公開日:2026年10月07日

「うちは大丈夫」が一番危ないですよね・・・【個人情報流出ラッシュから医療者が学ぶべきこと】

こんにちは、札幌のかかりつけ医&病棟医&在宅医@今井です

この数日、個人情報流出のニュースが本当に多いですね・・・・皆さんもそう思いませんか??朝ニュースを開くたびに「また??」という感じです。ざっと並べるだけでも↓↓

・焼肉きんぐの公式アプリで会員情報約1079万件が流出

・タイムズカーで約660万アカウント、うち運転免許証などの画像が約160万件

・セイコーマートで約57万人分

・佐川急便、ヤマト運輸など物流各社にも不正アクセス

・大阪公立大学ではランサムウェアでサーバー約500台が停止、13万人分の流出の可能性

 

とあるまとめによると、2026年1月から10月6日までに不正アクセスによる情報漏えい(おそれ含む)を公表した企業・団体は121件だそうです。単純計算で、ほぼ毎日どこかが「お詫びとお知らせ」を出している計算になります。出していないところを含めたらもっとすごいでしょう。

 

そして医療機関も当然ですが例外ではありません・・・

 

漏れるのはハッカーのせいだけじゃない!!

今回のニュースを眺めていて、今井が率直に感じたのは「派手なサイバー攻撃」よりも「地味な油断」の方が多いということです。

情報は日常の小さなすき間から漏れていく・・・

これって医療機関はかなり気をつけないといけないですよね。医療のためには当然ですが個人の情報をあらゆる職種が日々利用せざるを得ない。例えばですが病名しかり、検査結果しかり、服薬や家族構成、自宅の鍵の置き場所(在宅ではこれもあるあるです)なんかも場合により共有したっりしますよね・・・自分達医療者が扱っているのは「要配慮個人情報」のど真ん中、そういう意識をスタッフ全員に持たせないと、持ってもらわないとダメですよね。

 

医療機関として、1経営者として、1スタッフとして考えるべきこと

今井なりの整理です↓

〇医療機関として:サイバーテロを「起きる前提」で組み立てる

「うちは小さいから狙われない」は、もう通用しません。攻撃側は規模なんて見ていなくて、すき間のあるところから入ってきます。大事なのは「絶対に漏らさない」よりも「漏れたときに被害を小さくして、診療を止めない」仕組みです。そんなマインドで準備するのも嫌ですが(^^♪バックアップ、権限の整理、古いファイルの棚卸し・・・地味ですがしておくべきでしょうね。

 

〇経営者として:セキュリティは「コスト」ではなく「診療を守る投資」

ランサムウェアでサーバーが止まれば、電子カルテも止まります。在宅医療で言えば、夜間に呼ばれて患者さんの情報が見られない・・・考えるだけで冷や汗です。そして「把握したら、後回しにせず直す」。これは経営者が決めないと、現場は動けません。委託先(システム会社、コールセンターなど)の管理も経営者の仕事です。漏れたのが委託先でも、患者さんから見れば「あのクリニックから漏れた」になりますよね。

 

〇スタッフとして:一人一人のマインドが「最後の砦」

・怪しいメールのリンクは開かない、迷ったら聞く

・患者さんの写真を私物のスマホで撮らない、LINEで送らない

・訪問先や車の中でタブレットを開きっぱなしにしない

・FAXやメールは送信前に宛先をもう一度見る、必要ならダブルチェック

・パスワードの使い回しをしない(耳が痛い方、多いのでは??)

どれも「当たり前」ですが、忙しい日ほどその当たり前が崩れます。1日10~15件訪問した夕方に、宛先を確認する余裕がありますか??ということですよね(^^♪

個人の注意力に頼りきらない仕組みが必要ですが、できているkのか・・・

 

「言える」文化をつくるのもまた大事

実は今井が一番大事だと思っているのがこれです。「やってしまったかも」と思ったスタッフが、すぐに言える組織かどうか。怒られるのが怖くて黙っていた数日間で、被害は何倍にも広がります。報告してくれた人には「ありがとう」から始める。ここは理事長として、組織運営上あらためて肝に銘じておきたいなと。

 

医療機関では患者さんは医師や看護師に病気のこと、家のこと、家族のことを話してくれます。それは、「この人たちなら大丈夫」と信じてくださっているからです。個人情報を守るというのは、情報を守ることではなく、その信頼を守ることなんだと思います。

 

皆さんの職場では、どんな工夫をされていますか??よければ教えてくださいね!

 

 

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