これは単純に経営能力の問題では?【「毎日150人診ても月1000万円の赤字」コロナ最前線の医師が“閉院”宣言…地域医療崩壊を警鐘】
こんにちは、札幌のかかりつけ医&病棟医&在宅医@今井です

医療を取り巻く環境は年々厳しさを増していますが、先日Yahoo!ニュースで見かけたある記事に、現場の医師・経営者として強い違和感を覚えました。9月18日の記事です。
「毎日150人診ても月1000万円の赤字」コロナ最前線の医師が“閉院”宣言…地域医療崩壊を警鐘
現場で日々経営と診療の両立に汗を流している立場からすると、この記事を読んで真っ先に浮かんだのは次の3点です。
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外来1日150人で月1000万円赤字なら、診療報酬制度ではなく「経営構造」の破綻
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1日150人の患者さんが来院していれば、通常の診療所経営であれば十分に黒字化可能な売上規模です。それで毎月1000万円も赤字を垂れ流しているとすれば、過剰な人員配置、身の丈に合わない過大な設備投資、あるいは無駄な固定費を放置しているとしか思えません。「制度のせい」にする前に、コスト構造の総点検が先決ではないでしょうか?
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院内処方に固執せず、地域の調剤薬局と健全な連携を組むべき
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院外処方の仕組みに不満を漏らす暇があるなら、地域で顔の見える関係を築き、患者さんのために共に動いてくれる保険薬局を探し、チームを組むのが王道ですよね。すべてを自前で抱え込み、結果として在庫コストや人件費で経営を圧迫させているなら、それは戦略ミスと言わざるを得ません。
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「やりたい医療」と「制度の中で持続できる医療」の区別がついているか?
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どんなに崇高な医療観であっても、経営が成り立たずに閉院してしまっては、通院していた地域の患者さんを放り出すことになります。全国の開業医は皆、診療報酬という所与のルールの中で「いかに質の高い医療を持続可能な形で届けるか」に頭を悩ませています。「自分たちの理想の医療が評価されないから制度が悪い」というのは、いささか独善的なんじゃないでしょうかね??
正直なところ、コロナ禍の特需やメディアの脚光が忘れられず、地域医療の基本である「地道にコツコツと持続可能な体制を守る」という視点を見失ってしまっているのではないか……と感じてしまうのは今井だけでしょうか??
もちろん近年の診療報酬改定はクリニックにとっても厳しいアゲインスト(逆風)です。しかし、病棟を抱える病院の過酷な台所事情と比べれば、クリニックはまだ工夫の余地が多く残されていますし環境的にも楽なハズです。この規模の集患がありながら立ち行かなくなるのは、制度の崩壊というより「経営管理の放棄」ではないかなと。
・・・生意気なことを言うなら、医療崩壊を声高に叫ぶ前に、地域に根を張る医療人として見つめ直すべきことがある気がしてなりません。
皆さんはこの記事を読んでどう感じられましたか?ぜひご意見をお聞かせください。
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