在宅医療のレベルアップのためには、終末期の患者さんではなく認知症患者さんをたくさん経験すべし!
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医&病棟医@今井です。
在宅医療で一番患者さんと家族から感謝され「やっていてよかったな」「夜とか呼ばれたけど頑張って報われたな」と思うことはやっぱり在宅緩和ケアの分野だと思います。
うまく最後まで自宅で安楽に過ごさせてあげた場合は本当に感謝されますし、やっぱり医療者としての本分を改めて認識することができるのでとてもやりがいを感じることはできるのですが、かといって在宅緩和ケアばかり、終末期の患者さんばっかり診療、看護して在宅医療者としてのレベルアップはあるのでしょうか?
自分は終末期の患者さんばかり診る、看ることは、在宅医療者としてのレベルアップにはあまりむかないため、一定レベル以上になった医療者がすべきだと感じてます。
こうはいってはなんですが、終末期の患者さんへの在宅医療の対応はある程度ストーリーを組み立てやすいんですよね。もちろんスピリチュアルケアとか家族間の調整とかが難しい場合もありますが、それでも予想して動くことはある程度の経験があれば十分可能です。医療者としてのやりがいは十二分にあるけれど、在宅医療者としてのレベルアップは・・・正直あまり見込めないのではないか、そう感じています。
では在宅医療者として質が向上するためにはどうすべきか・・・
それはやっぱり認知症患者さんをできるだけ多くみることです。
認知症患者さんの在宅医療では以下のことが求められます。思いつくままに記載すると
①ACPの問題含め本人とキーパーソンの意思決定能力と判断についてどう考えるか
②家族間の問題の解決
③個別性が高く、どこまで医療や介護を提供するかを常に考える必要がある
④多職種連携
⑤急変時の瞬間的な対応力(搬送しないという選択肢もある)
⑥本人及び家族、多職種とのコミュニケーション能力
⑦生活を支える視点
⑧地域の特色の把握、利用できる医療、介護などの社会的資源の活用
⑨特別訪問看護指示の柔軟な活用
⑩介護保険の知識、活用
⑪予防医療の提供や場合により緩和ケアの提供
などなど・・・・どれをとってもとても在宅医療にとっては重要で、認知症患者さんを数多く診療、看護することで上記のスペシャリストになっていくことが可能だと思いますよ。
在宅医療の基本は認知症診療・・・・これは何年たっても変わらない本質ではないかなと個人的には思っています。早くレベルアップしたいと思う在宅医の先生や訪問看護師さんいましたら、是非認知症患者さんの診療を多くやってみてください。きっと1,2年たてば自分の言っていたことが腑に落ちる瞬間があると思いますよ!(^^)!
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