保健医療2035提言書について

先日発表された文章ですがなかなか読み込む暇がなかったのですが、今日ようやく全体を通して簡単に読みました。皆さんはもう確認したでしょうか。在宅や地域包括ケアに関わる医療者、介護者はみておくべき文章と思います。

中身に関して個人的にきになった文章をいくつかピックアップします。
キーワードはおおまかに以下ととらえています。

地域別の医療構想と診療報酬の対応

医師、ケアマネとは別の地域包括ケアマネジメント人材の育成

実質的なフリーアクセスの制限とゲートオープナーとしての開業医

123

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000088369.html 提言書 全体版より

P20~
① 地域における保健医療のガバナンスを強化する
 地域包括ケアシステムの実現にあたっては、地域のことは、地域で主体的に決
めていくことが重要である。地域の状況やニーズに応じた保健医療を計画する
ために、行政、医療従事者、保険者(被用者保険・国民健康保険)、シビル・ソ
サエティーや住民による、制度横断的な地域独自の意思決定の場を構築する。
 地域包括ケアに対応するために、他の専門職との連携・調整に優れたマネージ
メント能力を持った専門人材の育成や総合的な資格創設(医療・看護・介護・
リハビリ含めた対応が可能な職種)の検討を進め、人材不足の解消とニーズに
あった雇用の創出を図る。
 地域医療構想の実現とそれによる病床の再編等を進めるに当たっては、自治体
の政策立案・遂行能力の向上が不可欠であり、首長のリーダーシップのもと、
保健医療政策人材の育成、確保等を行う。特に、リソースの不足、ニーズの増
大が見込まれる中で、全ての自治体に全てを揃えようとする発想から脱却し、
自治体間での資源の共有、分担を推進する。
 地域主体という名の国から地方への単なる「丸投げ」は厳につつしみ、国とし
て必要な支援、助言や法規制などの責任を全うすべきである。国は、基礎的な
サービスについては責任を持って支援・促進するとともに、地方が自律するた
めの体制の整備(インセンティブや規制の在り方を含む構造改革)を進めてい
く。

② 地域のデータとニーズに応じて保健・医療・介護サービスを確保する
 都道府県は「医療資源のニーズと配置の適切性の検証」を進める観点から、保
健医療関連の突合データを用いて患者の受診状況等を把握・分析するとともに、
医療機関は ICT を活用し臨床情報を体系的に把握し、医療の質向上を図る。こ
れにより、更なる病床と病院機能の再編等を進める。
 マクロ・ミクロレベルでの地域差に関する総合的な要因分析をさらに進め 18 、都
道府県 19 の責とすべき運営上の課題とそうでない課題を精査する。都道府県の努
力の違いに起因する要素については、都道府県がその責任(財政的な負担)を
担う仕組みを導入する。一方、都道府県には、市町村の努力を支援するための
財政的インセンティブを設計する権限を持たせる。介護保険についても要介護
認定率などのばらつきにより、給付費の地域差が生じており、地域差を縮小さ
せるための仕組みを導入する。 20
 診療報酬については、例えば、地域ごとのサービス目標量を設定し、不足して
いる場合の加算、過剰な場合の減算を行うなど、サービス提供の量に応じて点
数を変動させる仕組みの導入を検討する。都道府県において医療費をより適正
化できる手段を強化するため、例えば、将来的には、医療費適正化計画 21 におい
て推計した伸びを上回る形で医療費が伸びる都道府県においては、診療報酬の
一部(例えば、加算の算定要件の強化など)を都道府県が主体的に決定するこ
ととする。 22
 また、2050 年には、現在の居住地域の6割の地域で人口が半減、うち2割が無
居住化する趨勢 23 を踏まえると、遠隔地でも必要なサービスや見守り等ができる
遠隔医療のための ICT 基盤や教育システムの整備を今から開始する。さらに、
急速に進む人口減少に対応するため、地域包括ケアシステムと新たなまちづく
りの融合や司令塔となるプラットフォームの構築を促進する。
 さらに、将来的に、仮に医師の偏在等が続く場合においては、保険医の配置・
定数の設定や、自由開業・自由標榜の見直しを含めて検討を行い、プロフェッ
ショナルとしての医師のキャリアプランを踏まえつつ、地域住民のニーズに応
じて、地域や診療科の偏在の是正のための資源の適正配置を行うことも必要と
なる。

③ 地域のかかりつけ医の「ゲートオープナー」機能を確立する
 高齢化等に伴い個別の臓器や疾患を超えた多様な問題を抱える患者が増加し、
医療技術の複雑化、専門化が進む中、身近な医師が、患者の状態や価値観も踏
まえて、適切な医療を円滑に受けられるようサポートする「ゲートオープナー」
機能を確立する。これにより、患者はかかりつけ医から全人的な医療サービス
を受けることができ、また適切な医療機関の選択を可能とする。
 このためには、総合的な診療を行うことができるかかりつけ医のさらなる育成
が必須であり、今後 10 年間程度ですべての地域でこうした総合的な診療を行う
医師を配置する体制を構築する。
 総合的に医学的管理を行っている地域のかかりつけ医が行う診療については、
包括的な評価を行う。特に、高齢者と子どもについては、かかりつけ医が重要
であり、かかりつけ医をもつことを普及させる。このため、総合的な診療を行
うかかりつけ医を受診した場合の費用負担については、他の医療機関を受診し
た場合と比較して差を設けることを検討する。これにより、過剰受診や過剰投
薬の是正等の効果も考えられる。
 2035 年には、必要な保健医療と介護サービスが、地域において切れ目なく提供
されるよう、行政、医療機関、介護施設、NPO が協働・連携し、統合的に提供で
きるようにする。その際、在宅医療・介護は大きな社会的・経済的な負担を伴
う側面を踏まえ、単なる在宅回帰にならないよう、地域社会ごとに、施設入所
やレスパイトケア、さらには、住環境の改善などを組み合わせた多様な保健医
療・介護を実践できるサービスの在り方を検討する。

在宅医療の現場でのフェントステープの使用方法について

癌性疼痛のコントロールにはもちろん経口からの内服薬が教科書的にはファーストチョイスとなりますが、病院と違い在宅医療の現場ではなかなか難しい場合があります。認知症独居の患者さんでだれが内服薬を1日2回もしくは3回の服用を確認することができるでしょうか。正直難しいですよね。
そんな時はフェンタニルの貼付薬はよく使います。介護者がだれか毎日確認できる場合はフェントステープを(ほぼこちらを使っています)、金銭的な問題や介護的な問題から確認が毎日できない人の場合は長期間貼付できるデュロテップパッチを使用したりします。単純に痛みの具合だけでなく、その人の周囲の環境要因や人的資源、利用できる介護保険のサービスなどをうまくやりくりしながらやっていくのが在宅医療の醍醐味と思っています。

フェントステープに関しては他の薬剤からの変更でも1mgから開始するのが高齢者の場合は結構over doseとなる場合があります。薬剤費も考えると少しでも無駄をなくしたい、と考える患者さん家族とは話をして半量にカットして使用することがこれまでもありました。現実的には貼付面積を半分にしてください、やり方は・・・・・・と説明してできる人ならいいのですが、できない患者さんが高齢者や独居の人には多いんです。一度病院の先生から”切って使用してはいけません”と丁寧に手紙に書いてもらったことがありましたが、これまでの個人的な使用経験の範囲では半分にきっての使用は特に臨床面では問題なく使えるのかなという印象です。他の在宅医の先生も(おそらく)カットして使用するのは許容しているんじゃないかと思いますがどうでしょうかね。

7月に手稲の病院でPEACEに講師として参加するので他の先生にも聞く機会があれば、実臨床としてどうしているか聞いてみようと思っています。
(ちなみにPEACEについてはこちらを参照に http://www.jspm-peace.jp/)

 

 

追記

→在宅医療に興味のある方いましたらブログ色々書いているので気軽にみてみてくださいねー http://www.imai-hcc.com/archives/category/blog

札幌市在宅療養情報マップについて

医師会は市医師会、道医師会、日本医師会とで構成されております。自分は周囲の先生に色々お世話になることもあるから医師会くらい入らなくっちゃ・・・と開業時よりすべての医師会に入会はしています。
ところで皆さん札幌市の医師会で在宅療養情報マップを提供しているのをご存知でしょうか。

https://www.spmed.jp/ 
https://www.spmed.jp/z/

一応在宅医の情報をここでみることができるのですが、正直ここを見ただけではなかなか各診療所が対応してくれる地域や疾患、現在の受け入れ状況などの詳細がわからないので、結局はどこに話をきいたらいいのか困ってしまうと思います。
今後の課題としてはもっと一般の人や医療関係者が使いやすい形になるために、各診療所の状況について詳細な情報提供も必要になってくると思うのは自分だけでしょうか。24時間対応の有無、看護師の状況、社会福祉士の配置状況、年間の看取り数や対応できる医療機器など・・・・ここで比較してわかるようになったらいいですよね。

ちなみに当院でいうと現在みている患者さんは大体200名前後で9割が個人宅の患者さんです。疾患でいうと癌の(いわゆる末期といわれる)患者さんは常時5~10名程度は診させてもらっています。年間の看取った患者さんは今年に入ってからは大体30人程度でしょうか。多くは市内の公的病院から紹介されていますがたまにホームページみたいうご家族からも連絡はあります。などなど

こんな簡単な情報でもあったらどんな診療所か想像がつくと思うので、在宅療養情報マップ、医師会の役員の方、是非改善を検討してみてはいかがでしょうか。

在宅医療での調剤薬局の役割について~来年度の診療報酬改定の予想

以前にも書いたかもしれませんが、これからの在宅医療の現場において院外薬局の薬剤師さんに服薬管理や残薬管理、副作用モニタリング、医療者への知識のバックフィード、緩和ケアへの参入などの役割を担ってもらうことは非常に重要な問題と考えていました。

と思っていたところ中央社会保険医療協議会 総会(第299回)の中身で薬剤服用管理に関して以下の資料が提供されていました。
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000089574.pdf111123

資料提供の段階なので今後の方針はまだ決まっていないと思いますが、4%程度の薬局さんが基本的にはカルテ記載がなく管理料を請求していたことになります。医療機関であれば個別指導や監査のレベルのことなので結構大きな問題と考えます。薬剤師さん達の自浄作用が働く形で決着するような問題ではないような気がします・・・・・

これまでの数回の診療報酬改定の流れをみているとこのような情報提供があった場合は何かしらのペナルティがでることは必至かと思いますが、来年の改定にどう影響してくるのか、また在宅医療への影響はどうなるのか考える必要があります。

おそらく自分の予想としては①次回の改定で院外処方の薬剤服用管理指導料や、そのほかもろもろの院外薬局の加算が軒並み減額となる②例外としてかかりつけ薬局として24時間対応、在宅医療に対応できる薬局のみが既存の点数で請求できるよう、というような方向にして在宅医療への薬局さん参入を進める方向性になるのではないかと考えますがどうでしょうか。

皆さんの意見あればお聞かせください。

 

癒しのある空間について

昔から結構建築関係の本を読むのが好きでした。新しい建物や内部の空間がどういう風な考えで作られたのか、外光や照明の影響は住む人にどういう印象を与えるのか、周囲の景観とどうマッチしているのか、など色々想像しながら本のページをめくったものです。面白いですよね。

 

上記の題ですが恥ずかしながら最近になって知ったのですが”マギーズセンター東京”という活動あるのですね。皆さん知っていましたか?

詳しくは皆さん各自で見てもらえればいいと思いますが、考えがとても共感できます。札幌でも病院ではなくて、また疾病も癌に限らず全ての悩める患者さんや相談したい人が集まれるような静かな居場所がつくれるといいのですよね、必要だと思いませんか・・・・・

自然が溢れる環境も中心部からあまり離れなくてもそこそこあるし、四季の移ろいも感じられるしやるには条件はすごくいいと思います。誰か一緒にやりたい医療者、建築家さんはいないでしょうか。いたら是非声かけてほしいです!(^^)!

 

http://maggiestokyo.org/concept/#architecture より抜粋です。興味のある方は他のところも見てみてくださいね。

 

沿革

造園家で造園史家でもあったマギー・K・ジェンクス氏は、乳がんが再発し「余命数ヶ月」と医師に告げられた時、強烈な衝撃を受けたといいます。にもかかわらず、次の患者がいるのでその場に座り続けることが許されませんでした。その時、がん患者のための空間がほしい。あと数ヶ月と告げられても生き続ける術はないかと、担当看護師のローラ・リー(現CEO=最高経営責任者)と必死に探したそうです。

「自分を取り戻せるための空間やサポートを」
マギーは、がんに直面し悩む本人、家族、友人らのための空間と専門家のいる場所を造ろうと、入院していたエジンバラの病院の敷地内にあった小屋を借りて、誰でも気軽に立ち寄れる空間をつくりました。その完成を見ずに1995年、亡くなりましたがその遺志は、夫で建築評論家のリチャード・ジェンクス氏に受け継がれました。1996年に、「マギーズキャンサーケアリングセンター」としてオープンしました。徐々に全英の人達の共感を得て、2014年現在では英国で15ヵ所のセンターが運営され、7ヶ所で開設に向けての準備が進んでいます。評価は海外にも広がり、2013年、英国外で初めてとなるセンターが香港に開設されました。

がん患者や家族、医療者などがんに関わる人たちが、がんの種類やステージ、治療に関係なく、予約も必要なくいつでも利用することができます。マギーズセンターに訪れるだけで人は癒され、さまざまな専門的な支援が無料で受けられます。がんに悩む人は、そこで不安をやわらげるカウンセリングや栄養、運動の指導が受けられ、仕事や子育て、助成金や医療制度の活用についてなど生活についても相談することができます。のんびりお茶を飲んだり、本を読んだりするなど自分の好きなように過ごしていてもいいのです。マギーは、そこを第二の我が家と考えました。

建築をコーディネートするジェンクス氏は、マギーが残した「建築概要」に従うように建築家に設計を依頼。そこを訪れる人は、自らが尊重されているような気持ちになります。共に悩んだローラ氏は、がん患者や家族、友人らの心を理解し、さまざまなケアを組み立てています。

マギーズセンターのように、がんと向き合い、対話できる場所が、病院の中ではない街の中にあること。それは本当に画期的なことです。「場」の持つ力は、医療分野のみならず建築分野の専門家の共感も得てきました。今、マギーズセンターには、世界中から多くの見学者がやってきています。

日本でも、こうした考えを実現したいと、今、私たちは立ち上がりました。ご協力いただけますと幸いです。

建築について

美術館のように魅力的であり、教会のようにじっくり考えることができ、病院のように安心でき、家のように帰ってきたいと思える場所。いずれの建物にも大きな窓があり、外の風景がよく見えるようにしている。
建築とランドスケープが一体的な環境をつくり、患者の不安を軽減するという考え方に基づいている。

・自然光が入って明るい
・安全な(中)庭がある
・空間はオープンである
・執務場からすべて見える
・オープンキッチンがある
・セラピー用の個室がある
・暖炉がある、水槽がある
・一人になれるトイレがある
・280㎡程度
・建築デザインは自由

札幌まつりにいってきました

北海道神宮例祭、通称札幌まつり、診療所がある宮の森からは神宮が近いので先日の日曜に参加してきました。

子供三人つれていったのですが身動き取れないくらいの人ですね。!(^^)!IMG_0802

第二鳥居から道をぬけて本殿に向かうと何やら爆音が聞こえてきました。

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よさこいってこんなところでもやっているんですね。皆さん知っていましたか。寡聞にして自分はこれまで知りませんでしたが近くでみると迫力ありますね。(ちなみによさこいはほぼみにいったことがありません。)

帰りは屋台ぶらぶらみながらお祭り気分です。子供はやっぱりこういうものは好きなんですよねー。次男に買ったお気に入りのキャラ面で写真をパチリ

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久々の休日を堪能できました。

翌日は通常通りの仕事の開始でした。ただ考えていなかったんですが街中の移動も大変ですね。神輿が練り歩くのをすっかり忘れていました。札幌で在宅やっている医療者さん、みんな月曜日は移動に時間かかったんじゃないですかねー!(^^)!

 

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改めて地域包括ケアにむけての現状把握~高齢社会白書を読んで

内閣府から高齢社会白書が発表されました。高齢社会白書とは”高齢社会対策基本法に基づき、平成8年から毎年政府が国会に提出している年次報告書であり、高齢化の状況や政府が講じた高齢社会対策の実施の状況、また、高齢化の状況を考慮して講じようとする施策について明らかにしている”文とのことですので今後の地域包括ケアシステムがどうなるのか予測するのに役立つと思われます。

今井が確認した内容を簡単に記載していきたいと思います。
興味のある方は原文みてみてください。
http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2015/gaiyou/27pdf_indexg.html

平成27年版高齢社会白書の内容
第1章 高齢化の状況
第1節 高齢化の現状について
①高齢化の現状
・我が国の総人口は平成26(2014)年10月1 日現在、1億2,708万人
・65歳以上の高齢者人口は過去最高の3,300万人(前年3,190万人)
・65歳以上を男女別にみると、男性は1,423 万人、女性は1,877万人で、性比(女性人口100 人に対する男性人口)は75.8
総人口に占める65歳以上人口の割合(高齢化率)は26.0%(前年25.1%)
・「65~74歳人口」(前期高齢者)は1,708万人、総人口に占める割合は13.4%
・「75歳以上人口」(後期高齢者)は1,592万人、総人口に占める割合は12.5%
平成72(2060)年には、2.5人に1 人が65 歳以上、4人に1人が75 歳以上
・総人口が減少するなかで、高齢化率は上昇
・高齢者人口は、いわゆる「団塊の世代」(昭和22(1947)~24(1949)年に生まれた人)が65歳以上となる平成27(2015)年には3,395 万人となり、その後も増加。54(2042)年に3,878万人でピークを迎え、その後は減少に転じるが高齢化率は上昇。
平成72(2060)年には高齢化率は39.9%に達し、2.5人に1 人が65歳以上
・平成72(2060)年には75歳以上人口が総人口の26.9%となり4 人に1 人が75歳以上。
○現役世代1.3 人で1人の高齢者を支える社会の到来
・平成26(2014)年には、高齢者1 人に対して現役世代(15~64 歳)2.4人
平成72(2060)年には、高齢者1 人に対して現役世代(15~64 歳)1.3人

第2節<高齢者の姿と取り巻く環境の現状と動向>、第3節<一人暮らし高齢者に関する意識>は細かくあげるときりがないのでここに抜粋はしませんが現状把握のための良い資料かなと思いますので見てみてください。

第2章 高齢社会対策の実施の状況
第1 節 高齢社会対策の基本的枠組み
○我が国の高齢社会対策の基本的枠組みは、「高齢社会対策基本法」(平成7 年法律第129号)に基づいている。
○高齢社会対策会議は、内閣総理大臣を会長とし、委員には全閣僚が任命されており、高齢社会対策の大綱の案の作成、高齢社会対策について必要な関係行政機関相互の調整並びに高齢社会対策に関する重要事項の審議及び対策の実施の推進が行われている。
○高齢社会対策大綱は、高齢社会対策基本法によって政府に作成が義務付けられているものであり、政府が推進する高齢社会対策の中長期にわたる基本的かつ総合的な指針となるものである。
○平成8 年7 月に最初の高齢社会対策大綱が策定されてから5年が経過した平成13年12月28日、2度目となる高齢社会対策大綱が閣議決定された。それから10年が経過したことから、24年9月7日、高齢社会対策会議における案の作成を経て、3 度目となる高齢社会対策大綱が閣議決定された。
○高齢社会対策基本法の基本理念に基づく施策の総合的推進のため、
・「高齢者」の捉え方の意識改革
・老後の安心を確保するための社会保障制度の確立
・高齢者の意欲と能力の活用
・地域力の強化と安定的な地域社会の実現
・安全・安心な生活環境の実現
・若年期からの「人生90年時代」への備えと世代循環の実現
の6 つの基本的考え方に則り、高齢社会対策を推進することとしている。
○社会保障制度改革国民会議(会長:清家篤慶應義塾長。以下「国民会議」という。)は、社会保障制度改革推進法(平成24 年法律第64 号。)に規定された社会保障制度改革の基本的な考え方や基本方針に基づき、平成24年11月から25 年8月まで20回にわたり議論が行われ、同年8月6日に報告書がとりまとめられた。
○国民会議の報告書等を踏まえ、社会保障制度改革の全体像や進め方を明示した「持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律」(平成25年法律第112号。以下「社会保障制度改革プログラム法」という。)が平成25年12月5 日に成立した。
マイナンバー制度については、平成25年5月に「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(マイナンバー法)が成立し、今後、平成27年10月から住民票を有するすべての住民に対して個人番号(マイナンバー)が付番・通知され、平成28年1 月から社会保障、税、災害対策の分野の行政手続におけるマイナンバーの利用及び住民に対する個人番号カードの交付が開始される。

第2節 分野別の施策の実施の状況
就業・年金
○年齢にかかわりなく働ける社会の実現に向けた取組
「労働契約法」(平成19年法律第128号)第18条に基づき、同一の使用者との間で5年を超えて有期労働契約を反復更新した場合に、労働者の申込みにより無期労働契約に転換できるルールが導入されている。このルールに関し、定年後引き続いて雇用される高齢者について、高齢者の特性に応じた雇用管理が図られる場合に、その引き続き雇用される期間は、無期転換申込権が発生しないこととする特例を設けること等を規定した「専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法」が、第187 回国会にて成立した。
○持続可能で安定的な公的年金制度の確立
平成24 年に成立した「国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律」(平成24年法律第99 号)や「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律」(平成24 年法律第62号)に基づき、消費税率8%への引き上げによって確保した安定財源をもとに、基礎年金国庫負担割合2分の1を恒久化した。
○働き方やライフコースの選択に中立的な年金制度の構築
国民会議の報告書や社会保障制度改革プログラム法において短時間労働者への被用保険の適用拡大が検討課題として挙げられ、平成26年6月24 日に閣議決定された「『日本再興戦略』改訂2014」では、働き方に中立的な社会保障制度としていく方策として、被用者保険の適用拡大の検討を進めることとされた。これを踏まえ、この問題をさらに一歩前に進めるための方策について、社会保障審議会年金部会等で議論を行った
健康・介護・医療
○認知症高齢者支援施策の推進
平成27(2015)年1月に「認知症施策推進総合戦略~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~(新オレンジプラン)」を関係省庁と共同して策定した。総合戦略は、いわゆる団塊の世代が75 歳以上となる平成37 年を目指し、認知症の人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現に向けて、7 つの柱に沿って、認知症施策を総合的に推進していくもので、平成29 年度末等を当面の目標年度として、施策ごとの具体的な数値目標などを定めている。
○高齢者医療制度の推進
社会保障制度改革プログラム法に基づき、低所得者に対する後期高齢者医療の保険料の軽減措置について、平成26年4 月から、軽減の対象世帯に係る所得基準額を引き上げることにより、2割軽減、5割軽減の対象世帯を拡大し、低所得者の負担軽減の拡大を行った。また、世代間の公平を図る観点から、予算措置により1割負担に凍結されてきた70歳から74歳までの患者負担を、平成26年4月以降に新たに70 歳になる者(69歳までは3 割であった者)から法律上の負担割合である2割とした。
○地域における包括的かつ持続的な在宅医療・介護の提供
平成26年6月に公布された「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」(平成26 年法律第83 号)により、各都道府県に地域医療介護総合確保基金を創設し、在宅医療の充実等の事業に対して支援を行った。


以下他分野につき省略

 

文章を読んで感じたこと、考えたこと

①現状の医療、介護保険制度、年金制度は2025年までに抜本的に変わる必要がある。変えなければ制度として成り立たなくなる。(自明の理ですが数字で再確認しました)

②施策として各々が住み慣れた地域で生活できることを目標にしているのは理解できるが、現実的には田舎の人がそこで暮らすのは人口減の社会の中で医療、介護力のみならず産業や社会インフラ面からみても不可能になるのではないかと考えます。必ず一極集中化してしまうと考えますが皆さんはどう考えるでしょうか。(北海道なら札幌、旭川、帯広、釧路に人口が集中すると思います。)

③マイナンバー制度の導入ですが地域包括ケアの中でどうかかわってくるのか非常に興味がでました。今後も注意して経過見ていきたいと思います。

以上本当に簡単ですが自分の感想です。地域包括ケアの方針がどうなるのか興味ある方、面白いので読んでみてくださいね。

診療報酬改定~在宅医療の方向性について

最近は臨床が忙しく、でも楽しくすごせていましたが皆さんはいかがでしょうか。
先週金曜日は病院で3件のカンファレンス、今週は月曜日に2件、火曜日に1件と、在宅復帰したい患者さんのカンファレンスに呼ばれています。(もちろん自分1人ですべて参加するのは無理なのでみんなで分担してでています。)当然ながら病気もみんな違うし年齢や性別、家庭、家族環境や在宅医療に使用できるお金もみんな違ってきますね。色々な条件を勘案しながら在宅復帰のプランを考えるのはとても面白い作業です。
カンファや初回訪問時に患者さん家族から聞かれる質問で多いことは”在宅医療の制度ってどうなっているの?”と”介護保険制度ってどうなっているの?”です。もちろん場合によりですが、病院の地域連携室のワーカーさんからも同様の質問や在宅の保険制度の実際の内容について聞かれることがあります。
自分もケアマネ資格はもっていないですがさすがに4年も在宅医療に関わっているとあれこれと知識がついてくるので医療保険のみならず介護保険の方もそれなりのアドバイスができるようになってきました。ただ一番の問題は在宅医療も介護も保険制度が複雑すぎてよくわからなくなってきていることかなと思います。

しかし残念ながら在宅医療もさらに制度が複雑になっていくようです。以下の資料をみてみましょう。

中央社会保険医療協議会 総会(第297回) 議事次第 在宅医療について
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000086908.pdf
PDFの中身は各自でみてみてください。

要は在宅医療の必要な人の医療ニーズに応じて保険点数を変えていきたい(減らしていきたい)というのが大まかな趣旨です。
診療所でも在宅療養支援診療所であったり機能強化型であったりで点数が違うのに、さらにその人によっても点数が違ってくるとなると結果として保険請求どこかで間違えると思うのですが・・・・・
もっとシンプルな制度にならないと在宅の普及は難しいですね。介護保険と同じ轍を踏まないような制度設計を期待します。

今日はこの文を患者さんちからの帰り道に夜風に吹かれながら書いています。自宅に帰る途中に母校の近く通ったので高校とミュンヘン大橋の写真とってみました。夜の高校みると2,3年の時の部活動後に学校残っていた時代を思いだします。高校生だったのが20年前なんですね。時間がたつのは早いですね・・・・・

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求人情報更新しました。

医師、看護師の募集要項ですが更新しましたので興味のある方はみてみてください。
http://www.imai-hcc.com/recruit

一緒に働く医師が増えてくれれば、今後在宅メインで活動しながらも外来もしっかりやる、地域で生活する患者さんをみていける診療所をつくりたいとは思っています。家庭医として地域で働いてみたい医師、もしくは在宅医療に興味のある看護師さん是非ご連絡くださいね。