遺族の処罰感情に沿ったワイドショー的報道を繰り返すことは、国民にとっても不利益である。

5.法曹界のだんまり
裁判官と検察の不勉強が甚だしい。すでに同じ単純誤薬で9人の方が亡くなり、7人が有罪となっている。このような単純過誤を厳罰に処しても、医療安全に寄与しないことは世界の常識である。事故の背景要因を分析して、病院の管理者責任(場合によっては国の責任)を問うのが筋である。ところが本件では、時代に逆行するように、個人の責任に固執し、同じ事故と比較しても重い処分とした。他の先進国の対応と雲泥の差である。東京地裁 大野勝則裁判長も検察も医療安全の「い」の字も全く勉強していないことを露呈した。不勉強な裁判官による時代錯誤な判決が現場の医療者の法曹界への不信感を増幅させている。付け加えるなら、原告側の弁護士も処罰感情をあおって医療者を現場から立ち去らせることが私たちの社会にとって必要なことなのか、よく考えていただきたい。医療者と違い法曹界の方々の身分は非常に強く守られている。判断の間違いがあっても罪に問われることはない。自戒を込めて門外漢の分野に於ける逸脱した判決は検証できるシステムにして頂きたいものである。

6.行政処分もだんまり?
医師免許の停止は、1年に2回医道審議会で決まるが、刑事処分に連動しているそうである。その刑事処分に問題があっても、機械的に処分が決まるなら医道審議会などいらない。今回の事件ではまだ行政処分が出ていないが、今の世界の常識では受ける必要のなかった刑事処分に連動して、更に行政処分まで受けさせることがないよう関係者の方々の熟考をお願いしたい。