公開日:2015年02月20日

H28年度の医療保険改定について~外来応需の機能について

既に上記議題で改定の論議が始まっているんですね。前回のブログにも書きましたが今後地域包括ケアにむけての流れがどうなるかを決める大事なポイントだと思っています。これからしばらくは自分が気になるところを取り上げてみたいと思います。

中央社会保険利用協議会http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-chuo.html?tid=128154 第291回 在宅医療について

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000074433.pdf P97より

 

在宅医療を専門に行う保険医療機関について
1.在宅医療を専門に行う保険医療機関を認めていない趣旨
○健康保険法第63条第3項において、療養の給付を受けようとする者は、保険医療機関等のうち、自己の選定
するものから受けるものとする(いわゆるフリーアクセス)とされている。
○この前提として、被保険者が保険医療機関を選定して療養の給付を受けることができる環境にあることが
重要であり、健康保険法の趣旨から、保険医療機関は全ての被保険者に対して療養の給付を行う開放性を
有することが必要であるとして、「外来応需の体制を有していること」を保険医療機関に求める解釈上の
運用をしている。(法令上、明確に規定された要件ではない)
○なお、在宅医療を専門に行う保険医療機関を認めた場合は、当該地域の患者の受診の選択肢が少なくなる
おそれ、当該保険医療機関の患者が急変時に適切な受診ができないおそれ等が考えられる。
2.外来応需の体制確保の指導
○厚生局における保険医療機関の指定申請の受付の際などに、必要な場合は、健康保険法の趣旨から、外来
応需の体制を確保するよう指導を行っており、在宅医療を専門に行う保険医療機関は認めていない。
○しかし、全国一律の運用基準や指針などはなく、厚生局によって、指導内容や方法等に違いがあるとの指
摘がある。

第253回中央社会保険医療協議会(H25.10.30)における主なご意見
<在宅医療専門の医療機関には問題があるとの意見>
○ 互いに顔が見えて気心の知れた、かかりつけ医の機能の延長としての在宅医療が望ましい。
かかりつけ医が在宅医療を担うのが一番よく、在宅医療を主とした医療機関でも、外来のノウ
ハウを持つべき。
○ 在宅専門医療機関の一部は、いわゆるサクランボ摘み的なところがある。つまり軽症者をた
くさん集めて、掛け合わせれば大きな利益が得られる。でも、重症者にはなかなか対応してく
れないことがある。
<在宅医療の供給体制を確保することを優先すべきとの意見>
○ 現実に、診療所の少数の医師が24時間在宅での対応をするのは医師の負担が大きすぎる。訪
問診療の提供には、いろいろな形態があってよい。
○ 在宅医に外来を求めることで、在宅医療全体のキャパシティーが減ってしまう。在宅医療の
ニーズは増えるが、供給体制が十分に賄えないので、当面は今のまま進んでよい。
<主治医・かかりつけ医の機能の充実を図るべきとの意見>
○ 在宅医療、訪問医療を含めて、主治医、かかりつけ医機能をどうやって充実させていくかと
いうほうに議論を集中させたほうが、得策ではないか。
○ 在宅医療が、今のかかりつけ医・主治医の機能とどのように連携するべきかを考える必要が
ある。在宅医療専門機関とかかりつけ医・主治医機能を別々のものとして考える必要はない。

 

在宅専門クリニックが今後どうなるのか、基本的には認められなければ地域包括ケアが成り立たないとは思いますが・・・・・・

あとは今後の流れでは自分の意見としては。外来患者さんであっても在宅患者さんであってもこれからは診療所の医師が24時間対応することが必須となってくると思うのです。診療の場が診療所か自宅かはあまり重要ではないのではないでしょうか。皆さんはどう考えますか?