こんにちは、札幌のかかりつけ医＆在宅医＆病棟医＠今井です

現在保険給付からOTC類似薬を外すか外さないかの議論もなされていますが、何をOTC薬化するのも非常に重要な議論だと思っています。

今回インフルエンザの治療、予防投与に使われるタミフルのOTC化に向けて厚生省がアンケートを行っています。以下関連記事をどうぞ。１２月１２日の薬事日報さんです↓

「厚生労働省は9日、中外製薬の抗インフルエンザウイルス剤「オセルタミビルリン酸塩」（販売名：タミフル）など3成分のスイッチOTC化に関するパブリックコメントの募集を開始した。意見募集後、医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議でOTC化に関する課題と対応策が議論される予定。

今回、意見募集の対象となったのは、オセルタミビルリン酸塩のほか、第一三共の抗インフルエンザウイルス剤「ラニナミビルオクタン酸エステル水和物」（イナビル吸入粉末剤）、アストラゼネカの喘息・COPD（慢性閉塞性肺疾患）治療配合剤「ブデソニド・ホルモテロールフマル酸塩水和物」（シムビコートタービュヘイラー）の2成分。・・・・」

タミフルの使用はあくまで予防投与に限る、となっているようですが、正直OTC化されたら普通に自己判断で治療薬として使用する人は増えるでしょうね。

１医師としてはタミフルが乱用されることによる耐性菌の出現が一番気になる部分ではありますが・・・・社会保障制度としては負担が軽くなるのでOKなんでしょうが、医療、公衆衛生上の懸念はやっぱり影響が大きいのではないかとタミフル（イナビルもですね）に関しては考えています。あとはサージが起き、同時に供給が不安定、薬が品薄になった時に医療機関で使用したいときに手に入らないってことが起きる可能性もちょっと不安です。

今後同様の議論はどんどんでてくるでしょう。どこまでを保険給付としてどこからを自己負担とするのか、もう少し国民全体に注意喚起をしつつ全員の問題として考えていくべきかなと今井は思いますが、皆さんのご意見はいかがでしょうか？よければ色々情報集めて考えてみてくださいね！

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